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“慎重な僕とグイグイくる彼女は丁度いい関係!”

作者: 七瀬







僕は昔から慎重なタイプの人間、“石橋を叩いて渡る”という

言い方があるが、まさに僕自身にピッタリな言い方だと思う!

何事も慎重に、新しい事にチャレンジできない弱虫な僕。



それに比べて、彼女はグイグイ突き進んでいくタイプの彼女。

思ったらすぐ行動! 失敗しようが成功しようが関係ない!

自分の想いに素直で、やってみたい事は直ぐにする。

僕も彼女みたいになりたと想う時がある!

何事も恐れない強さと言うか? 怖いモノ知らずと言うか?

行き当たりばったりで失敗しても、ヘラヘラ笑って終わり!

彼女の神経はどうなってんだ?

僕にもその物怖じしない強さが欲しいよ!





『せっかく二人で遊園地に来たんだから、乗り物乗ろうよ!』

『僕は無理! 怖いし、高所恐怖症だし!』

『あのね、遊園地着て乗り物乗らないって! 意味わかんないから!』

『・・・で、でもさ、もし? 安全チェックしてなかったら? もし?

乗った乗り物が落ちたりしたら、、、?』

『考え過ぎ! ココは日本よ、安全性なら大丈夫に決まってんじゃない!』

『でも何が起きるか分からないじゃないか!』

『じゃあ、乗らずに帰るの?』

『・・・あぁ、あれ、アレがいい!』

『“コーヒーカップ?” 大人が乗るもの?』

『ぬいぐるみのおもちゃにまたがって動くあれは、、、?』

『あぁ! 分かった、“バンジージャンプにしよう!”』

『・・・う、ウソでしょ? マジで無理だって!』

『“男でしょ、少しは男らしい所見せてよ!”』

『・・・わ、分かったよ!』

『“じゃあ、決まりね!”』

『・・・えぇ!?』

『行くわよ!』

『・・・ちょ、ちょっと待ってよ、やっぱり無理だって!』

『もう決まった事でしょ! 行くわよ!』

『・・・・・・』







彼女に僕は連れられて、バンジージャンプの一番上まで上がった。

どうやら? ココのバンジージャンプそのまま下に落ちるらしい。

下にはネットが見えているが、高すぎてココから飛び降りるなんて

僕にはできないよ!




『背中押してあげようか?』

『い、いえ、自分のタイミングで落ちます。』

『頑張れ!』

『言うのは簡単な事だよね。』

『早く! 早く!』

『かず数えようか?』

『・・・だ、大丈夫です!』

『あのさ、もう10分以上ココに居るけど? 本当にやるの?』

『やります!』



 ・

 ・

 ・




・・・それから更に30分。



『もうやめるか、もう40分以上経ったし、もう無理だろう!』

『だ、大丈夫! 絶対にやりますから!』





・・・更に20分。


『もう無理だって! “お姉さん、連れて帰って!”』

『あぁ~やっぱり無理か。』

『なんだよ、無理とは? 絶対に僕はココから飛び降りるぞ!』

『やめときな。』

『そうそう!』

『・・・し、しかたない、今日はやめるか。』

『・・・・・・』








・・・何時もの流れ。

僕は憶病で慎重で男らしくない!

一度やると決めたくせに、最後はやっぱりやらないで終わる。

彼女も僕がやる前から知っていたはずなのに、毎回こういう事を

させるんだ!

いつか僕が“自分の殻を破るだろうと期待してくれている!”

僕も彼女の期待に応えたいのだが、やっぱり無理で、

カッコ悪いよね。

それでも彼女は僕を見捨てないし、期待すらしてくれている。




・・・いつか、きっと彼女の期待に僕は応えたい!





『やっぱり今日もダメだったか。』

『・・・ご、ごめん、』

『“でも、また次があるよ!』

『うん。』

『“一緒に頑張ろうね!”』

『うん!』



最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 主人公は彼女を作る勇気はあったので、こんな楽しそうな毎日を過ごしているんですね。
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