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第32話「誰がために」

ハイオネスク地域の海域を航行する一隻の大型貨物船。

空から降下してきたAGX-Ⅱダークソルシエール、ゼノデオの10機が

貨物船の甲板に降り立つ。

AGX-Ⅱダークソルシエールは左手に装備したショットガンで貨物船に積まれたコンテナを銃撃をする。

「さぁ、思う存分暴れなッ!」

「シャーッ!」と、気合いを入れたゼノデオたちが破壊活動を開始する。

***

国際評議場 4F 国際軍幹部会議室

国際防衛大臣レオス・アルベルト、国際外務大臣ランザ・ハーキン、国際官房長官渡辺ノブサダ、国際警察機構長官グールド・グレモリー、国際軍大佐直江カネツグらは

官僚からの報告を受けて話し合っている。

「(レオス)経済団体の船が海洋上で再び襲撃を受けた」

「(グールド)ハウンドか⋯⋯」

「(ライザ)海洋上だけではありません。陸路でもハイオネスク地域で活動する経済団体の貨物車が海賊の襲撃を受けています」

「(レオス)やはりシェル隊を経済団体の経済活動における警備を任せるのが妥当であろう」

「(ランザ)優秀な指揮官を派遣したことですしな」


***

ブリーフィング室で待機するシェル・ルミナー、冠庭トオル、巻咲ミツハ、グラップ・ロッズナの4人。

扉が開いてラドルフ元大佐が姿を現わす。

「!」と、驚きの表情を見せるシェル隊の一同。


***

「(官僚)情報によると海賊たちはレオノール国の村々の土地を買収して実効支配しているとのことです」

「(カネツグ)たしかグリティシア王国崩壊も海賊の関与があったとされていたな」

「(ランザ)ハウンドの幹部とレオノール国政府の関係者が接触したとの噂もあります」

「(レオス)では、レイラ・レオノールとハウンドとの繋がりをあばけば彼女の戦争行為を証明できるな」と、不敵な笑みを浮かべる。


***

とあるマンションの一室

60歳過ぎの女性、ふさ子に見守られながらキョーマは電子レンジと格闘している。

「だからおかしいんだよ」

「これが設定ボタン⋯⋯」と、説明書を片手にブツブツ言いながら電子レンジのボタンを押す。

電子レンジをはじめ、ふさ子の部屋のリビングやキッチンには大手家電メーカーLECSHIO(レクシオ)のロゴが入ったテレビ、電気ポットなどが置かれ家電製品が充実している。

起動する電子レンジ。

「治った!」

飛び上がって拍手するふさ子。

「レンジの扉が奥まで閉まってなかったですよ」

「さすがお巡りさん。機械も直せちゃうのねぇ。次はこれも(固定電話)受話器の音が聴き取りにくくて」

「⋯⋯それはご自身の耳が⋯⋯」

「へ?」

「あ、いや」

隣の部屋からうめき声が聞こえてくる。

「⁉︎」

「息子だよ」

「おばあさんの?」

部屋の扉をわずかに開けて覗き込むキョーマとふさ子。

ベットの上で布団に包まる男性の姿。

「先月、会社を辞めたって突然戻って来て、ずっとあの調子」

「辞めた?」

「そう。レクシオって大きな家電メーカーに勤めていたんだけどね。去年から海外で勤務していたんだよ。この前、新聞に載っていたレオなんとかって国なんだけどね」

「レオノール?」

「そう!そのレオノールって国。お巡りさんはなんでも知っているのね。何か現地で恐い思いをしたのかしら。寝ていると思ったら、さっきのように突然うめき声をあげたりして」

「レオノール⋯⋯」


***

ドルスの繁華街

大通りの交差点を行き交う人々の手に持つスマホ、家電量販店のテレビ、パソコンなどすべてにレクシオのロゴが入っている。

大型の広告看板のほとんどがレクシオ関係のもの、通行するバスにもレクシオの広告がラッピングされている。


***

レオノール国 荒野の丘の上に建つ廃墟となった研究所施設

懐中電灯を手に施設内を周る火条ツカサ、火条アルテ、直江尊、織田ラルフ、レイラ・レオノール、フェリス・グレモリー、天影台アカネ、氷城冷菓、泊馬騎士たち。

「(アカネ)なんか不気味な場所ね」

なんの実験が行われていたのか割れた円筒型の大きなガラスの容器が通路の両側に立ち並ぶ。

「(フェリス)ここではいったいなんの研究が行われていたのかしら?」

「(レイラ)私にもわかりません。ただ日本人の科学者が研究を行っていたと聞いてます。

そして、その科学者の研究に魅せられた国王が相当な国費を費やしたとかで」

「グールドはいったい俺たちに何を調べさせるためにこんなところに寄れと言ってきたんだ」

「何か落ちてますわ」と、通路に落ちている一枚の紙を拾い上げるアルテ。

「写真?」

写真には白衣を着た3人の人物が写っている。

写真の角が破れていて一人の顔は確認できない。

覗き込んだツカサとアカネは手前に写る女性を見て驚く。

「(ツカサとアカネ)リイサ!」

女性はツカサとアカネの幼馴染、音白リイサ(おとしらりいさ)にそっくりだった。

2人の知るリイサより大人びているものの写っている女性に困惑する。

さらに写真をめくると裏には"RIISA OTOSHIRA"とサインが書かれている。

「(アカネ)え⁉︎」

「(ツカサ)どうなっているんだ⋯⋯」


***

研究所施設の表で電話をしている柳生ロード。

「奴隷?」

電話の相手はキョーマ。

「ああ。今、そばにいるレクシオの元社員がレオノール国の支社工場で働かせるている社員は、現地で奴隷として売られてきた人たちだと話しているんだ。そっちに写真を送る」

ロードは、丘から見える麓の景色を見てハッとする。

周囲が荒野のため分からなかったが爆撃のようなものを受けて破壊された家々が並ぶ集落があることに気付いた。


***

研究所施設から出てきたツカサたち。

同じく焼き払われた村の存在に気付いて、「戦争が⋯⋯戦争が⋯⋯」と、レイラはその場に膝を落として愕然とする。


***

「手遅れだったか」と、別の丘の上から双眼鏡を除いて村を眺めているキャプテン・バロック。

「まだそんなものを見ているのか」と、乗ってきたジープの助席に座る月代サヨに話しかける。

サヨは、手のひらに乗せた鉱物を見つめている。

「(あの兵器の原動力となっていた鉱物⋯⋯これはどう見てもクトゥルーの種子。一度破壊しても再び動き出した。そして魔力によってようやく停止した。

やはりあれは機械化されたクトゥルー⋯⋯」


***

焼き払われた村

一台のジープが止まって、タトゥーを入れた屈強な男たちが降りてくる。

瓦礫の陰に隠れて怯えている5〜6歳くらいの男の子と女の子。

「見つけた」と、スキンヘッドの男が覗き込む。

「!!」と、なる2人の子供。

そこへ「させるか!」と、ゴルドガレオンが現れる。

ガレオンソードを振り払って、子供を鷲掴みしよとする男の手を斬りつける。

「うはッ!」

やばいと感じた男たちはジープに飛び乗って一目散に逃げる。


***

焼き払われた村にツカサたちも集まる。

「(フェリス)奴隷商人?」

「(ロード)はい。レクシオの工場で働かされている人たちの殆どは奴隷商人によって連れてこられた人たちです。

レクシオへの人材提供がよほど金になるそうで奴隷商人たちは、負債をおった村に脅しをかけては、借金のカタに村の若者たちを連れていったそうです。

それをも拒む村には武力で村を襲い、住人たちを無理矢理連れて行った。おそらくこの村も」

口に手を当て驚くレイラ。

「(アカネ)戦争ではないわよ。お姫様」

「(騎士)レクシオは近年低価格路線で世界的に台頭してきた大企業だ。こんなカラクリがあったなんて」

「(フェリス)レクシオ製品を持っていない人はいないはずですわ」

「(冷菓)私のスマホもレクシオ製」

「(フェリス)レオノールやハイオネスク地域全域にある工業団地は、国境なき経済活動を旗印に国際政府にくみする経済団体が推し進めてきたハイオネスク地域への経済援助ですわ」

「(レイラ)はい。今日までレオノール国が破綻せずにいられたのも、経済団体による工業団地のおかげです」

「(アルテ)だけど、援助になっていません。人身の斡旋、暴力の横行、悪人たちの温床となっています。結局、民は救われていません」

「(フェリス)おまけに経済団体が経済援助の行き着く先として目指すハイオネスク地域国の合併構想によって国が2つに割れて武力衝突が起きている」

「(アルテ)みなさまの仰ることは否定はしません。私は愚かでした。経済援助によって国の財政が健全化し、民の生活が救われると考え、経済団体の活動を支持してきました。結局は民をさらに傷つける結果となってしまった」

「(尊)で、どうするんだツカサ? こんなことはこういったところでは日常茶飯事だ」

「(ツカサ)もちろん助けるさ」

「(フェリス)レクシオを相手にしたら大事よ! 国際政府まで敵に回すことになるわ」

「俺たち生活安全部はみんなの日常を守る部活だ。村を焼かれたり、無理矢理連れてかれたり、それが当たり前のことでここの日常なのかもしれない。でも、そんなのが日常なんて俺は嫌だ。

大人たちの傲慢を俺が打ち壊す」


***

首都国ドルス レクシオ支社ビル 応接室

刑事と装ってレクシオ専務の潮野(しおの)と対面するキョーマ。

「警察の方がわざわざどうも。それで私になんでしょう?」

「本川さんという、こちらの元社員の方から奴隷を使って事業を展開していると伺ったものでして、その事実確認を」

「あなた⋯⋯ひょっとしてマスコミの人か何か?」

「いいえ」

「失礼。何を持って我が社が奴隷を使っていると仰っているのですか?」

「ええ。本川さんは本部へ報告しようと十数枚の写真を撮っていたのですが、帰国する寸前に関係者に見つかり取り上げられたそうですがこの3枚の写真だけは

守ることができたそうで」

キョーマはテーブルの上に3枚の写真を並べる。

写真には、首輪を付けられ曇った目をした若者たちが労働する様子や、鉄格子がついた部屋で共同生活している様子、倒れた若者が社員と思われる人物に無理矢理立たされるところが映し出されている。

「拷問を受けてまでこの写真を守り抜いたようですが、相当な精神的なダメージを負っていまして、現地の様子を思い出すたびに声を上げて塞ぎ込んでしまう。

それでも私に必死に伝えてくれました。会社も解雇なされたそうですね?」

「本川君のことは存じ上げていますよ。優秀でしたから。しかし会社の機密漏えいでは、解雇は当然でしょう。なるほど。これがその情報と⋯⋯」

潮野は一枚の写真を手に取り、じっくり見つめる。

「ああ、なに、しっかり働いている現地の労働者の方々ではないですか。どれも真剣な表情をしている。これでしたら我が社の製品は胸張って売れますよ」

「待って下さい。首輪をさせられているんですよ」

「おやおや。しかしセキュリティ上、仕方ありません。人権を侵害しているように見えてしまうのかもしれませんが大勢いの労働者を抱えているんです。IDで管理しなくては。そのためのアイテムなんですよ」

「脱走を試みたり、抵抗するようならば、この首輪からでる電気ショックで体罰を与えていると聞いています」

「タダのIDタグですよ。そんな機能聞いたことがありません」

「現地では人材を斡旋する奴隷商人たちの活動が横行しています。利用していますよね? いい商売になるそうですよ」

「刑事さん、はじめから思っていましたが奴隷なんていつの時代の話ですか?」

「現地では今です」

「⋯⋯確かに見方を変えればそう見えなくもない。しかし我々側から見れば写真に写る彼らは尊ぶべき我が社の社員です。断じて奴隷なんかじゃありませんよ」

「では、なぜ労働者たちを工場の敷地から外に出るのを禁じているのですか? 労働者たちが暮らす敷地内の建屋は鉄格子が設けられている。まるで刑務所だ。賃金も支払われてはいないようですね。こんな劣悪な環境がありますか?」

「刑事さんは何か勘違いなされている。我々とは、生活水準が異なるのですよ。彼らは元々住むところもなければ、食うにも困っていた。病気をしたって病院にも行けない。そんな生活をして来たんですよ。これ以上の劣悪な環境がありますか?

それを我々が援助している。確かに賃金は与えていません。それは彼らには必要ないからです。衣食住を与え、病気になっても先進の医療が受けられる。彼らは我々の援助のもとで幸せに暮らしているんです。WINWINです。これが我が社と所属する経済団体、国際政府の

国境なき経済活動の理念です」

「しかし、あなた方が奴隷商人を利用したことで彼らたちの活動がエスカレートしてきている。人材を確保するために貧しい村を襲って拉致同然のことをしている」

「言ったでしょWINWINだと。これも援助です。その商人も生活のためです。だから喜んで人材を集めてくる。我々から見ればその商人たちはここで言う人材派遣会社なんです。あなたたちには奴隷商人にしか見えないでしょうけどね」

「奴隷を認めるんですね」

「奴隷じゃない社員だ! まぁ、その商人たちがどのような手段で人材を確保しようと我々に責任が及ぶところではない」


***

レオノール国 レクシオ工場

工場の建屋の裏で奴隷商人の女とレクシオの社員の男が口論をしている。

「ちょっと! 約束の額と違うじゃないッ」

「黙れ! 貴様が連れて来た連中で使えたのはたった3割しかいなかったんだ。おかげで炭鉱に転売したり、溶鉱炉に捨てたり手が掛かった」

「何よッ! こっちは海賊に目を付けられている中で確保して来たのよ。命がけなんだから」

「(小声で)いい金づるだと思って貪りつきやがって」

その時、轟音と共に建物が揺れる。

「何⁉︎」と、奴隷商人の女が上空を見上げるとフライトモード(飛行形態)のAGX-Ⅲが飛行する姿。

AGX-Ⅲの2問のキャノン砲からビームが放たれ工場を覆う高い壁に穴が空く。

そこに向かってバイクモードのソードライダー、ローズライダーを先頭にトラックモードのグランドザウラーが走ってくる。

グランドザウラーのコンテナから、アーマードギアに変身したブラッドレールたちが降りてくる。

警報音と共に100機以上のオートマトンが飛び出してくる。

ソードアーマー、ローズファリテ、ターボファイター、ブリザードゾーン、ホワイトナイトたちはそれぞれの武器と技を駆使して

オートマトンに応戦する。

そしてブラッドレールは、レールガンで工場の壁に穴を開ける。

中で働いて労働者は、何が起きたのか困惑してその場に立ち尽くしていまう。

壁の穴からゴルドガレオンを伴ってレイラが姿を表すと、労働者たちは姫が助けに来てくれたと歓声をあげる。


***

グルドラシル国 経済団体保有軍 駐屯地 ハンガーデッキ

スクランブルが掛かってAGX-Ⅱに飛び乗るトオル、ミツハ、グラップ、シェルたち。


***

首都国ドルス レクシオ支社ビル 応接室

キョーマの前で電話をしている潮野。

「うん。分かった」と、電話を切る。

「失礼しました。黒崎さん。調べさせて頂きました。あなた、今は国際警察機構の所属を離れて所轄の交番勤務だそうですね。

そんなあなたがどのような権限で我々をお調べなさっているのですか?何が目的だ」

「レクシオはスメラギ国に本社がありますね。スメラギ国の首相がとても憂いていらっしゃる」

目を見開く潮野。

「(口を震わせながら)スメラギ国の首相は国際警察機構の⋯⋯」


***

レオノール国 レクシオ工場

シェル隊のAGX-Ⅱ4機がやってくる。

機影を確認したラルフはAGX-Ⅲをロボットモードに変形させる。

ミツハが操るAGX-Ⅱツヴァイキャノンが先陣を切ってAGX-Ⅲに襲いかかる。

ツヴァイキャノンの攻撃をかわしたAGX-Ⅲは

「AGX-Ⅲフィーアバスター!」と、両肩、両腕に装備した4問のキャノン砲からビームを放ち

ツヴァイキャノンを撃墜させる。

「ミツハ!」と、トオルのAGX-Ⅱが援護に入る。

そこへ「うおりゃッ!」と、ファイヤーグリフォンが飛んで来てグリフォンソードでAGX-Ⅱのバスターライフルを真っ二つにする。

「なッ!」

「AGX-Ⅱか。やりにくいな」

「お前たちは、ドルスの時の」

「やりにくいならば私が相手しよう!」と、グランズが操るヴァナディス・アーミーズエディションが飛び出してくる。

グランズは地上の様子を確認すると、ゴルドガレオンに先導され逃げる労働者たちの姿。

「なるほど。労働者たちの解放か。まったく偽善者にふさわしい行いだ。君たちは本当にこんなことが正義だと信じているのか?」

「当たり前だ! 首輪をさせられて生活を強いられているんだ」

「まさに偽善者。笑わせてくれる。労働はきつかろうだが、衣食住に困らない生活を与えられて生きるに困らなくなった彼らをここから解放して何になる。

また、明日をも知れぬ生活に戻るだけだ。これは君たちの価値観を押し付けただけのエゴだ」


***

「こっちだ!」と、労働者たちを誘導するソードアーマーとローズファリテ。

倒したはずのオートマトンが再び起動して、倒したと油断していたアーマードギアたちは反撃を食らう。

「(ホワイトナイト)うあああ!」

「(ソードアーマー)なんだこいつら⁉︎」


***

「見たところ海賊ではないな。どこの所属機か知らないがこの僕が倒す」

ヴァナディスは剣を取り出し、素早い剣さばきでファイヤーグリフォンを圧倒する。

グリフォンソードで受け止めるのが精一杯のファイヤーグリフォン。

隙を見て斬り返すもあっさりとかわされてしまう。


***

桐川コーポレーション・桐川のラボ

タブレットで、ヴァナディスとファイヤーグリフォンの戦いを見ている桐川トウカ。

「おごるなよヘイムダル。桐川コーポレーションの発明は機体そのものではない。学習能力装着X(エクス)。それこそが至高の発明。

貴様ら軍人が数年かけて培って来たその腕を吸収し、ただの高校生がそれを超える。一秒にも満たない期間でな」


***

ファイヤーグリフォンがヴァナディスのカウンターパンチをよけ、グリフォンソードで切り込む。

ヴァナディスの右足にダメージを与える。

「バカな。僕の動きをこの僅かな間で見切ったというのか⁉︎」

「今だ! 超救援合体!」

飛んで来たグランドザウラーは6つのパーツに別れ、ライドファイヤーが飛び出す。

ライドアビィオンが胴体から両脚にかけての形に変形。

ファイヤーグリフォンの足裏になるところに変形したグランドザウラーの脚がドッキング。

ライドラダー、ライドエイドは左右の肩から二の腕にかけて変形して

ライドアビィオンにドッキング。

変形したグランドザウラーの腕が、左右の二の腕から下にドッキングする。

そしてグランドザウラー胴体がバックパックとして背中にドッキング。

グランドザウラーのウイングパーツが胸飾りとしてドッキングしファイヤーグリフォンの頭部に

金の飾りがついて完成する。

「グレートファイヤーグリフォン!」

「そんなコケ脅し僕には通用しない!」

ヴァナディスの全身に装備されたミサイルポッドが開く。

「ヴァナディスフルバースト!」

全身から放たれた無数のミサイルがグレートファイヤーグリフォンに着弾する。

爆煙で姿が見えなくなったグレートファイヤーグリフォンに「やった」と、拳を握りしめるグランズ。

煙が晴れるとそこには傷ひとつ付いていないグレートファイヤーグリフォンの姿。

「何⁉︎」

グレートファイヤーグリフォンはドローンビットを射出。

その時、「中腹を狙いなさい」とサヨの声がツカサの脳内に響く。

「サヨちゃん⁉︎」

ゾンビのように何度も動き出すオートマトンに苦戦するアーマードギアたち。

その時、ドローンビットから放たれたビームがオートマトンたちを貫く。

オートマトンは再び動き出すことなくそのまま沈黙する。

「今度はこっちから行くぜ!」と、グランドメイスを天に向かって翳すグレートファイヤーグリフォン。グランドメイスがグランドランサーに変形して炎を纏う。

「ファイヤーランショット!」

グランドランサーがヴァナディスの腹部を貫く。

ヴァナディスは爆発を起こして、爆炎の中から脱出ポットが飛び出してくる。

グレートファイヤーグリフォンは悠然と構える。


***

首都国ドルス レクシオ支社ビル 応接室

「もういいでしょ。お引き取りを」

スマホの画面を見やるキョーマ。

「世間はあなたたちと同じ見方をしなかったようだ。工場から解放されたことを喜ぶ労働者たちの写真です。SNSで発信されて反響も大きいようですね」

「(口パクで)余計なマネを」

「WINWINだったのでは?」

「やってくれましたね。これで大勢の方が職を失なった。私もですが」

潮野はスマホを耳に当てる。

「あ、もしもし私です。やられました。どうやらここまでです」

「⋯⋯」


***

国際評議場 4F 国際軍幹部会議室 前

会議室の外で電話をしているレオス。

「ああ、分かった。また規制対象外の地域を探すさ。我々の援助を必要としているところなんていくらでもある」

レオスは電話を切る。

「おのれ、グールド・グレモリー、どこまで邪魔を」

スマホをグッと握りしめる。


***

次の日 交番

電話が鳴って出るキョーマ。

「はいッ!」

「(グールド)エージェント、お手柄だったな」

「あ、いや」

「君に頼みがある⋯⋯」


つづく








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