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空色サプリ  作者: おじぃ
父の思い出

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俺の生き様

「うんうん、いい感じだよ!」


 一通り歌ってみたところで、響ちゃんが俺に言った。なんだか恥ずかしいな。


「あとは、音程とか、細かい調整だね」


 のほほんと言う彩加先輩。


「うっす、確かにちょっと外しちゃいました」


 曲の出来はまずまず。なんだ、やればできるじゃん。俺ってやっぱ天才なんじゃね?


「そんなこんなで引っ掛かるところを調整したり、発声練習もして、いまは歌えない音程も歌えるようになると、大騎くんの音楽活動はもっと楽しくなるよ」


「うっす! がんばりまっす!」


 そうだな、極端に高かったり低かったりする音程は歌えない。そこは修行だ。好きなことをするための修行だから、それはいとわないぜ。


 それから少し、麦茶とポテチで休憩した。


「しっかし、なんで望も秋穂も楽しい人生を送ろうとしないんだ? 勉強より音楽やってたほうがずっと楽しいだろ」


「いやあ、勉強はやったほうがいいかなあ」


 苦くニヤニヤする響ちゃん。


「そんなあ、響ちゃんまで」


「勉強して、知見を広げて、語彙力を高めたりしたら、音楽の幅も広がると思うよ」


 と、彩加先輩。


「確かに、それはそうっすね」


「気を楽にして曲をつくって、望くんと秋穂ちゃんに披露してみたら?」


「気を楽にか。腑抜けた曲にならないっすか?」


「なったらなっただよ。大事なのは激しいとか緩いじゃなくて、リスナーの心に響くこと」


「まあ、確かに……」


 ということで、俺は俺なりに漫画を読んだり歌詞を読みながらロックやポップを聴いたりして語彙力を鍛えた。


 そんで一曲、つくってやったぜ!



 ◇◇◇



『俺の生き様』


 作詞、作曲 東橋大騎


 君のそばに居たいんだ

 アンタの想いが痛いのよ

 傷付けられて

 傷付けて

 今日もどこかで誰か泣く


 素直過ぎる気持ちは

 時に人を遠ざける

 仕方ないさこんな荒れ狂った世の中じゃ

 俺はまっすぐ生きてる一握りなんだぜ


 ああ君は過去になってゆく

 まっすぐな想い拒まれたら

 それは次のステップ進むための道しるべ


 上手くいかなくて落ち込んだり

 誰かに強く当たったり

 でもふとした瞬間

 チャンスは不意に降ってくる

 新しい自分がまた目覚めてく

 少しずつ見えてくる



 まっすぐなままで居たいんだ

 でもそれは世間じゃ痛いんだ

 素直になりたくて

 なれなくて

 今日も俺は未来を憂う


 素直過ぎる気持ちは

 ときに障害カベになる

 仕方ないさこんなつまらない世の中じゃ

 俺は愉快に生きてる一握りなんだぜ


 ああ俺は未来を生きてゆく

 高過ぎるハードルはデフォルトさ

 それは晴れ渡る未来近づいてる証拠なんだぜ


 トンネルの中で座り込んだり

 その壁を蹴って叫んだり

 それでも何も起きない

 もう絶望だぜ

 サナギの俺はまだ翼がない

 未来は明るいのか


 証明してやるぜ

 もう後戻りできない

 する気なんてさらさらない


 何もしないよりやって後悔

 やらなきゃ何も始まらない

 死ぬとき後悔したくない

 やりきってくたばってやるぜ!


 ああ俺は未来を生きてゆく

 高過ぎる壁はデフォルトさ

 それは晴れ渡る未来近づいてる証拠なんだぜ


 今も未来も全力で楽しんでやるぜ!

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