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なくしたボタン

作者: 青葉ひばり

『失恋』は、悲しくて辛い物…ロマンチックなんて事は、有り得ないのが現実。

が、敢えてロマンチックに書いてみたらどうなるのか?


作者が初めて書いた短編であり、やらかした作品でもあります(笑)ロマンチックと呼んで良いのかどうかも不明ですが、読んでみて下さいm(__)m

今日、3年付き合ってた彼と別れた。

原因は、お互いのスレ違い…だと思う。私が電話すれば彼が居なくて、彼が電話してくれば私が居ない…。そんな些細な事が重なって、何もかもが合わなくなってしまった…。


そんな状態が半年位続き、今日、とうとう別れた。スレ違いばかりだったのに、別れ話の時は2人一緒だなんて、つくづくツイてないと思う。


1人っきりの暗い部屋へ帰ると、楽しかった事だけが、頭を過っていく…。この部屋のそこここに、2人の残像が見え隠れしている…。

泣きながらベッドに倒れ込み、枕を抱いて大泣きした。子供みたいに大声で……。

どれ位経ったのか…時計の鐘の音で目が覚め外を見ると、乳白色の霧が、夜明け間近の街を包んでいた。

『いけない…。あのまま寝ちゃったんだ。』

ベッドから出て、シャワーを浴びに浴室に行って鏡を見ると、目が腫れて髪はボサボサ、ブラウスとスカートはシワくちゃになっている、情けない姿の自分が居た。


深い溜め息を吐きながら、ブラウスのボタンを外そうとした時、ボタンを1段ずつ掛け違えてる事に気付いた。

『あれ?またやっちゃった…。こんなんだから、心もスレ違っちゃうんだろうな…。』

なんてボヤきながらボタンを外してると、3つ目のボタンがなくなっていた。

『ヘンね…?昨日着た時は、確かにあったハズなんだけど…。寝てる間に、とれちゃったのかな?』

そう思い、ベッドの上や周りを探したけど、見付けられなかった。諦めて浴室に戻りかけた時、変な偶然に気付いた。


『このブラウス、初デートの時にも着てたやつだ…。あの時も、ボタンを掛け違えてたんだっけ…。もしかして、最初からこうなる運命だったんじゃ…!?』

この時の私は、それがこじつけでも何でも、どうでも良かった。だって、ボタンを掛け違える様に2人がスレ違い、なくしたボタンの様に、心をなくしてしまったから……。


偶然かもしれない…。けど、偶然の一言で片付けてしまうには、あまりにも悲しすぎる2人の結末…。


それから私は、持ってる服のボタン全部を、つけ直しする事にした。掛け違えるだけならまだしも、なくす事だけはしたくないもの…。


でも、あのブラウスのなくしたボタンだけは、何処を探しても未だに見付かってない。

それでも私は、毎日の様にボタンを探し続けてる。見付けたとしても、また付き合えるワケじゃないけど…。なくしたままじゃ、思い出迄なくしてしまいそうだから……。


書いた当時が、中学3年か高校1年。

ほぼ当時のままに書いてあるんですが、流石に無理がありますね(笑)


当時の自分を知るには良いかもしれないけど(;^_^A


『ボタンの掛け違え=2人のスレ違い』『上から3つ目のボタン=心に繋がる』の設定に当時の自分は『ナイスロマンチック!!』と、マジで思ったものです(爆)


悲しさを強さに変える…そんな裏テーマも入ってるんですが、伝わらんですね(汗)

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