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この世界を救うにはリョナるしかない!  作者: 手厚いサービス
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プロローグ

 プロローグ


 高校卒業まであと1ヶ月。大学への進学が決まった者から取り掛かる美術部伝統のデスマーチ卒業制作への行軍が始まって早一週間が経過した。この一週間あまりの戦いで、美術部と顧問教師は総人口の半分をインフルエンザに至らしめた。人々は自らの行為に恐怖した。卒業制作は膠着状態に入り、8時間あまりが過ぎた。


「じゃあ私は先に帰るから、鍵よろしくね」


 美術部部長はそう言い残し、既に日がくれた美術室を後にした。

 残ったのは自分1人、まだ何も成してないにも関わらず1人という解放感が自堕落な行動のびを促す。


「……ふぅ」


 担当分が終わらない。難しいところを引き受けたのだから仕方がない、と自分に言い聞かせる。卒業式までに作り終えれば良いとはいえ、合同作業で足を引っ張るのは少し気が引ける。

 美術室の蛍光灯がチカチカと点滅した。先ほどまでは気づかなかった、集中力が切れたのを自覚する。

 

「帰るか」


 明日は土曜日、授業はもう出なくて良い。1日使えば週明けには形になっているだろう。進捗報告も兼ねて、スマートフォンから美術部3年グループにメッセージを送っておく。


 画材の片付けを始める。蛍光灯がチカチカと点滅している。昼間は自然光で事足りる、冬至ほどではないが日が沈むのはまだ早い、鍵を返しに行くついでに報告しておこう。


 席を立ち、準備室へ美術道具を押し込む。蛍光灯がチカチカと点滅している。美術室へ戻り、自分の担当分を遠くから眺める。悪くはない。


 蛍光灯がチカチカと点滅している。


 教室を後にしようとした、蛍光灯がチカチカと点滅し――


 ――突然閃光が走った。



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