4話 新世界への通路
読んで頂き、ありがとうございます。
「俺は…」
悩んで出した答えをリーヌに伝える一正。
「そう。それは楽しい人生になるでしょうね。
心から応援しているわ♪」
「ありがとうございます、リーヌ様。
新しい人生、最後の一瞬まで楽しんで来ます。」
「あぁ、それと、色々と楽しみや付与は準備してあるからね。
探して見てね!」
「はい、分かりました。
行ってきます。」
「行ってらっしゃい、一正君。
良い人生を。」
女神リーヌの案内の元、新しい世界へのゲートを潜る。
次に死ぬまでここには来ないであろう。
女神リーヌに感謝を抱きつつ、新しい門出を迎える一正。
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「おぎゃぁ~おぎゃぁ~おぎゃぁ~」
真っ暗な行き苦しい、狭い通路を押し出された。
苦しかったから息を吹い、吐き出すと自然と声が、おぎゃぁ~、になっていた。
「奥様!元気な男の子ですよ!可愛らしいですね。
旦那様!旦那様!産まれましたよー」
恰幅の良い赤毛のおばちゃんは赤子に処置を施し赤子を産み落とした母へ渡すと、小走りに部屋を出ていく。
赤子と見つめ合う女性。
新しい母だからであろうか?
目が離せない一正。
とそこへ扉がバァン!と開き、金髪の美丈夫な男性が入って来た。
音にビックリした一正は息を吹い、吐くときにまた、おぎゃぁ~となってしまう。
どうやらおぎゃぁ~は生理現象のようである。
「リンナ!無事か?子供はどうだ?」
「あなた、落ち着いて下さい。
私も子供も無事ですから。」
この世界、魔法も薬学もあるが、いつの世も、世界すら越えて共通ではあるが、出産は命懸けである。
心配するのも当然であるが、疲れている妻の方が落ち着いていた。
「元気な男の子ですよ、あなた。」
「おぉ!そうかそうか!
出来したぞ、リンナ!
これで我がストールダート家は益々安泰だ。」
銀髪の落ち着いた女性にあやされ、泣き止む一正。
泣き止んだ一正が美丈夫を見上げると、頭の上に見慣れない物があった。
ピクピク音に反応していた。
唖然とした一正は母であろう女性を見る。
女性の頭には同様の物は無さそうである。
もう一度、父であろう男性の頭上を確認する。
どうやら犬耳であるようだ。
父と目が合い、ニヘラ、とお互いに微笑を浮かべる。
父の口の隙間から犬歯もチラッと見えた。
犬系の獣人であろうか?
この世界、獣人もいそうである。
「あなた、この子の名前はお決まりですか?」
「ん?あぁ!勿論、決めてあるよ。
この子の名前は…」
特に勿体振るつもりも無いですが、一正の異世界選択は2番の剣と魔法の世界です。
既に出ている設定と致しましては、剣・魔法・薬学・魔物有り・父は犬系獣人。
といった所でしょうか?
こんなスキル出して欲しい!
こんなキャラが欲しい!
といったコメント、熱望です。