死にたい君へ
生きていく厳しさは
事実だ
ゆりかごから墓場まで
なんて日本ではない
しかし
今の自分が苦しいのは
他に道が見えないから
ではないだろうか
「あるべき」の呪縛
「しかない」の強迫
これを自らの原点にすると
どこにも飛べなくなる
今自分に見える自分が
全てではない
穴の底から見上げた「行き止まり」は
大抵抜け道がある
どれほど無駄に見えても
まず穴から出ること
あるいは出してもらうこと
「人」を信じられないのは
「人」と一くくりにしているから
恐れずに目を見れば
その人の真摯さはわかる
出た言葉の中心が誰かわかれば
その人の優しさがわかる
その上で
信じられる何人かを信じる
生身の人間にいなければ
本を数冊
生きる悲惨さと情熱のあるものを
掴んでほしい
救いの手を
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ほんとうは
心の声を
ねじ曲げてるときが
いちばん
あやういんだ
奥の奥
傷のわけを
知りたくないの
壊れてしまうから
近付いて見れば
そんなでもないのにね
影が怖い
子供みたいに
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死にたいって
言えてる時は
死なない
だってまだ
相手がいるから
ただ無理って
言葉さえでない時
橋にいるの
意志と衝動の
区別がつかないまま
あなたが
境から戻るとき
灯りを持つ人の手を
忘れないで
何度戦うことに
なったとしても
思い出して
虚無も焦燥も敵よ
敵
死ねないと
思うまでは