義父母と鬼嫁のドリフな毎日~もやし炒め編~
仕事から帰ると、義母が夕食の支度をしてくれていた。
もやし炒めを盛り付けたあと、義母がシンクに置いたフライパンを洗おうとすると、もやしが2、3本こびり付いている。
「もったいない。」と思い、つまんで口に入れたところ……「しょっぱ!!」どうやらまた塩を振りすぎたようだ――「だめだこりゃ。」
せっかく作ってくれたのに申し訳ないと思いつつも、私たちまで高血圧にされてはたまらない。
運よく、ワンタンスープに入れようと刻んでおいてくれた水菜が目に留まる。「お母さまごめんなさい、もやし炒めがちょっとしょっぱいので、これと一緒に炒めさせて下さいね。」と断るやいなや、かき集めたもやしとともに火にかける。
おかげでいくらか塩っ気はやわらいだが、それでも濃いめ。子どもたちもけげんな顔をしつつ、黙っていただく。
先日はすっぱいもやし、今日はしょっぱいもやし……まともなもやしが食べたいよう。
仕事だからと甘えず、これからはなるべく夕食の支度もこなそうと誓う鬼嫁であった。