表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/46

012 精霊の加護を聞いてみた

 「お帰りぃなさい~。」


転移したらのんびりした口調の挨拶で迎えられました。


「思ったより早かったじゃん。 もう帰って来たのか?」


異世界を往き来するのは、そんなに簡単な事では無いと思われていたみたいで、永い期間かかると思ってたらしい。


「異世界か~、一度は行ってみたいぜ! その前に折角、実体化できたんだから、先ずは世界を見て回りたいけどな。」


「情報はぁ~、風の精霊さんからぁ~、だけですしねぇ~。」


三人で異世界を旅するのも楽しいかもしれないな。

でも先ずは拠点作りだ。


「まぁ旅の話は追々だ。 ここを自由に使って良いんだよな?」


念のために再度確認する。


大丈夫だと返事を貰ったので早速開始する。


先ずはこの雑草だな。

根からとってただの地面にするのは何となく嫌だったので、『ウインドカッター』の魔法で地面スレスレで草を刈る。


やっぱり森の中だから、芝生っぽくして緑の調和ってヤツだな。


「へぇ~、器用だな。 刈った草はコイツらに任せれば良いんじゃね?」


水の精霊が核をつまみ上げて、スライムを『たる~ん』と持ち上げてる。


…………何か犬や猫のようだ……絵面は兎も角、犬猫を首の所から持ち上げるのはオススメしないが。


それは兎も角、スライムを使えって……使えるのか?


「スライムにもぉ~、色々とぉ~、種類が居ますけどぉ~、この子達は水の眷属だからぁ~、大丈夫ですよぉ~。」


俺の疑問に答えるように木の精霊が教えてくれた。


「水の眷属って事は水の精霊の命令に従うって事か?」


「いや、違わないけど違うぞ。 以前お前に加護をやったろ? 精霊魔法でお前が操るんだ。」


へぇ、精霊魔法ってそんな事が出来るのか。


「そうそうそれ! 加護とか精霊魔法ってのを二人に聞こうって思ってたんだ。 普通の魔法と何か違うのか?」


ステータスを確認した時に質問しようと思ってたんだよな。


「基本的にはぁ~、余り区別がぁ~、付きませんよねぇ~。」


「まぁ、さっき言ったように、属性の魔物とかを使役したりとか、魔法の補助とか出来るのさ。」


なんと! 所謂、従魔術ってヤツですか?  テイムして魔物をペット化なんて萌えるシュチュエーション!


……アメーバー状のスライムは微妙だけど。


魔法の補助って言うのは、属性の精霊が力を貸してくれるので、普通の魔法で使う魔力の消費を抑えて発動させ易くするらしい。


大体、十分の一で同じ事が出来るとか……魔力の九割カットとかスゲー!


「後はぁ~、私みたいなぁ~、属性魔法とかですねぇ~。」


木の精霊の魔法は、木や植物等の成長を早めたりとか逆に抑えたりとかする魔法らしい。


普通の魔法で出来ない事は無いが、使うとなると水と土と光とかの複数の属性を組み合わせないといけないので難しいらしい。


「私は水の精霊だけど、氷の精霊なんかの加護があると便利だぞ。」


「氷はぁ~、水と風の複合魔法ですからねぇ~、暑い時に重宝しますぅ~。」


へぇ、そうなのか……でも魔法って結局イメージだよな?

複合魔法とか小難しい事を考えなくても良くね?


『アイスストーン』


試しに野球のボール位の氷の塊をイメージしてやってみた。


「出来るじゃん。」


「へぇ~器用だな。 水を使うヤツは多いけど、氷使いって少なくて結構貴重な存在なんだぜ。」


念の為ステータスを確認したら、属性魔法の所に、氷では無く、複合と表示されていた。



複合魔法とかは余り考えなくてもいいか。

それよりもスライムの事……いや従魔の事か。



「それでスライムで何をしようと言うんだ?」


「要はスライムに刈った草を食べさせて、刈った所は今以上伸びないように、伸びた分だけ食べさせるのさ。」


「後はぁ~、生ゴミとかの処理ですねぇ~。」


そうか、そう言う使い方があるんだ。


……ってか異世界物の定番じゃん!

俺の小説でも下水処理とかでやってたじゃん。


「そう言われると便利そうだな! どうすれば操れるんだ?」


「基本は行動不能にしてから魔物の持つ核……人間は魔石って言うのか、そいつを自分の魔力で塗り潰すのさ。」


「私達はぁ~、染め替える~って言いますけどぉ~。」


魔石……定番アイテム、キター!


「コイツらは行動不能にしなくても弱っちいヤツラだし、既に私の眷属だから譲るぞ。」


水の精霊の眷属……もしかしてこの泉の周りに居たスライムって……。


「この間、俺が倒した泉の周りのスライムって……」


「アレは私の眷属だな。 でも暇つぶしにやってただけだし、放っておいても勝手に増えるしな。 気にしてねぇよ。」


ああっ、今度から気をつけよう。


とりあえず実践、実践。


譲って貰ったスライムに手を翳して、核の所に魔力を注ぎ込む。


「眷属になれ~。」


暫くするとスライムが淡く輝いて、俺の従魔にする事が出来たのが分かった。





光が収まったスライムはアメーバー型じゃ無くて、『ぽよん』って擬音がお似合いの、『曲線形がチャーミングなアイツ』の形になっていた。


現在のステータス



◆ 名取 禅 25歳


人種 人間

職種 異世界の旅行者


Lv 3

HP 38

MP 532


スキル 

属性魔法 火・水・風・土・光・空間・複合

精霊魔法 木・水


世界地図

鑑定

転移

無限倉庫


精霊の加護 木・水


従魔(眷属) スライム


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ