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ミニヨンウォーズ 教室の皇女と高校生ヒーローの3人  作者: ドットオー
第4章廃校(ラグナロク)編
52/52

第52話 最終回「遥か遠い日常の中で」

キサヒメ学園周辺の住宅地は、ウラヌス騎士団の総攻撃にあたり、立ち入り禁止地域に指定されているため人気がない。

そこへやって来たライドストライカーが規制線の前で停まる。

そして中から黒崎京馬 (キョーマ)と柊紫月が飛び出して来て周囲を見渡す。

「こんなところから規制がはじまっているのか⁉︎」

「キョーマさん⁉︎」

「ここから歩いて行くぞ」

「ちょ、ちょっと待ってください」

紫月はライドストライカーに駆け戻って、後部座席側のドアを開ける。

「到着しました」と、中の人物に声をかける。

「徳川様!」


***

アマテラス神に覚醒したタリウスとクイーンオブクイーンは、ヘリオスの杖とクイーンデスピアーを鍔迫り合せながら戦っている。

互いに睨み合う2人。


***

グレートセデスネスカイザーパーフェクトモードのグランドニョルニルで弾き飛ばされるファイヤーグリフォン。

追い討ちをかけるようにドローンビットのレーザービームを浴びせられる。

「ぐあああッ!」と、苦痛の悲鳴をあげるファイヤーグリフォン。

「やめて! アームキャリバー!」と、叫び続けているドレスヴァイスブラッディ。

気づくとアーマードギア部隊に囲まれている。

まずい状況に、黒い犬型のロボットが飛び込んでくる。

見慣れぬロボットに困惑するドレスヴァイスブラッディ。

「かなみ、大丈夫か?」と、犬型ロボットがしゃべる。

「アームキャリバー⁉︎」

「ハッキング攻撃を受けた。だから本体に格納されていたこの体に移った。かなみ、私は、離れた地で戦う生活安全部員、黒雛かなみを守るために作られた」

「!」

「行くぞ! 私を使え!」

アームキャリバードックは分離してドレスヴァイスブラッディと合体、ドレスヴァイスキャリバーとなる。


***

シルバルドを退けるローズファリテ。

地面に転がり、変身が解除される林田誠一郎。

「強くなりましたね⋯⋯」と、意識を失う。

ローズファリテが空を見上げると全身あちこちの装甲が剥がれて内部の機器が露出する程のダメージを負っているファイヤーグリフォンの姿。

「ツカサ⋯⋯」


***

戦っているソードアーマースクリームモードとヴィダルファング。

ヴィダルファングの重たい一太刀、一太刀がソードアーマースクリームモードを襲う。

膝をつき、立ち上がるのもしんどい状態。

「フフ、喰ってやる」と、剣を肩に担いでゆっくりと近づいてくるヴィダルファング。


***

走ってくるキョーマと紫月。

側面の校舎の壁が目の前で吹き飛ぶ。

煙が晴れると瓦礫の上にソードアーマーが倒れている。

驚くキョーマと紫月。

振り向くとそこには剣を肩に担いで佇むヴィダルファングの姿。

紫月はその姿に"ハッ"とする。

「ガルド⋯⋯」


***

両肩に装備されたキャノン砲を放ってアーマードギア部隊を退けるドレスヴァイスキャリバー。

ローズファリテが「ドレスヴァイス、他のみんなをお願い」と、指示する。

「わかった」と、校舎へ向かうドレスヴァイスキャリバー。

ローズファリテが見上げる空では、今もファイヤーグリフォンがグレートセデスネスカイザーパーフェクトモードと戦っている。

「うおおおッ!」と、グリフォンソードで斬りかかるファイヤーグリフォンにグレートセデスネスカイザーパーフェクトモードもグランドランサーで応戦する。

鍔迫り合う2機。そこへビーム攻撃が飛んで来てグレートセデスネスカイザーパーフェクトモードに被弾する。

ファイヤーグリフォンが振り向くと、ローズライフルを撃ちながら飛んでくるスーパーローズライナー。

「アルテ⁉︎ 1人でスーパーローズライナーを」

「これを使って!」と、スーパーローズライナーがローズライフルを投げ渡す。

ファイヤーグリフォンは、ローズライフルを使ってグレートセデスネスカイザーパーフェクトモードに攻撃。

そして、はさみ打ちでスーパーローズライナーも、右肩のドリルに内蔵されたミサイルを射出して攻撃する。

グレートセデスネスカイザーパーフェクトモードもドローンビットを乱れ飛ばしてレーザービームで反撃。

撃ち合う3機。

ファイヤーグリフォンの右脚が、左腕が爆散して吹き飛ぶ。そしてスーパーローズライナーも右肩が吹き飛び、あちこちの装甲が砕け飛び散る。

それでも2機は怯むことなく攻撃を続ける。

「まだだ!」

「さすがにしつこいな」と、トドメを刺しにグレートセデスネスカイザーパーフェクトモードは、グランドランサーでファイヤーグリフォンに攻めかかる。

スーパーローズライナーは、その間に割って入るように飛び込む。

そして腹部へグランドランサーを串刺しにされてまでして攻撃を止める。

スーパーローズライナーは、2機の目の前で爆散して吹き飛ぶ。

「アルテーッ!」と、叫ぶファイヤーグリフォン。

地上に落ちて行く破片⋯⋯。

そこへ「私は無事よ」と、アルテの声で通信が入る。

その声にファイヤーグリフォンは、奮い立ち「グールドッ!」と、叫んで背中のジェットブースターをフル出力にして反撃に出る。

「これで終わりにしよう」と、鞘パーツからドラゴンカリバーを引き抜いて、刀身のビームを放つようにファイヤーグリフォンに向かって伸ばす。

腹部を貫かれるファイヤーグリフォン。

「ここまで(ライドファイヤーごと)破壊すればもう戦えまい」

地上に落ちて行くファイヤーグリフォン。

落下の衝撃によって校庭が揺れ、暴風が巻き起こる。

グレートセデスネスカイザーパーフェクトモードは、宇宙へ向かって飛び立つ。

「(私が欲しかったものは⋯⋯欲しかったものは⋯⋯)」


***

火条アルテは、大破したファイヤーグリフォンに駆け寄って、機体によじ登る。

そして胸部付近の装甲の割れ目からファイヤーアーマーの姿を発見する。

「ツカサーッ!」

意識を取り戻すファイヤーアーマー。

「あいかわらず無茶だな」

「ツカサ⋯⋯」

「だけどその無茶に救われた」

ファイヤーアーマーはぐっとアルテを抱きしめる。

「ありがとう⋯⋯」

「はい⋯⋯」


***

ふらつきながらも立ち上がるソードアーマー。

全身に激痛が走り、立っているのもやっと。

それでもソードアーマーは、あきらめず無双ブレードを振るう。

ヴィダルファングはやれやれというような態度でソードアーマーを剣であしらう。

仰向けに倒れ込むソードアーマー。

ヴィダルファングはゆっくりとソードアーマーへ歩み寄っていく。

「ガルドもうやめて!」と、叫ぶ紫月。

ピタッと止まって振り向くファングジョーカー

「ガルド⋯⋯」

だが、ヴィダルファングは向き直して、再びソードアーマーへ歩み寄っていく。

「これで終わりだ」

そこへ「ソードアーマー!」と、ドレスヴァイスキャリバーがやって来てソードアーマーを抱き起す。

「大丈夫か?」

「かなみ⋯⋯救世の巫女ってのは信頼する人間に力を与えることができるんだよな?」

「う、うん」と、頷くドレスヴァイスキャリバー。

「俺にもくれるか⋯⋯その力」

「もちろん!」

ドレスヴァイスキャリバーは、手のひらをソードアーマーの背中に手を当てると、手のひらが光ってソードアーマーの全身が光に包まれる。

そこへ地下秘密基地から射出されて来た、すべてアーマーパーツがソードアーマーに装着される。

そして完成したのはソードアーマースクリーム・フルブレード。

右肩にはブレイブカリバー、左肩にはアックスブレード、両脚には脛から膝まで伸びる、変形した無双ブレード。そして背中にはソードランサーとソードビットが合体してできたウィングパーツが装着された姿。

「なるほど。剣身一体、全身に剣を纏ったか」

スクリームソード (ソードビット合体前のスクリームブレードの状態)を手にソードアーマースクリーム・フルブレードはヴィダルファングに挑む。

不意をついて無双ブレードを展開した脚で回し蹴りを繰り出す。

今度はアックスブレードとブレイブカリバーを展開して左右の腕に装着、パンチとキックを使った剣撃でヴィダルファングにダメージを与えていく。

どんどん後ろへと追いやられていくヴィダルファング。

「クッ!」

ソードアーマースクリーム・フルブレードの猛攻に反撃ができず追い詰められて行く。

そしてソードアーマースクリーム・フルブレードが「うおおお!」と、放った渾身の抜刀剣撃によって大ダメージが与えられる。

胸部から剣撃痕が走ってヴィダルファングのフルフェイスマスクが割れる。そして宙を舞って仰向けの状態で床へと叩きつけられる。

「ガルドッ!」と、紫月が駆け寄って、抱き起す。

もうガルド・ゲイザーに立ち上がる力はない。

紫月はもうよしてと、泣きながらガルドを抱きしめる。

満足そうな表情でソードアーマースクリーム・フルブレードを見つめるガルド。

「ゆけ、あの男が欲しているのは俺と同じ家族⋯⋯」

ソードアーマースクリーム・フルブレードとドレスヴァイスキャリバーは頷いてその場を立ち去る。

キョーマも涙を抑え、その場を立ち去る。


***

クイーンデスピアーとヘリオスの杖を激しくぶつけ合いながら戦うクイーンオブクイーンとタリウス。

「あなたが日常の神と名乗るのなら、なぜ私の家族は奪われた⁉︎ なぜ私の日常は奪われた⁉︎ 返して! 返して!返して!」

繰り返し叩きつけてくるクイーンデスピアーをヘリオスの杖でガードして堪えるタリウス。

「それができるのはグールド様だけだぁ!」と、叫ぶクイーンオブクイーン。

渾身の一撃に弾き飛ばされて壁に叩きつけられるタリウス。

「ぐはぁ」と、吐血をする。

家族を奪われ、孤児となった幼き芽衣姫を、アマテラスの民がしでかした行為の始末に来ていたお江与の方が拾って侍女とした。

それはお江与の方にとってキサヒメ親子への償いであった。

「(タリウス)過去を変えるなんて神の私にも到底できません。だけど、今を未来を変えること救うことなら任せてください。 私は祈り叶えるあなたに幸アレと」

ヘリオスの杖の宝玉が光り輝く。

複数の金色の魔法陣がクイーンオブクイーンを取り囲む。

そして魔法陣から放たれたビームがクイーンオブクイーンを包み込む。

「ぎゃああああ!」と、悲鳴をあげてクイーンオブクイーンはその場に倒れる。


***

宇宙から地球を見つめているグレートセデスネスカイザーパーフェクトモード。

「さぁ、儀式をはじめようか」


***

空に大きな魔法陣が展開される。

そしてキサヒメ学園の中庭から光の柱が天に向かって伸びる。

光の柱を見上げているファイヤーアーマーとアルテの耳元に加賀ミヲの声が届く。

「あれは解き放たれた地球の記憶です」

「なんだと⁉︎」

「この地は、地球の記憶の力を放出する門があるのです。なのでここは未来を紡ぐ場、その未来をつくる子供たちを守る場所とされ崇められました。

現にこの地は子供が自然と集まってくる不思議な力がありました。故に高天原の民はここに童神社を建てました。そしてはじまりの男、ウルヴァもここに子供達が集まり学ぶ場、

キサヒメ学園を建てました」


***

箔馬騎士を介抱しているフェリス・グレモリー。

「(光の柱を見つめて)これだけ大きな力を発動させるからお兄様は、生徒が巻き込まれないように武力行使に出てまで学園を廃校にして近寄らせないようにしようとしていたのね⋯⋯」


***

ファイヤーアーマーとアルテのもとに「おーい」と、直江尊と黒雛かなみがやってくる。

「こいつはいったい⋯⋯」と、魔法陣に覆われた空を見上げる尊。

「グールドだ。だけど止めるにもファイヤーグリフォンが⋯⋯」

大破したファイヤーグリフォンを見つめる4人。

空が突然暗くなる。見上げると空には飛行型海賊船ハウンドシップ。

そして月代サヨの声で「おーい、みんなー!」と、AGX–Ⅱダークソルシエール、ゼノデオ・ハウンド仕様の3機(シェル、グランズ、サスケが操縦)、ZX-Oキャプテンロイバーが

次々に校庭に降り立つ。

「(ファイヤーアーマー)みんな無事だったのか!」

最後に、TX-Eセイバー・オールがやって来て降り立つ。

「ラルフ!」

コックピットから手を振る織田ラルフ。そのラルフの後ろには桐川トウカがいる。

機体から降りてくるラルフ、桐川、サヨ、キャプテン・バロック(冠庭トオル)、シェル・ルミナー、グランズ・ハルバン、サスケら

「(キャプテン・バロック)俺たちの機体を使え」

「(ファイヤーアーマー)だけど、パーフェクトモードのグレートセデスネスカイザーを相手にするにはこの機体たちだけじゃ、厳しい」

「(アルテ)どうすれば⋯⋯」

「私に考えがあります」と、あたりに浮遊する地球の記憶の粒子が集まって加賀ミヲが実体化する。

「私の力とここにいる救世の巫女の力を使って新たな力をファイヤーアーマーに与えるのです」

「そのお手伝い私にもさせてください」と、タリウスがあらわれる。

「私がこの学園の礼装を操り、みなさんの力を調律します」

「お願いします」と、微笑むミヲ。

4人の救世の巫女たちは手をつなぎ、タリウスがヘリオスの杖を翳して宝玉が光を放つと、校舎が十字に煌めき、ファイヤーグリフォンとミヲ、4人の救世の巫女は光に覆われる。

ファイヤーグリフォンが光の粒子となると4人の救世の巫女に降り注がれる。

4人は大きく輝いて、アルテはライドファイヤーに、そしてサヨはライドアビィオン、桐川はライドラダー、かなみはライドエイドにそれぞれ姿を変える。

ボディもクリスタルのようなデザインに変化している。

そしてミヲも光の粒子となってファイヤーアーマーに降り注ぐ。

そしてファイヤーアーマーはファイヤーアーマーファイナルフォームとなる。

「よっしゃー!みんな行くぞ!」と、ファイヤーアーマーファイナルフォームの掛け声に4機は「オー!」と、答え一斉に「ラグナロク救援合体!」と、叫んで

ファイヤーアーマーファイナルフォームと4機は変形合体してファイナルグリフォンとなる。

そしてファイナルグリフォンは宇宙に向かって飛び立つ。


***

大気圏を突破して宇宙に出たファイナルグリフォンをグレートセデスネスカイザーパーフェクトモードが待ち構えている。

「お前たちは儀式の祭壇。その姿になるのを待っていたぞ。さぁ、儀式をはじめる」

「俺たちにも未来が見える。お前の野望、ここで打ち壊す!」

2機は光となって魔法陣の周りを飛び回りながら激しくぶつかり合う。

2つの光が通過するたび魔法陣の紋様が砕け飛び散る。

「そうだ。もっと力を使え。救世の巫女の無の力の作用によって私たちが地球の記憶の力を振るえば消費される。

消費された記憶は、私が新たな歴史として埋める。そして世界は改変される」

「させるか! その前にお前を終わらせるッ!」

グレートセデスネスカイザーパーフェクトモードとファイナルグリフォンは拳と拳をぶつけ合う。

そして宇宙は白い光に染まる。


***

キサヒメ学園の校舎とフェンスの間の通路を歩くロード・スクリームの背中。

通路脇には怪我をしたアーマードギア隊員や天使たちが手当を受けている。

さらに進むとタリウスに「今までのご無礼お許しを」と、頭を下げひざまづく天使たちの姿。

そしてさらにゆくと、壁に空いた穴の奥にガルドとガルドを抱き起こしている紫月の姿。

「(泣きながら)よかった⋯⋯生きていてよかった⋯⋯」

「ひまりが巡り会わせてくれた家族⋯⋯もうこれ以上、紫月の前から消えるわけには行かない。そうひまりが守ってくれた⋯⋯」

と、ガルドは胸元からネックレスを取り出す。

ネックレスに付いていたのは行方不明になっていた紫月のものと対になる、ひまりから贈られた紫月への誕生日プレゼントのイヤリング。


***

再び歩き出すロード。

「グールド!」、「グールド!」、「グールド!」と、呼びかける声が聞こえてくる。

火条ツカサら生活安全部と天影乃アカネ、氷城冷菓、海賊ハウンドの一同に手当を受けているグールド・グレモリーの姿。

腹部には血が滲む包帯が巻かれ意識を失っている。


***

回想

真っ白い空間を朦朧とする意識の中、半裸で漂うグールド。

そこへ髪を白く逆立て超越者の姿をしたロードが剣を手に「グールドォ!」と、叫びながら飛んでくる。

「俺はこの日、この時、この瞬間を待っていた!」

ロードの剣が背後からグールドの腹部を貫く。

「だ、誰だお前は⋯⋯」

「お前に気取らねるように、俺は、地球の記憶を使って、俺自身の存在を歴史から霞ませてこの未来を待っていた」

「お前が私の未来にズレを生じさせていたのか⋯⋯」

「この未来をつくるために」

虹色に光るロードの右目が強く光る。

「お前は⋯⋯」、剣の男の存在を"ハッ"と、思い出すグールド。


***

意識を取り戻すグールド。

見やるとグールドの手を頬に当て涙を流しているフェリス。

そこへ「マサユキ!」と、徳川イエミツが声をかける。

「兄さん⋯⋯」

イエミツの後ろには、徳川ヒデタダとキョーマの姿がある。


***

瓦礫から這い出てくる芽衣姫。

クイーンオブクイーンのフルフェイスマスクは完全に割れて彼女の顔が露わとなっている。

「グールド様ァ! 私も参ります」と、芽衣姫は涙ながらにクイーンデスピアーを首筋に当て、そのまま掻っ切って果てる。


***

自分の周りを見回すグールド。

イエミツ、フェリス、キョーマ、ヒデタダ、桐川、林田、ツカサ、アルテ、尊、ラルフ、アカネ、冷菓、サヨらが

「マサユキ!」「グールド!」「グールド様!」「お兄様!」と、呼びかけ続けている。

キャプテン・バロックら海賊ハウンドも心配そうに見守る。

そしてグールドはイエミツとフェリスの顔を見やる。

「そうか⋯⋯私の欲しかったものはすでにそばにあったのか⋯⋯」

グールドは目を閉じてすっと息を引き取る。

それでも「グールド!」と、呼びかけ続ける一同。

ロードはサングラスをクイッとさせ再び歩き出す。


***

ロードの右目には見える。

桜の花びらが舞い散るキサヒメ学園の正門を新入生たちが楽しげに登校する光景。

その新入生たちを生活安全部一同が歓迎する光景。

元の姿のタリウスがスメラギ国の第6代内閣総理大臣となり、国際警察機構長官の就任パレードで

制服姿をたくさんのパパラッチに囲まれ、頬赤らめながら写真を撮られる光景。

そして第5代星帝に就任した渡辺ノブサダが就任会見を開き、安定した世界が訪れる未来の姿を地球の記憶はロードに見せた。

「フッ」と、ほくそ笑むロード。

そのまま歩き去ってゆくロードの背中。


おわり




















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