TILE4-5 忍事件
昼下がり、どうしても窓際は涼しく眠くてならない。
疲れと涼しさと昼食とで完璧に眠気が襲ってくる要素が全て揃っている。
「....り、飛夜....きろ........」
目がゆっくり起きようとするが全然目が覚めない。
「飛夜理!起きろ!!」
もあ先生に耳元で叫ばれた。
それで、一番目が覚めた。
あ。と目をあけた時には授業は終わっていた。
「くそぉぉぉお!!なんでこうなるぅぅぅう!!」
「うるさい。いいから今日の二時間分写せ」
愛歌がめんどくさそうにノートを渡す。
窓が空いていた。風が吹くと秋風が気持がいい。
―――――――サァァァア....
言い合いをしていると、風に乗り、紅い紅葉がひらひらと飛んでくる。
俺たちの間にあるノートの上に落ちる。
二人で顔を見合わせて、ノートの上を見た。
クスリと笑が溢れた。
「さ、やるだけやって帰りましょう。眠いわ」
愛歌はなんだかんだ教えてくれながら二時間分の予備授業をした。
よく考えたら明日はテストだ....
やってしまった....なんて考えながらひたすら問題を解いた。
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秋祭りの3日前。
教室で、舞菜から話を聞いた。
学園長が、死んだと............
毎日元気な舞菜でさえ元気がなかった。
愛歌はその話を聞いた時、目の色が消えるのが見えた。
「また....っ」
「どうかした?」
「い、いえ....」
苦笑いで返事をした。
それが、事件の始まりだった。
お淑やかな学園長が無くなるとは俺も考えつかなかった。
先生はぼやく。
『これは、忍事件だ』と....