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23話目! 試験クリア!

 マリアから出された黒ランクモンスターの討伐期限は今日中。だけど私は全く焦っていない。

なぜなら昨日兵士達の狩りを見て、べリアルウルフ以外なら一人でも倒せる事がわかったから。

 まあ黒ランク1のべリアルウルフを倒せないのにそれよりランクが上といわれているスパークコングや天狗樹老といったモンスターを狩れる自信があるというのはおかしい話かもしれないがそれはやはり相性が良い悪いという問題に他ならない。



 「ほんとに兵士さん達には感謝よね。あの狩りの方法を見てなかったら私はずっと相性の悪いべリアルウルフを相手にする事を考えてたもん」



 ぼやく私がいるのは昨日見回りをした巡回エリアより少し外れた場所。私は黒ランク3のモンスターであるフリュンベルグに変身し空から獲物モンスターを探しています。

 空から見ると群れで行動するベリアルウルフは多く見つかりますが他のモンスターはそう簡単に見つかりません。そしてもう一つの利点は奇襲を食らいにくい事。飛行中の私に奇襲を仕掛けることができるのは同じフリュンベルグやまだ見ぬ高ランクの飛行型か遠距離攻撃型のモンスターくらいです。前者とは会うことはあると思いますけど後者はまだ魔族の目の届く範囲という事で確率的には低いと思われます。ですが一応念のため私は地上を索敵スキルで感じながら目は前後左右を確認しています。



 空の旅をしながら10分後。まだここは魔族の監視できるエリアで大きな湖がある場所です。

空から見ると巨大な魚影が見えますが、流石に鳥の状態で水中戦はないと思い湖岸に降り立ち変身を解除しました。


 本来の姿に戻った私はとりあえず湖の水で喉を潤すべく口を近づけた瞬間遠くから先ほど視認した魚影がものすごいスピードで近づいてくるではありませんか。


 「え!?なんかやばそう!」


 私は湖の水を飲む動作をやめて湖から離れると同時に先ほど私が顔を近づけた場所に大きな魚が現れていたのです。もちろん姿を確認できましたので鑑定を発動しますと


 神金王魚:ランク7・魚類・全ての丸呑みにする金魚。魔力が充実しているのですごく美味しい。だが基本見つけた本人は運が良くないと狩る事はできず、食べようとすれば逆に食われる。




 「黒ランク7とかありえないからぁぁぁ」


 もちろん私は即座にフリュンベルグに変身し逃げる。もちろん逃げる時に湖の上を行くというヘマなどしない。その辺は私の危機回避能力が正常に働いたみたいで何よりです。


 神金王魚はフリュンベルグとなった私を追いかけようとしましたがしばらくすると諦めて湖底に帰っていきました。とはいっても魚影は見えてますけどね。


 「……ここには絶対近づかないでおこっと」


 空中で一息つく私に次に襲い掛かってきたのは同種モンスターのフリュンベルグ。

触れると凍結・結晶化してしまうビームが厄介なフリュンベルグですが【溶化】特性を持つ魔石で倒せる事は昨日見たので知っています。ただこの方法で倒すと魔石も溶けちゃうんですよね。

 せっかく倒してもその証明ができなかったらダメなので、一度本気で戦ってみる事にします。危なくなったら魔石で倒します。死にたくないですから。



 私は素早く回りを確認し攻撃の邪魔にならない程度に障害物のあるエリアまで退避し変身を解いた後弓を構えフリュンベルグを待った。

 フリュンベルグは元の姿に戻った私を見つけると「ギョエェェェ」という声を上げながら滑空してくる。


 私は落ち着いて弓を構え、付与するスキルを選定する。


 【誘導・分裂・遮音・隠蔽・念動】



 付与スキルを設定した所で矢を放つ。だが流石に黒ランク3のフリュンベルグだけあり矢は当然のように避けられ、遠くへ飛んでいく。攻撃を避けたフリュンベルグはすぐに私に向かって滑空攻撃を仕掛ける。


 「ギョエアァァァァ」


 人間の声なら悲鳴ともとれるけどモンスターがだしていると叫び声にしか聞こえないよね。おかげで目をつぶっても位置が分かるけど。あ、気配察知でどっちにしても分かるのは内緒の方向で。


 フリュンベルグは大きな口を開けると周りの温度差のせいか湯気らしきものが見えました。


 「!凍結の方のビームね!それなら私はこれよ!【変身】クールタイガー。【絶氷】【耐寒】」



 クールタイガーはユキヒョウの上位種族で偶々見つけたので変身出来る様に練習しました。全体的にステータスの基礎値が上昇し氷系スキル補正が良いので結構使っています。

 フリュンベルグの凍結ビームを腕(前足)にまともに食らい、その食らった場所がすぐに凍結を始めました。



 「クールタイガーでも凍結するくらい氷属性が高い魔物なのね。あたる部分を調節しておいてよかったよ」


 体を振るう事で凍結した部分を振るい落とし、私はフリュンベルグに反撃を試みる。


 私はクールタイガーのまま【絶氷】と【地獄爪殺法】を使い攻撃をする。この行動自体も魔力を帯びている為感知はされるが、フリュンベルグはそこまで脅威ではないと判断したらしく鋭い嘴と鈎爪による攻撃で私の攻撃を防ぐ。


 だけどこう言う具合にフリュンベルグの行動を止めるのが目的だった私はフリュンベルグに掴みかかり戦闘では初使用となる【腕力強化】を使いその体をギリギリと締め上げる。そこに先ほど放った矢がフリュンベルグに吸いよせられるように戻ってきてフリュンベルグに突き刺さる。

 戻ってきた矢の数は100も200もあり当然私にも突き刺さっていくが矢が私に触れる毎にスッと消えていく。そのため矢の1本たりとも私の肌に傷をつけることはない。


 なぜなら私の魔力で分裂した矢が私を傷つけることなどないことから。たとえば火の魔術師が自分の掌に火の玉をだしてもそれは自分の魔力で作っている魔法であり自分の一部でもあるのだから火傷する事はない。

 それと同じで私の魔力で出来た矢が私に当たっても私の魔力に還元されるのです。


 一方の黒ランクとはいえ流石に大量の矢が突き刺さったフリュンベルグはもう息も絶え絶えだ。だけどこういった黒ランクと言われるモンスターは追い詰めてからが怖いと昨日兵士から聞いたので私はできる限り早く仕留めるため急いで通常の矢を眉間めがけて放つと、吸い込まれるように刺さった矢によりようやくフリュンベルグは息絶えた。




 「何とか倒せたぁ。とりあえずこれでマリアからの条件はクリアよね。疲れたからさっさと転移でも戻ろうかな」


 こうして何とか倒したフリュンベルグの死体を空間魔法に収納したあと、転移を使い魔王城へ帰還した。そこであらたな事件に遭遇する事になるのを知らずに……。

蔵咲理亜 ヒューマンLV53

 職業 魔狩人

 体力 688

 魔力 921

 腕力 405

 敏捷 548

 幸運 244


 スキル:【棒術】【鑑定】【隠れ身】【採取】【気配察知】【弓術】【魔具製作】【空間魔法】【交渉】【変身】【生活魔法】【調理】【腕力強化】【疾走】【命令術】【幻斬】【複製】【分解】【消滅】【不可視】

【火魔法】【水魔法】【風魔法】【土魔法】【異臭(封印)】【嗅覚上昇】【分裂】【槍技】【水陸両用】【幻夢】【耐寒】【絶氷】【地獄爪殺法】

【擬態】【魅惑】【透過】【幻影】【魔力増幅】【消費魔力半減】【○○(種族)特化】【神速】【早駆け】【悪路走行】【飛行】【堅牢】【気功】【威圧】【死圧】【創造魔術】【埃吸収】【保湿・乾燥防止】【保温】【冷蔵】【酸化防止】【錆止め】【持ち出し禁止】【念動】【副音声】【耐熱】【不壊】【飛沫防止】【耐雷】【耐重圧】【侵入不可】【溶火】【集団戦闘】【危機回避】【光陰合成】【しなる腕】【反重力】【雷光爆撃】【ドラミング】


 職業スキル【隠蔽】【遮音】【鷹の目】


 職業特性【追跡】【魔獣・獣特攻】


 特殊技能  【創造魔術・オリジナル】

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