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ミニヨンウォーズ 教室の皇女と高校生ヒーローの3人  作者: ドットオー
第2章魔法少女編
16/52

第16話「ヒーロー交代⁉︎」

首都国ドルス

その市街地の大通りを大勢の人々が悲鳴を上げながら逃げ惑う。

街はまさに混乱の渦に飲み込まれていた。

街頭の大型テレビでは、ドルスにあるとある施設で現場作業員50人が

忽然と姿を消したニュースが流れている。


***

ドルス国際評議場

3年前に完成した地上36階の高層ビルで最上階には国際議会の評議場、その下の階には

星帝が執務を行う国際政府官邸がある。

さらには各省庁、裁判所、国際軍、国際警察機構が入っており、法を作る者、法で裁くもの、法を行使する者、法を守る者が

同居した施設になっている。

1Fには、近隣を管轄とする所轄警察署"ドルス機関区警察署"=通称ドルス署がある。

その他、裏手の海に面したところには海面上に延びる巨大な滑走路が設置され、国際軍の戦闘機などが配備されていて

併設する港には巨大空母が何隻も入港している。

この施設の3F"国際政府危機管理室"では、街で発生している混乱の対処に追われていた。

警察官僚に説明を受けながら入ってくる、グールド・グレモリー。

彼は、スメラギ国第5代内閣総理大臣に就任してひと月後、欠員が出たとして国際政府徳川内閣の閣僚に抜擢された。

これはスメラギ国史上初めての快挙である。

彼が付いたポストは世界中の警察のトップである国際警察機構長官であった。

「現場の状況は?」

「武装した特殊機動隊が対処にあたっています。我が国際警察機構が誇るエージェントたちです」


***

ドルス市街地の大通り

銃を持って武装した国際警察機構所属の特殊機動隊NEXTA(ネクスタ)の隊員達が

黒い隊員輸送車から次々に降りてくる。

陣頭指揮を執る隊長の黒崎京馬(くろさききょうま)=愛称キョーマのインカムに無線が入る。

「NEXTAの諸君!国際警察機構長官のグールド・グレモリーだ」

小声で「チッ政治家」とうっとうしそうな顔をする副隊長のロード・スクリーム。

「諸君らの勇気に感謝する。君たちが感じる脅威は国民の危機だ。速やかな解決を期待する」

「(キョーマに)ですって」

「激励どうも。現場に政治は不要です。俺たちはいつも通り、事に当たらせて頂くだけです」

「ほお、勇ましいな。楽しみにしている」

「行くぞ!」と、キョーマの掛け声で20人編成の部隊が銃を構え走り出す。

先鋒の警官隊が交戦中の現場に駆けつけると目に飛び込んできたのは浮遊するたくさんの触手のような物体が

警官隊を襲っている光景だった。

「⁉︎」となるキョーマの目の前で全身を触手に縛りあげられた警官が、「助けてくれー!」の悲鳴を上げて間もなく

容器ごと握りつぶされたケチャップの如く、ブシュッと全身から血を吹き出してその悲鳴は届かなくなる。

銃を乱射して抵抗する警官も全身を触手で貫かれたり、鞭のように振り回された触手によって

手足を切り落とされてしまう。

我を忘れそうな状況で、ハッとしたキョーマは隊員に合図を送って触手を次々に撃ち落としていく。

隙を作って触手の根元へ近づいていくとそこには大きな尻尾を持った二足歩行の爬虫類のようなモンスター達が数百体奇妙な鳴き声を上げて

蠢いてる。

「な⁉︎」と、驚くキョーマ達。

「(モンスターに向かって発砲しながら)なんなんすかアレ⁉︎」とロード。

「とにかく倒せ!」と、キョーマ達は銃を撃ちながらモンスター達に立ち向かって行く。

「うおおおお!」

彼らの雄叫びと銃声が鳴り響く。


***

ドルス国際評議場 国際政府危機管理室

妹のフェリス・グレモリーと通話をしているグールド。

「生活安全部も怪物と交戦していますが苦戦していますわ」

「状況はわかった。ありがとう(通話を切る)」

表情を曇らせる警察官僚たち。

「投入した我々警察機構の犠牲者は32名」

「やはり軍の要請を受け入れましょう」

「…………致し方ないか」

警察官僚たちに促され決断をするグールド。

"省"への昇格を目指すグールドは、国際警察機構の活躍の場を作るため、

閣議で防衛大臣や複数の閣僚の反対を押し切り今回のモンスター騒動の陣頭指揮をとっていた。

だが、予想外のモンスターの強さに軍の協力を仰がざるを得なかった。


***

同 NEXTA本部 隊員ロッカールーム

「クソ!」と、ロッカーを叩くキョーマ。

ロードが缶コーヒーを持ってくる。

「まったく歯が立ちませんでしたね」

「…………」

「先輩、軍との共同作戦が決まったようです」

「(缶コーヒーを受けとって)そうか…………」

キョーマはスーツの上着を羽織って「俺は軍人が嫌いだ」と、出て行く。


***

同 国際政府危機管理室

機材を持って次々に入ってくる、国際軍のスタッフ。

慌ただしく機材のセッティングが始まる。

不機嫌そうに持ち場の席につくキョーマとロード。

そして10個以上はある胸の勲章バッジを輝かせた屈強な大柄の男、国際軍特選部隊隊長"ラドルフ大佐"が入ってくる。

「ふん 、合同作戦か。所詮、治安維持が目的の警察ではこの程度か。はなっから我々にやらせていればここまでの事態にならなかったものを」

警察への侮辱を耳にしたロードが「あの野郎」と、怒りをあらわに机を叩く。

傍のキョーマは「…………」と,目を閉じ堪える。

今度は、国際軍科学調査班所属の"アイン博士"を筆頭に白衣を着た集団が機材を持って入ってくる。

「これはこれは科学調査班のみなさん。入ってくるのは勝手だが邪魔をしないで頂きたい」

「そのつもりだよ。君たちは解決したいんじゃなくて戦争がしたいんだろう?だったら僕たちもやりたいようにやらせて頂くよ」

舌打ちをするラドルフ大佐。

「(小声で)アンノウン専門としてこれまで日の目を見ることがなかった軍のお荷物どもが張り切っておるわ」


***

巨大モニター前の中央テーブルにグールドやキョーマらが一同に集まり合同作戦の会議が始まる。

陣頭指揮を執る作戦本部長のラドルフ大佐が挨拶を行う。

「軍と警察機構による合同作戦となっているが、一刻もはやい解決が望まれる。よって本作戦の実行は軍のみで行う。

警察機構の方々はそうだな、本部にて待機。現場から送られてくる情報の整備を頼む。そして科学調査班は…………」

「こっちは、もう始めてるよ。NEXTAが回収してきたモンスターの触手から採取した細胞の解析に忙しい」と、

はばからず顕微鏡を覗いているアイン博士。

「ご自由に…………」と、あきれるラドルフ大佐。


***

同 休憩室

コーヒーのカップを握り潰すキョーマ。

「後方支援どころか雑用でしたね。書類の整理って地味に大変なんですよね」と、愚痴をこぼすロード。

そこへ「直接会って話をするのは初めてだなエージェント」と、グールドが警察官僚を連れ現れる。

「軍の協力を得られた。我々警察機構の戦力不足は否めない。軍と連携して今度こそ怪物の脅威を取り去ってくれ」

「お言葉ですが長官。軍に指揮系統を奪われたの間違いでは?」

「黒崎隊長!言葉を慎みなさい。長官は最善の判断を下された」

「甘いですよ。軍は国際警察機構そのものを不要だと思っている」

「我々は微力でも事に当たれば私たちが見直される機会が出てくるはずだと考える」

「雑用だけでは見直される機会なんて来ません。警察には警察のやり方がある。軍とは違う」

「違う?」

「やめて下さい先輩。それ以上は」

「俺は軍人が嫌いだ」と、その場を立ち去るキョーマ。

警察官僚は「申し訳ございません」と、頭を下げる。

「私にたてついた者は初めてだ」

「あの男は、軍人嫌いで有名でして、4年前、某国の紛争解決のため、警察からの出向で軍人として駆り出されてそこで、一般市民や同僚たちが殺されるのを目の当たりにした上、自身も生命を彷徨うような重症を負ったとかで…………」


***

ドルス市街地の大通り

封鎖されたバリケードが開かれ次々に軍の装甲車が入ってくる。

武装した軍隊員たちによりモンスターへの一斉射撃が行われる。

別の大通りでは、戦車が複数台投入されこちらも一斉砲撃が始まる。

そしてダメ押しでヘリからの空爆がはじまる。


***

ドルス国際評議場国際政府危機管理室

巨大モニターに映される映像に室内にどよめきが起こる。

「まだ一般市民の地下鉄避難が80%しか完了していません。市街地にはまだ逃げ遅れた人たちがいます」と、管制官が声を上げる。

仁王立ちでモニターを凝視しているラドルフ大佐は「割合の問題だ! 犠牲者が20%で済むか60%で済むか。本作戦をあと10分遅らせれば、モンスターは地下に到達する。

ならば前者を選ぶしかあるまい」と、声を張り上げる。

「これじゃあ、戦争じゃないか⁉︎」と、キョーマは違を唱える。

一般市民は安全のため、軍と警察の誘導により地下鉄の構内に避難する措置が取られていたが、人が密集したため、ところどころの入口の階段で渋滞して

入れない人たちが地上に溢れ返っている状況であった。


***

ドルス市街地の大通り

爆炎の霧が晴れて来ると、バラバラになったモンスターの肉片が集まり出して再生をはじめる。

現場の軍隊員はじめ、危機管理室の一同はその光景に驚く。


***

ドルス国際評議場国際政府危機管理室

「クソッ!こうなれば化学兵器を使うしかあるまい」と、熱り立ったラドルフ大佐は最悪の手段を示す。

「ちょっと待てくれ!それじゃあ条約違反だ!」

「相手は人間ではない。条約の適用外だ!」

紛糾する危機管理室内ーー


***

ドルス市街地の大通り

モンスターを口をあんぐりと大きく開けて全身を発光させたかと思うと

一斉に光線を放つ。

戦車はひしゃげながら吹き飛び軍隊員たちは熱線の中に姿を消す。

生き残った軍隊員たちには危機管理室のラドルフ大佐からは無線を通じて

「さっさと体制を立て直して攻撃しろ!」との檄が飛ぶ。

後方の舞台が全身して銃を構えると、モンスターたちは各々の足元に発生した魔法陣に

ゆっくりと引きずり込まれながら姿を消す。


***

ドルス国際評議場国際政府危機管理室

モニター越しのキョーマたち危機管理室の面々は「消えた⁉︎」と、驚いていると、突然エラー音が

室内に鳴り響く。

「何が起きた?」と管制官に確認するグールド。

「わかりません!ただ、地下鉄構内で避難誘導をしていた軍の第一部隊と第3部隊との通信が途絶えました!」

「なんだと?」

「消防本部から入電です!地下鉄工事現場で大規模の爆発があったと通報があり出動したとのことです」

「地下鉄構内にモンスター出現!軍第3部隊が市民を避難させつつ交戦している模様」

「モンスターが地下に?いったいどうやって…………」と、焦燥するラドルフ大佐。

警察官僚が駆け寄って中央テーブルの上に地下鉄の路線図を広げる。

「国交省から連絡がありました。モンスターが現れた(地図を指して)この地下鉄工事現場ですが、

この評議場へ繋がる新開発の路線とのことです」

「テロ…………」と、グールドが溢すと

「まさか」と、ラドルフ大佐は懐疑的な目でグールドを見る。

「モンスターの発生は超自然的な現象と捉えていましたが、モンスター達のこの移動と出現ポイント、意図的と思わずにはいられない」

「バカな」とラドルフ大佐。

キョーマは、グッと拳を握りしめテーブルを離れる。

「どこに行かれるのですか?黒崎隊長」と、警察官僚が呼び止める

「現場だ」

「我々の指示無しで勝手な出動は認めません」

「それがどうした?」

「あなたの命令無視は一度や二度のことではない。今回ばかりは懲戒処分に致します。

(小声で耳打ち)軍の手前ここで矛を収めなさいッ」

「フン、組織にはみ出し者がいるだけで命取りだ。勝手なマネで我が部隊の足を引っ張らないで頂きたいな」と、キョーマを嗜めるラドルフ大佐。

「これはテロ事件だ。素人が捜査の邪魔をするな。そちらこそ俺達の足を引っ張らないでくれ」

危機管理室を出て行くキョーマ。


***

同 ロッカールーム

Yシャツを脱ぐキョーマ。

背中にはたくさんの切り傷と銃弾に撃たれた跡が残っている。


***

同地下駐車場

待機する警察車両に向かって歩く武装したキョーマ。

「待ってください先輩ッ!」と、後を追って来るロード。

2人の前にアタッシュケースを持ったグールドが現れる。

「これを持って行け」とアタッシュケースが開くと中には、ギアコマンダーが収められている。

「私が所有する会社で量産化を進めている警察機構に配備予定のアーマードギア。そのオリジナルだ」

「アーマードギア?」

「エージェント、君にこれを託す」

「俺に?」

「私の考えが浅はかだったことを認めよう。この世界の治安を守るのは君たち(警察)しかいない。

私は必ず警察機構を"省"に昇格させる。軍の連中に警察機構の必要性を見せつけてやれ」

アタッシュケースをキョーマに手渡すグールド。

「国際警察機構長官として命ずる被疑者を確保せよ!」

「了解!」と、敬礼するキョーマとロード。


***

地下鉄入口前

けたたましいサイレンを鳴らしたパトカーが急ブレーキで止まる。

降りてくるキョーマとロード。

「黒崎班の仲間を連れて来なくてよかったんですか?」

「みんなを俺の独断の巻き添えにするわけにはいかない。

お前もついて来なくてよかったんだぞ」

「何言ってんですか。俺はどこまでもついて行きますよ。先輩」

入口の階段を降りていく2人。

「いた」キョーマは構内にモンスターの姿を確認すると、ギアコマンダーを翳して

「変身!」と、叫ぶ。

キョーマの全身はパトカーを模した白と黒のツートンカラーのパワードスーツに身を包まれる。

アーマードギア=バリケードゾーン(特務警察仕様)は、元々グールドが使用する目的で作られたため、

ブラックジョーカーをベースにフルフェイスマスクのゴーグルアイと肩の装飾に

パトライトをモチーフとしたデザインが施されている。

そして腰元の右側には拳銃型の武器"ポリスショット"、そして左側には警棒型の武器"ポリスロッド"が装備されている。

「なるほど。これはすごい」

「では、俺も行きますか」と、ロードは腰に装備した剣を鞘から引き抜く。

「お前は本当にそれで大丈夫なのか?」

髪を白く、瞳を赤く変化させるロード。

「俺はこれ(剣)で充分ですよ」

「超越者⁉︎」

「それに俺はスクリームですよ」

「(フッと)そうだったな」

スクリームは剣術の最高峰の流派。その技を会得した者は証としてスクリームを名乗ることが許される。

それに加え、ロードはスクリーム流の家元にして13代目当主。生まれながらにしてスクリームの名を持ち、天才的な剣の腕を持つ神童である。

「行きましょう」と、2人はモンスターの群れの中に飛び込んでゆく。

バリケードゾーンは、ポリスショットを取り出してモンスターを次々に銃撃。

ゴーグルアイに表示されるターゲットによって正確な射撃で目の前のモンスターを

1匹残らず撃ち倒していく。

今度は、ポリスロッドを取り出して襲ってくるモンスターを撃退すると

ロードも遅れまいと華麗な剣さばきで縦、横にと真っ二つに切り裂いていく。

数分の格闘の末、構内に群がっていたモンスターを撃退。

バリケードゾーンとロードは互いに背中を預けながら荒い息を整えていると、

倒したモンスター達が次々と再生をはじめる。


***

スメラギ国 キサヒメ学園 校庭

モンスターの群れと闘うファイヤーアーマー、ソードアーマー、シューティングアーマー、ローズファリテ。

切り裂いたり、撃ち抜いたり、殴ったり、どんな手段で倒しても再生してくるモンスター達。

「何度やっても同じですわ」

「クソッ」と、苛立ちを見せるファイヤーアーマー。

モンスターと格闘してすでに数時間、アーマードギアを装着しているとはいえ、

疲労の色を見せる生活安全部の一同。


***

ドルスの地下鉄構内

ロードは目の前のモンスターをやけくそに真横へ真っ二つに切り裂く。

バリケードゾーンは、その瞬間、モンスターの裂け目から緑色に光る

鉱物を視界に捉える。

「あれは?」

そこへ、2人の無線に通信が入る。

「あーもしもし黒崎隊長。科学調査班のアイン博士だ。君たちのおかげでモンスターの弱点がわかった。

モンスターの体内の中央部分にその体を形成するための核がある。おそらくそれがやつらの本体だ。

モンスターはその核ごと倒せばいいんだ」

「そうか!」

バリケードゾーンは、ポリスショットとポリスロッドを合体させ大型の銃武器"ポリスブラスター"にする。

グリップ部分の角度を変えれば大型の剣にもなるその武器に警察手帳型のアイテムを挿入する。

"チャージ"と音声がなると、銃口と横並びに複数の魔法陣のようなものが展開。

トリガーを引くと銃口と魔法陣から複数のビームが発射される。

核を撃ち砕かれたモンスター達は、砂状になり朽ちてゆく。


***

スメラギ国キサヒメ学園校庭

モンスターに苦戦する生活安全部一同。

そこにピンクや青の光線が降り注ぐように飛んできてモンスターたちを次々に撃ち抜いていく。

砂状になって消えるモンスターたち。

ファイヤーアーマたちは光線が飛んで来た方向を見やると、校舎の屋上にピンク、青、緑、オレンジ、白の

ひらひらとした服装をした5人の少女たちがいる。

「なんだ?」

ピンクの格好した少女が口を開く。

「生活安全部よ!貴様たちではこいつらクトゥルーを倒すことはできない」

「どういうこと⁉︎」

「お前たちは一体なんだ⁉︎」

「こいつらは我々魔法少女が倒す!ヒーロー交代だ!さあ引導を渡せッ!」


***

ドルスの地下鉄構内

「やりましたね。先輩」

「まだだ」

モンスターたちが次々にバリケードゾーンとロードに向かってくる。

「どんだけいやがるんだ」

「行くぞ!」

2人が駆け出すと"カッ"と強烈な爆発が起こる。


***

ドルス国際評議場国際政府危機管理室

「モンスターの反応が完全に沈黙しました!」

「本当か!」と、グールドが管制官の報告に反応する。

「1匹残らず消滅です!」

歓声が上がる危機管理室内。


***

ドルスの地下鉄構内

「一体何が起きた?」

ロードが目を開けると目の前は火の海。

「これは…………」

驚く、ロードとバリケードゾーン。

そしてロードは、炎の中にセーラー服姿で日本刀を持った少女の影を発見する。

「女子高生⁉︎」

少女の影に一瞬光が当たって顔が見える。

少女は国際警察機構特殊能力犯罪捜査課12係に所属していた柊紫月(ひいらぎしずき)

彼女の右耳には橘ひまりが付けていた特徴的なイヤリングが光る。


***

ドルス国際評議場国際政府危機管理室

ルドルフ大佐が面白くない顔をする中、周りの管制官たちは抱き合ったり肩を叩いたりして

喜びを分かち合っている。

そして警察官僚らと握手を交わすグールド。

そこへ危機管理室の固定電話がなる。

電話をとると、「もしもし、もしかして警察の偉い人?」受話器の向こうから機械で加工した男の声が聞こえる。

「国際警察機構長官のグールド・グレモリーだ」

「どうだった僕たちクトゥルーのゲームは?楽しんで頂けたかな?」

「クトゥルー?目的は何だ⁉︎」

「僕たちに目的何てないよ。ただ楽しめればいいだけ。今日は充分楽しめたかな。じゃあまたね」

「おい!待てッ!」

"ガチャ"と、電話が切れる音。

「…………」


***

数日後

同 ドルス署刑事課

モダンなデザインの内装で作られた刑事課のオフィス。

前も見えないような大きなダンボールを抱えて入って来るキョーマ。

刑事課長の堂島剛造(どうじまごうぞう)に見つからないようにそおっと自分のデスクに近づいて行く。

「ようキョーマ。何コソコソしてんだ」

ビクッとするキョーマ。

「もうクビになったんだってな」

「(ビクビクと)…………」

「お前を警察機構の新設部隊に推薦してやって3カ月。はやかったな」

「も、申し訳ございません」と、キョーマは深々と頭を下げる。

「これで何度目だ?降格は」

「…………」

「数え切れないか。俺もそれだけ頭を下げた」

「…………」

「まぁ、お前がいてくれた方が俺は助かる」

キョトンと、顔を上げるキョーマ。

「ありがとうございます!」

キョーマのデスクの固定電話が鳴る。

堂島は顎をクイっとやって"出ろ"とサインを送る。

「(受話器を取って)はい!刑事課」


***

同 国際警察機構長官室

執務机のグールドとその前に立たされるキョーマとロード。

「忙しいところすまない。君たちに礼が言いたかった。感謝するありがとう」

頭を下げるキョーマとロード。

「それとエージェント、君に詫びなくてはならない。おかんむりのルドルフ大佐の手前、

一番の功労者である君の懲戒処分を免れるのが精一杯だった。私の力不足だ許してくれ」

「滅相もありません長官。すべて俺の責任です」

「エージェント、君とは警察機構の将来のため、共に歩める同士となれそうだ。(手を出して)よろしく頼む」

「よろしくお願いします長官」

固く握手するグールドとキョーマ。

「ロード巡査部長」

「はい!」

「君にスメラギ国にあるキサヒメ学園に生徒として生活安全部への潜入捜査を命ずる」

「え?ええええええ!!!」


つづく






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