TILE4-4 秋祭り
村に来て、外に出るのは久々になる。
妹が風邪をひき(村は夜が寒いためか)何故か俺が家から追い出された。
「ここも久々だなぁ」
そう呟きつつも、商店街の方を歩いた。
村からすれば、ここもそこそこな都会なのだろう。
当たり前に見てきた風景が少し違って見えた。
「あ、あった」
目当ての物を買い、店を後にした。
そして、バスまで時間があると思い、近くの書店に入った。
すると、祭りに関する事が書かれている有名な本があった。
秋祭りの事も載ってるかな、と思い手に取る。
「....え?」
愛歌や舞菜が話す秋祭りとは全く違った。
【秋の惨劇!秋祭り前に起こる不可解な殺人。】
それは記事の一角だったが、目を疑った。
知らない方がいいな、そんな気がして、バスも来たことだから帰ることにした。
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帰って愛歌に聞こうとしたが、何か嫌な予感がして辞めた。
でも、あれは何だったのだろうそう考えながら眠りにつくと、あまり寝付けなかった。
気が付けば朝が何時もと平等に来た。
「お、おはよ....う」
「遅か....ってクマひどいわね....」
目の下に不健康そうなクマが出来てた。
こんなに寝付けなかったのは初めてだ。
ひょこり、と舞菜の顔が見えた。
「うわぁ!なんだ?!」
「飛夜理ー、眠そうー」
あぁ眠いよ、と答えを返した。