プロローグ
プロローグでは主に説明が多いため主人公視点というよりは世界視点的な?感じだと思います。
第一章 始まり
エピローグ
「たとえ何千年、何万年経とうとも人間とはこうも脆いものよのう」
先ほどまで生きていた人間、だが今は胸部にポッカリと穴を開けて死んでいる。素手で一突突いただけで死んでしまったのだ。
その死体を退屈とでも言わんばかりに眺める小柄な少女【12.3歳程度】、名を"レイシア・ミルド・ヴェルミリオン"。魔物や魔人と言った者たちが圧倒的に占める国、ヴェルミリオンの女王にして不滅の魔神として君臨している吸血姫の始祖である。亜人であり超越者でもある。
外見だけで言えば絶世の美少女で身長は145cmで銀色の髪は腰まであるロングヘヤー、眼球全てが緋色に染まっている。体はとても細く簡単に折れてしまいそうなほどで、可視化できるほどの膨大な魔力を身にまとっている。
おそらくではあるが超越者とはどのような者達なのか少なからず気になってる人もいるだろう。詳しくはまだ明かせないが超越者とは神の領域にまでたどり着いた者達である。簡単に言えば規格外過ぎるが故に討伐できるものがいない程の強者のことだ。
超越者は世界に15人いるがその中でもレイシアは圧倒的だった。まさに不滅の魔神である。
そして今彼女を除く超越者最後の一人である男の前にレイシアは立っていた。足元には先ほど殺した人間が横たわっている。
「お前がここに攻めこんできたということは超越者と呼ばれるものはもう俺とお前しかいないようだな・・・俺は戦いは好まない。もしお前が退いてくれるのであれば俺はお前の前に姿を表すこともこの名をお前の耳に入るようなこともしないと約束しよう」
「・・・・妾はそなたの死をもって証明してもらわねば気が済まんのう。グラフィスよ、この言葉の意味わかるであろう?」
レイシアが不敵な笑みを浮かべながらグラフィスの問に答えた。それを聞いたグラフィスと呼ばれた男は悲しみとも哀れみともとれるような表情でレイシアを見ていた。こうなっては戦うしかないと・・・。
しかし、どちらにしてもグラフィスの死は確実であった。戦わなければ黙って殺されるしかないのは当然である。だが戦ったところでグラフィスが敗北するのもまた事実であった。それほどまでに力量差は明らかだった。
「・・・そうか」
「・・・」
「・・・・ならば仕方がない。一気に決めさせてもらうぞ!」
その一言ともにグラフィスは地面を蹴った。今までそこにいた彼は一瞬で彼女の前まで距離を詰め愛剣である大剣を頭上から降った。その動きすべてが常人には決して真似できるようなものではない。常人であればの話だ
ーーガキンーー
「遅いのぉ。その程度では妾に傷ひとつつけられぬぞ」
レイシアはグラフィスの頭上からの一撃を剣のようなもので受け止めていた。その顔に薄っすらと不気味な笑みを浮かべて。
「この一撃を受け止めるとはさすが最強と呼ばれるだけはあるな」
レイシアは目の前の男の強気な言葉に対し眉一つ動かさない。なぜならその男も彼女にとって弱者にすぎずただ吠えているだけの子犬同然だからだ。
「吠えるのは構わんがこの程度の威力しか出せぬのなら拍子抜けもいいところよ。そなたの全力がこの程度ではなかろう?そなたの全力で妾を楽しめせておくれ。さもなくば・・・・」
この先は言わずともわかるだろ?と言いたげな顔で彼を見ていた。グラフィスは決して弱くはない、ただレイシアと比較すればグラフィスもまた弱者だ。それは彼が一番良く知っている。ならば彼が取る行動はただ一つ
「だったら見せてやるよ!俺の本気と、そして全力をな!!」
グラフィスの体から可視化できるほどの魔力が纏わりついた。そして、いつの間にかレイシア数メートル離れたかと思うや最初とは比べ物にならないほどのスピードと剣技が彼女を襲った。だがやはり圧倒的な力の差があるためかその攻撃はすべて弾かれていた。
「先程よりはだいぶマシにはなったようだがそれでもまだ妾に傷をつけることはかなわぬな・・・・これ以上は時間の無駄故終わらさせてもらうぞ!」
グラフィスの全力の攻撃をすべて弾いたレイシアは飽きたと言わんばかりに言い放つと漆黒に染まった一対の翼を広げ魔力を解き放つ。
ーーゴオオオオオオオーー
大地はレイシアから放たれる強大な魔力に悲鳴をあげていた。それでもなお魔力は膨れ上がり続け遂に大地は砕けた。
(おいおいマジかよ・・・化け物だとは思っていたが・・・・こんなの化け物だとかそんな生易しい物じゃねぇよ)
今この状況は彼女に唯一出来た隙であった。しかしグラフィスは動かなかった。正確に言えば動けなかった。目の前で自身の魔力を解き放つレイシアをみて恐怖で足が動かなかったのだ。
「あ・・うぁ・・・・・」
そして魔力の嵐は静寂えと変えた。その代わりにレイシアの周りには高密度な真紅色の魔力が覆っていた。それをグラフィスが認識した瞬間彼女は目の前におらず何故か自分の視線は首のない男の体を見ていた。
その横には先程まで目の前にいたレイシアが立っている。その光景を見て彼は即座に理解した。目の前にある身体は自分のだと・・・
その後、彼の命の灯火は完全に消えた。
「・・・これでこの世に存在する超越者は妾だけか・・うっ!」
レイシアは今までに感じたことのない頭痛に襲われその場に膝を付き両手で頭を抑えている。
(・・・なんじゃ!何が・・起こっておる!この痛みは・・・・うぐ!)
「妾は!・・う!・・・うぐ!・・」
痛みはどんどん増していき遂にレイシアは激痛の中自らの城と配下達を頭に浮かべ意識を失った。
小説を読むのは好きでよく読みますが書くのは初めてです。至らない部分も多いかと思います。もし読んでくださった方でアドバイスや注意点、などなどコメントしてくだされば幸いです。
とびとびで読みづらいかと思いますがどうか多目に見てください!