第38話「見えてきた希望」
荒野の一本道を走る1台の黒いスポーツカー=セデス。
レオノール国国境の看板が見えてくる。
運転するグールド・グレモリーに人工知能超AIのセデスは口調に合わせて
スピードメーターのLED表示を点滅させてしゃべる。
「見えてきた。レオノールの国境だ」
「了解。セデス。飛ばすぞ」
グールドがアクセルを踏み込み、スピードを上げて走るセデス。
***
レオノール国・王宮
新聞に目を通していたレイラは、記事の内容にため息を漏らす。
「ロクサルは、たった一人の下級兵士が革命を成したというのに私はまだまだです。
テロによって国民たちは今も傷つき、傷つけあっている。
私が国王になったからといって何も変わるわけではなかった」
レイラの正面のガラステーブルの両隣にあるソファにはフェリス・グレモリー、直江尊、火条アルテ、柳生ロードが座っている。
「(フェリス)これからですよ。レイラ様」
「(アルテ)そうですよ。あなたにはそれができる立場にある。私にとっては羨ましい」
「アルテミア様⋯⋯」
「(尊)次の一手だ。それはレイラ・レオノール国王、あなた次第だ。俺たちに方向を示してくれ」
3人のいきいきとした表情に、安心して頷くレイラ。
「私はこれまで通り、経済団体を必要としないハイオネスク地域の合併を実現したい」
「(尊)だったら、まずは内政を安定させないとな」
「(アルテ)尊、何かいい方法はないの?」
「(尊)ラント皇子とレイラ国王が聴衆の面前で手を結ぶことだ。そこでハイオネスク地域の情勢が安定したらラント皇子に王位を譲ることを宣言する。
そうすればラント皇子を支持する保守派も納得するはずだ」
「(レイラ)尊の考える通りです。今の情勢で幼いラントが王位につくのは荷が重すぎます。それこそ経済団体に利用されます」
「だったらラント皇子をはやく迎えに行かなくてはな」と、キャプテン・バロック、サスケ、プリンセス・マジーネ(月代サヨ)が入ってくる。
「海賊⁉︎」と、尊は立ち上がる。
ロードも腰の剣に手を当て身構える。
「まぁ、待て。経済団体を倒したい思いは俺たちも同じだ」
「なんだと?」
「ここは協力しようじゃないか。じゃないと、火条ツカサも取り返せないしな」と、キャプテン・バロックは、アルテの顔を見やる。
「ツカサ⋯⋯」と、アルテは顔を曇らせる。
「(フェリス)致し方ないですわ。私たちだけで経済団体をどうこうしていたら、いつまで掛かることか」
「(尊)分かった。ただし、ラント皇子を連れてくるまでだ。ツカサは俺たちで救出する」
「かまわないぜ。ラント皇子は今、メイドと数人の護衛が安全なところに匿っている。これが地図だ」
キャプテン・バロックはガラステーブルの上にタブレットを置く。
画面には山林の地図が表示されている。
「俺たちはプリンセス・マジーネとサスケを出す。お前たちは? 特にお前はどうだ? 直江尊」
「ラント皇子の説得が必要だ。俺が行く。その他の人選はこっちでする」
「分かった。じゃあ仕度を整えるか」
***
グルドラシル国・砂漠地帯にある収容所
ベッドの上で全身様々な計器で繋がれた火条ツカサ。
白衣を着た男たちがツカサを囲んで計器の反応を確認している。
その様子を不敵な笑みを浮かべて見ている、経済団体保有軍所属の科学者、ビリー・トーマン博士。
「これがゼロノイド。人類がたどり着く先にして天才科学者火条ツカサ博士のクローン⋯⋯」
***
銃を持った軍服の男2人に牢屋の中へ放り込まれるツカサ。
「うぁッ! 痛てぇ⋯⋯」
「日本語?」と、隣の牢屋にいる男が反応する。
「隣にいるのは日本人か?」
「ス、スメラギ国人だ」と、体力の尽きたか細い声で答えるツカサ。
「月代カズマ! 俺もスメラギ国人だ」
聞き覚えのある"月代"という苗字にハッとするツカサ。
「月代⁉︎⋯⋯」
***
レオノール国・王宮前
尊、箔馬騎士、氷城冷菓はトラックモードのグランドザウラーに乗り込み、出発する。
その後ろをサスケが運転するジープが付いてくる。
AGX-Ⅱダークソルシエールもグランドザウラーを追って飛行する。
***
生活安全部たちが乗ってきた戦艦・管制室
コンピューターに向かって作業を続ける織田ラルフ。
入口の自動扉が開いて桐川トウカが入ってくる。
「運んできたぞ。ラルフ」
「桐川博士! 来てくれたんですね」
「ああ」
ラルフは桐川の肩越しに、入口の前に立つ黒崎京馬の姿が目にとまる。
「! キョーマ⋯⋯」
「よぅ、久しぶりだなラルフ」と、てれくさそうに答えるキョーマ。
織田ノブナガの亡き後、織田家は豊臣ヒデヨシに乗っ取られた時期があった。
当時、ラルフは魔界を追われ、ひょんなことで逃亡先のドルスで保護されキョーマと一緒に暮らしていた。
「あのときは声も掛けられずすまなかった」
「しかたないさ」
ニャルラトホテプの起こしたフリーゲートブリッジ占拠事件のとき、キサヒメ学園の地下基地にグールドとキョーマが入って来たときに互いにハッとなるラルフとキョーマだが、
事件の対処に躍起になっていて再会を喜ぶ機会がなかった。
「キョーマ、どうして⋯⋯」
「話すと長くなるな。とりあえず運んで来たものを見てくれ」
***
同・格納庫
桐川とキョーマが乗って来たトラックのコンテナが開く。
そこには大型のエンジンが積まれていた。
「完成したんですね。高粒子エネルギーエンジン」
「さっそく作業に入ろうか」
「はい!」
「ラルフ、いったいこいつをどうするんだ?」
「見てて」
ライトアップされハンガーに格納された人型機動兵器が姿を現す。
「これは⋯⋯」
「最新型のAGXだ」
***
レオノール国・王宮
「失礼します」と、執事が入って来る。
「国王、クンレイン国の皇子から届いた国王就任祝いの電報の中にロクサル国のメッセージが入っておりました」
「ロクサルから?」と、レイラは渡された便箋を確認する。
「差出人にマーリュ・モーサーとあります」
「(アルテ)マーリュ・モーサーってロクサルの革命を成した⋯⋯」
レイラは便箋を開けて中身の手紙を読む。
「(アルテ)なんて書いてあるのですか?」
「経済団体に成り代わる経済組織を立ち上げたいと⋯⋯」
「(アルテ)どういうこと?」
「マーリュ・モーサーが立ち上げたカンパニーで、次世代型エネルギー燃料の開発に成功したとあります。これをハイオネスクで生産できる体制を一緒に整えたい⋯⋯」
「(アルテ)一緒に?」
「経済団体に対抗できる組織ができれば、新たな争いが起こる。だけどこれは悪いことじゃない。国同士の競争は戦争を生む。だけど商売人同士の競争はお金を生むと」
「(キャプテン・バロック)なるほど。経済団体とその新しい団体とが競えばハイオネスク全体の経済が一気に活性化するってわけか。そうすれば、需要が生まれ、一人一人に仕事ができる。そして国民の生活は潤う」
「(アルテ)これですよ国王。みんな救われるいい考えです」
「(キャプテン・バロック)経済が回れば、より発展を求めて国民自らがハイオネスクの合併を望むようになる。そうなればレイラ国王が望む、経済団体によらない合併が実現できるぞ」
レイラは、笑顔をこぼして10枚近くある手紙を読み進める。
「マーリュの手紙には、心踊るようなハイオネスクの未来がぎっしりと書かれています。夢のようですがどれも実現したい」
「どれどれ」と、覗き込むアルテ。
***
グルドラシル国・砂漠地帯にある収容所
「そうだったのか、君は姉さんの⋯⋯そうか、ハバードは死んでしまったのか」
「どうして、サヨちゃんの弟がこんなところに捕まっているんだ?」
「ロクサル国で高い志を持った青年に出会ったんだ。彼は、マーリュ・モーサーっていって、君と変わらないくらいの年齢だ。
下級兵士という身分でありながら、経済団体に依存する軍事政府に政権を手放させ、国王にお返しさせて新しい国を作ろうと行動していた。
僕もハイオネスク地域に来て、経済団体の実態は知っていたからね。僕は戦場カメラマンとして彼に協力することにした。
レオノールに入ってからハバードにも出会って、彼も賛同してくれた。
経済団体の支配を取り払うためには、ハイオネスク地域が変わらなくてはならない。マーリュは、経済団体に代わる新機軸を打ち出そうとしていた。
加担していた僕はいつの間にか経済団体に目をつけられてようでね。ロクサルに戻る途中捕まってしまったよ」
***
レオノール国・王宮
「(キャプテン・バロック)マーリュ・モーサーというのは実に面白そうな人物だな」
「マーリュは、私に経済組織の代表になることを求めています。そのためにクンレインでロクサルの首相との会談をしてほしいと」
「(キャプテン・バロック)いいんじゃないか? そこに書かれている夢を実現したいなら、あとはあんたの行動次第だぜ。今のあんたにはそれができる立場にある。どうするレイラ・レオノール国王」
「だけど会談はあさってとあります。クンレインに向かうなら今から王宮を発たねば」
「この国の留守は俺に任せてくれ。そうだハバードの持っていたギアコマンダーがあるだろ?返してくれ」
「え?」
「それは元々、俺がハバードに貸したものだ。そしてウルヴァが俺にくれたものだ。俺がスメラギ国を離れレオノールに渡ると聞いて、俺にくれた。娘を守ってほしいとな」
「ウルヴァさんが⁉︎」
アルテは「わかりました」と、ギアコマンダーを取り出してキャプテン・バロックに手渡す。
話合うレイラたちの様子を見つめながらロードは、国際官房長官渡辺ノブサダの言葉の意図を考えていた。
「(グールド・グレモリーが地球の記憶を狙っている⋯⋯好転しつつあるこの状況、俺たちがレオノール国に行かされた意味⋯⋯官房長官の話だとグールド・グレモリーはハバード・ロイジャーの一件で終始、レイラ・レオノールが国王に就くことを支持していた。だとすればレイラ・レオノールの国王としての活動はグールド・グレモリーを利することになるのか?)」
「(ロード)待ってくれ。本当にレイラ国王が今、国を離れていいのか? 内政が不安定なんだぞ」
「何を言ってるんだ。好機を逃したら、後悔しか残らないぞ。兄ちゃん」
「(フェリス)私やラルフも残ります」
「しかし! 尊君だって反対するはずだ」
「護衛を頼みます。柳生ロード」
フェリスに気おされ了解するしかないロード。
「安心しな。柊紫月も護衛につけてやるよ」
「⋯⋯」
***
荒野の一本道に置いてある自動販売機の前にセデスを停めて、タブレットを片手に缶ジュースを飲みながらフェリスからのメールを確認するグールド。
「近況をありがとうフェリス」
***
首都国ドルス・国際評議場・星帝執務室
星帝徳川イエミツは、グールドからのメールに目を通している。
「これでは星帝は世界皇帝より政を授かっているにすぎないと揶揄されかねない⋯⋯それがマサユキの企みか」
***
レオノール国
レイラ、柊紫月を乗せ、ロードが運転するジープが走る。
そしてアルテがローズライダーで並走する。
「アルテミア様は、バイクが運転できるのですね」
「スメラギ国に逃げて、ツカサたちと出会ってから覚えました」
「(免許証持ってないけどな)」と、心の中でツッコミつつ運転するロード。
「皮肉です。あのままグリティシア王国で皇女のままだったら私の可能性は広がることはなかった」
「たくましい。そして羨ましい⋯⋯同じ姫だったのにアルテミア様はお一人の力でなんでもおやりになられる」
「私も、国王になられたレイラ様が羨ましいです。私は何よりもほしいのは権力です」
「(あんたはすでに腹の中が立派な黒王だよ)」と、あきれた表情の紫月。
***
山林を走るグランドザウラー、目の前にコテージが見えてくる。
尊が「あそこか!」と思った瞬間、コテージの中から数発の銃声が聞こえくる。
「しまった!」と、尊はグランドザウラーを降りてソードアーマーに変身する。
AGX-Ⅱダークソルシエールも着陸して、プリンセス・マジーネはコテージの方へ駆け出す。
コテージの中には血を流して倒れているラント皇子の姿⋯⋯。
そしてコテージから5体のオートマトンが飛び出してくる。
「(ソードアーマー)またこいつらか!」
「(プリンセス・マジーネ)気をつけろ! こいつらは機械の格好をしたクトゥルーだ」
「(ソードアーマー)なんだと!」
***
生活安全部たちが乗ってきた戦艦・格納庫
新型AGXにエンジンを組み込む作業が完了して仕上げに入っている。
作業を続ける、ラルフ、桐川、キョーマの元に、「大変!」と天影乃アカネが飛び込んでくる。
***
4人が管制室に戻るとモニターには、グルドラシル首相オルデオ・ミルトの演説の様子が映し出されている。
「レイラ・レオノールは、甥にあたるラント皇子を殺害した。これは武力による反対勢力を弾圧だ!」
ソードアーマーたちがオートマトンと戦っている様子がオルデオの後ろに映し出される。
その映像はまるでソードアーマーたちがラント皇子が潜伏しているコテージを襲撃しているように見えるよう作られている。
「それだけではない。星帝が支持したザドクルム・レオノール氏も武力兵器によって殺害されていたことが分かった。回収したご遺体は見るに耐えないものであった。
よって我々はレイラ・レオノール政権は武力と軍事力に誇示する政権と断定した。このままレイラ政権があってはハイオネスク地域に真の平和は訪れない。
我々は先ほど、総攻撃のために部隊を派遣した。全世界の方々、平和と正義のために我々を支持して頂きたい。再びあの恐ろしい怪物型兵器をあの国に使わせてはならない! 」
***
ラジオでオルデオの演説を聞いたレイラたち。
ロードは、急ブレーキをかけて「今すぐ引き返しましょう!」と、レイラに迫る。
「いえ、引き返しません」
「何を?」
「私はもう止まりも、あきらめもしません。今は、マーリュ・モーサーの考えに賭けるのです。引き返したところで私は、皆さんの戦っているところを見ているしかありません。
ならば私にできる戦いをしたいのです」
ロードは、ハンドルを拳で叩いて憤りを堪える。
***
生活安全部たちが乗ってきた戦艦・管制室
モニターの画面が切り替わってビリー博士が映し出される。
「久しぶりだね。桐川トウカ」
「お前は、ビリー!」
「レオノール国に迫っているのは軍だけじゃない。ヘイムダルは衛星兵器を使用してレオノール王都を消滅させようとしている」
「(ラルフ)なんだと!」
「これが、衛星兵器がある軌道だ」と、モニターに衛星の地点が表示される。
「どうしてそれを私たちに教える?」
「ヘイムダルは僕の大事なパイロットを殺した。僕の傑作を生み出すために必要だった彼を! だからお返しにね。なぁ桐川、僕の作品と勝負してくれ。
君には負けたくない。あるんだろう? とっておきの傑作が。舞台は宇宙だ。衛星兵器のところで僕のスーパーヴァナディスが待っている」
プツンと画面の映像が切れる。
「これでよかったんですね。ノブサダ公⋯⋯」と、ビリーはパソコンの前で拳を握る。
***
レオノール国・採掘場
地球の記憶の扉の前に座っているキャプテン・バロック。
「ようやく来たか。待ちくたびれたぜ」
遠くの方からグールドがやってくる。
「さぁ、計画通りだ。露払いもしたし、決着をつけようぜ」
グールドは、ギアコマンダーを翳してブラックジョーカーに変身する。
キャプテン・バロックもギアコマンダーを取り出してティラノスアーマー・ビースト形態に変身する。
ブラックジョーカーは剣を取り出してティラノスアーマーに攻撃を仕掛ける。
ティラノスアーマーも拳に大きな爪型の武器ティラノスファングを展開、凄まじいスピードで互いの武器をぶつけ合う。
***
なんとかオートマトンを倒したプリンセス・マジーネとソード・アーマー。
荒れた息を整えていると「姐さ〜ん」と、サスケがタブレットを持って走ってくる。
「突然、送られて来たん出すけど、見てください」
タブレットの画面にはグルドラシル国の砂漠地帯にある収容所の場所と収監者の名前が表示されている。
「火条ツカサの名前が」
「(ソードアーマー)なんだって!」
「!」と、プリンセス・マジーネは、収監者リストの中にKAZUMA TUKISHIROの名前を発見する。
***
渡辺ノブサダはパソコンの前から離れ、蛍光灯をつけていない暗い部屋をあとにする。
***
複数のクレーンアームがシューティングアーマーに装甲パーツを取り付けていく。
「シューティングアーマーイノセントフォーム完成しました」との音声が流れ、シューティングアーマーの強化形態が完成する。
そしてコックピットに乗り込むと、パイロットシートから出てきたケーブルがシューティングアーマーの両肩、背中、両脚に接続される。
戦艦のハッチが開いてカタパルトが展開、新型AGXが設置される。
「AGX-Ⅳペルフェクシオン! 行きます!」
AGX-Ⅳペルフェクシオンの両眼に光がともり、空に向かって射出される。
上空飛行しているゼノデオ部隊の計器に反応が出る。
「何か近づいているぞ!」
「敵機か⁉︎」
「どこだ⁉︎」
「下だ!」
凄まじいスピードで迫ってくるAGX-Ⅳペルフェクシオン。
両腕、両肩、腰、背中のウィングに取り付けられた、10個のドローンビットがAGX-Ⅳペルフェクシオンから射出される。
ドローンビットの先端から出るビームで、ゼノデオたちは次々に撃墜されていく。
「なんだ⁉︎」
「完成体を冠ったこの機体は、国際軍の新型人型機動兵器の導入選考の最終試験で披露するはずだった。一次試験でAGXシリーズの基本性能と操作性をアピール、そして2次試験で
本命機であるAGX-Ⅲを披露したあと、このAGXシリーズの集大成であるこのAGX-Ⅳを披露することで桐川コーポレーションの高い技術力を世界に示す狙いがあった。
だけどここの方がうってつけだ! 見ろ!ヘイムダル、これがAGXだ!」
ドローンビットが乱れ飛び、ゼノデオたちが抵抗する間もなく破壊される。
グルドラシルの首相官邸で見ていたオルデオ、国際防衛大臣レオス・アルベルト、国際外務大臣ランザ・ハーキンたちは驚く。
「(レオス)なんだ! あの機体は」
AGX-Ⅳペルフェクシオンのドローンビットを使った華麗な戦いぶりに
ゼノデオ部隊の隊長の操縦する手が止まる。
「これだけのドローン兵器をひとりで操っているのか? いったいどうやって? これは魔法なのか?」
「魔法じゃない! 科学の力だ」
ドローンビットが集まってサークルを形成する。
AGX-Ⅳペルフェクシオンはバスターライフルを取り出して、サークルに打ち込む。
バスターライフルから放たれたビームはサークルを抜けて巨大化して
100機以上はあったゼノデオたちを飲み込んだ。
「化け物だ」
「これで終わりじゃない!」と、取り出したアルティメットソードをサークルに向かって翳すと刀身が大気圏を貫かんとばかりの大きさに伸びる。
「行っけぇ!」と、振り下ろされたアルティメットソードによって残りのゼノデオたちが消滅する。
「アーマードギアと連結することで人間の第六感を引き出し、自分の精神的感覚で手の数以上の操作ができるんだ。これがAGXシリーズの新たな力だ」
AGX-Ⅳペルフェクシオンが見上げたはるか上空にキラリと光る星のようなものが見える。
「あれが衛星兵器か」
AGX-Ⅳペルフェクシオンは飛行形態に変形して宇宙に向かって飛び立つ。
つづく




