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24話目! 魔王捜索クエスト、そしてなんで変身ベルト?

 ???視点


 ヴァレリアスキャッスルの一番目立つ城の最深部にある王の間には2つの影があった。

 一人は180cmほどの身長で褐色の肌をした女性の象徴部分が大きく盛り上がったダークエルフ。もう一人はパッと見た感じここにいて良い様には見えない150cm程度の小柄で女性の象徴部分は掌にはおさまるんじゃないかという程度の脹らみを持つ人族の女の子だ。


 「本当に黒ランクモンスターを倒しちまうとはねぇ。私はてっきりランク1のベリアルウルフ辺りでも狩って来るのがせいぜいだと思っていたのに倒したのはランク3のフリュンベルグかぃ……これは認めざるを得ないねぇ」

 「ほんとに?やったわ!」


 ダークエルフ……いやこの領域を治めるいわゆる魔王の……元魔王のマリアは小柄の女の子リリアに対してそんな言葉をかける。リリアは素直にマリアに褒められたことが嬉しいので喜んでいる。


 「約束は約束さね。リーベルトを見つけるまでは私が魔王業をするよ。その代わりリリア!かならず愚弟を探し出すんだよ」

 「任せて!私の空間魔法と魔具を用いればどこに召喚されてようと見つけて見せるわ」

 「城の倉庫にある魔石ならなにを使っても構わんから結果を出すようにしとくれよ」

 「うん。大丈夫!今の私なら空間魔法使ってもとの世界に戻れるくらい気力十分だからね」



 リリアはこう言うが実はまだ少しだけ力が足りないので地球に戻ることは出来ない。だがそう遠くない内にリリアは異世界を渡りうる魔法を確立させるだろうことはマリアも疑っていない。





 リリア視点


 王の間でマリアに討伐した証拠を見せ何とかリーベルト様……いやもうリーベルトでいいや。を探す仕事を貰った私は早速城の研究施設を借り作業を開始しました。この魔王城の研究施設だけど、やっぱり私の家にある施設よりかなり上位の物です。魔具研究員の方に設備の説明を一通り説明してもらい使い方をすぐに習得。【創造魔術・オリジナル】のおかげですね!現物を見たおかげでこの施設を作り出すこともできますから何度失敗しても大丈夫です。


 という訳でリーベルト……(長いなぁもぅ。)を捜索する為に最初に行ったのは残留魔素の収集。

リーベルトがいなくなるまで仕事をしていたという執務室で今現在、城に居ない者の魔素を対象とし残留している魔素を集めることです。


 ナギ君や他の大臣さんたちの魔素もありましたがそれは除外し生成していくと最終的に二つの魔素が残りました。色でいうと青と紫といった具合でしょうか。

 その魔素をさらにいつまでこの部屋にいたのかを調べます。その辺を調べるのは時空雷針計を使いました。これに魔素をセットする事でその魔素が存在した正確な時間が割り出せるのです。この作業を終えるまでに2日ほど要しました。


 結論、青と紫の魔素は全く同じ時間まで存在したこと分かりました。ただし青はずっとこの部屋にいましたが紫の魔素の主は消える5分前に突然現れたような反応を示しました。


 ここから察するに紫の魔素の主が青の魔素の主リーベルトを拉致もしくは唆すかしてリベート自身の意思で動いたと言うことになります。



 ここまで分かったことをマリアに報告。ついでにナギ君もいましたけど気にしません。





 「なんだって?あの愚弟はいなくなる寸前に別の誰かと話をしていたのかぃ。でリーベルトじゃない方の魔素の主を探せるのかぃ?」

 「うーん。できないことはないけど、魔王城にも私の本拠にもその設備が無いから作らないとダメなのよ」

 「どの位でできるんだい?1ヶ月かい?2ヶ月かい?」

 「材料さえあれば3日で作れるよ」

 「早いねぇ!それでこそ私の見込んだリリアだよっ。さっさと愚弟を見つけて私をこの座から降りさせておくれよ?」

 「まあ善処はするよ」


 マリアは私のした報告に顔をほころばせる。よっぽど魔王の仕事がイヤなんだね。まだ2日しか経ってないよ?


 「……俺があれだけ必死になっても痕跡すら見つけられなかったのにお前すっげぇなぁ……」


 ナギ君は一人傷心ハートブレイクモードだ。ここでナギ君を突き落とすのは容易いけど、ナギ君には恨みなんてないし、むしろそういう感情も持ったこともないよ。


 「そんなナギ君にコレをプレゼント。ナギ君は地球あっちにいる時に変身ヒーローになりたいって言ってたでしょ?だから変身ベルトをプレゼントフォーユーだよっ!」

 「いつの話してんだよっ お前!まあ貰っとくけどな?」

 「ナギ君は同級生で同じ年に生まれたのにここでは3歳年上になってるよね。そんなおじさんになったナギ君が変身ベルトで喜ぶなんて……プークスクスッ」

 「よし!表に出ろ蔵咲ぃ!」

 「望む所よ!ナギ君!」

 「だからナギって言うなぁ!!」



 訳の分からないやり取りのまま私達は訓練場へ。一部始終を見ていたマリアもチャンスとばかりに一緒についてくる。


 「フッ、では今よりリリア VS カツラギ(笑) の戦闘訓練を行う!ハンデとしてリリアはスキルの使用禁止とし、カツラギは変身ベルトの使用を許可する!」

 「マリア様までヒドいっす!というか、仕事に戻ってくださいよ!」

 「だが断る!面白そうだしな?私もこの数日紙と睨めっこで疲れたんだよ」

 「……はぁ、じゃあ終わったらちゃんと戻ってくださいよ?」

 「もちろんさね。そのためにもちゃんと私を楽しませるんだよ!」



 そして戦いが始まる。開始早々ナギ君は変身ベルトを使う。まあそうしないとスキル無しでも私強いから普通にやっても勝てないもんね。


 「へーんっしん!しゅわっっち!」


 なんだかんだでノリノリのナギ君は変身ベルトのおかげで仮面ラ○ダーっぽい姿となる。実はこの変身ベルト、持ち主の体が壊れない程度で最大限力を引き出す効果(要するに限界ギリギリですね)があるので、自分の限界を知るにはもってこいの魔具である。

 別の変身タイプとして放射線に汚染されて産まれたというの怪獣ゴ○ラやフリフリのスカートなどを身につけ悪と闘う格闘戦士系のプリ○ュアなどがある。これらは既にセーフティをかけてアイゼンの街で売られミリオンヒットになっている。購入してるのは基本冒険者なんだけどね。

 子供向けに売り出したのに大人の冒険者が買うとか超ウケる~。考えても見てよ。そこらのフィールドで魔物狩をしている冒険者の装いが全員仮面ライダーとか魔法少女とかなんだよ?コレを笑わずしてなにが笑いか!



 「カツラギキーック!」

 「そんな攻撃あたらないよ!」

 「いや、そこは当たってくれよ?この魔具の効果知る実験なんだろ?」

 「そうだけどさ~、ナギ君から攻撃されるのが気に入らない!」

 「ならなんでコレを俺に渡したんだよ!?」

 「ノリでだけど?」

 「……」



 一応ちゃんと防御姿勢をとりナギ君の攻撃を受けてあげましたが、ナギ君は肉体攻撃向けじゃないことだけが分かりました。なら魔法タイプかなと思い魔法少女変身ステッキを渡しましたがそれは流石に拒否されてしまいました。残念です~。



 そしてナギ君との訓練が終わった今、私はマリアと向き合っています。理由はもちろん訓練です。

ナギ君のスタミナが少ないせいで不完全燃焼の私を気遣って?マリアが相手をしてくれると言うのです。


 「マリアは自分が闘いたいだけよね?」

 「もちろんさね!さぁ早くリリアの今の全力を見せとくれ!」

 「マリアは手加減してよね?」

 「だいじょぶさね!昏倒までに抑えるよ!」

 「うーん、安心できない……」


 こうして始まった私達の訓練の余波がすごいことになり、30分後には兵士などの観客が大勢増えていました。私の本気は観客が増える前に出し尽くしましたので観客が増えてからは私の取得したスキルで見世物バトルをしていました。


 マリアとの訓練内容に関しては次に報告しましょう。

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