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ワレ御坂イチバン!

俺は神戸出身の飛行機乗り、御坂利蔵だ。


大日本帝国海軍の戦闘機パイロットで零戦に乗ってる。

元々は赤城で迎撃隊に入ってたが、ミッドウェーで俺の家は沈んじまった。


それからしばらくは赤城の頃の功績が認められて空母瑞鶴に乗っていた。


しかしマリアナで足に機銃弾を喰らい内地に送られた。



内地は暇で仕方ない、だがそれも今日で終わりだ。


特攻機の直掩で俺が出撃する。

自分で言うのもなんだが俺は記録以外で56機撃墜している、米国で言うエースパイロットって奴だ。


「どうせ大したことない任務だ、これを成功させれば最前線に復活だ!!」


なんておもっていた、しかし…








「ワレ突撃ス、我ガ大日本帝国ハ神の國ナリ」


俺はそう打電して敵駆逐艦に体当たりした。


原因は敵の銃弾による燃料系トラブル、さらにはフラップの戦地故障。


俺は助からないと判断し突撃した。


俺は34歳、まだまだ戦えた、でも俺は御国のために死んでいくんだ。







と、おもっていた。


俺は確かに突撃したはずだ、なのに俺は意識がある。


景色が見える、しかし海はない、日本の風景とも異なる。

20代の頃にヨーロッパに海軍の軍人として訪れたことがあるがその時の風景に似る。


「あれ、ここは…」


「ルーゲル?お昼ご飯ができたわよ?」


女の声がする、子供を呼んでいるのか?

残念、俺はガチガチの30代だ、子供じゃない。


「ルーゲル!早く来なさい!!」


かなり怒ってるぞ?ルーゲルとか言う奴はいないのか?早く行けよ。


あれ、よく考えると目線が低いな。


突撃のときに衝撃で足がもげたのか?

そんなことは飛行機乗りからすれば栄光の戦傷だ。


そう思って手を見ると、小さい。


「あれ?零戦の操縦桿を握ってた俺の手はこんなにも小さかったか?」


「ルーゲル、またボーッとして。ごはんできたわよ。」


????!??


「ルーゲルって俺?」


「何言ってるの、こんな名前はあんただけでしょルーゲル。」


おい、どうなってる。俺は御坂利蔵だ!

決してルーゲルなんて名前じゃない!!


これは、昔本で読んだ『転生』ってやつか!?


向こうで死んだ人間がたまに異世界と呼ばれるところに別の人物として生まれかわる。


そうなればここは恐らく地図にはならない場所、地球なのかもわからない。


とにかく俺は死ななかった、それならそれを受け入れるのも空の侍と呼ばれた飛行機乗りの誇り。


俺はこっちで生きるとしよう。

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