TILE6-10 怪しく感じた
…………そんなことで?
私は素直に疑問を感じた。
それから、優が戻ってきた。事情を聞いた。
「祟り………。覚えてます。僕に鬼の人格が生まれた日です……。僕らが3歳の時。空下家で殺人が合ったんです。その頃は村の人が反発してきた時期だったんです。殺人は覚えてます。でも良く光景はもう一人の僕の方が知ってます。僕は事情だけ知ってます。残酷だったそうです。だから……その。よくわからないです。」
それも祟りにだとされたらしい。
私はまだその時はループを始める何年も前だ。
そんな前の空下村の事なんて忘れている。ループをする前は私自身は平和な日々だった。なのにこんな事があったなんて。ふぶきもそんなこと言ってない。だから余計に怪しく感じた。
「幼かった姉さんも僕も殺されたお祖母さんは尊敬していました。……………それからだと思います。『復讐』って言って、祟りを起こして、母さんと人を殺してます。……犯人も捕まってます。だから何も姉さんらが気に病むこともないのです。」
………ループを初めて、数十年かもしれないし百年立つかもしれない。でも、優がここまで話してくれたのは初めてだ。
「…………さぁ、優。皆。明日、やりましょう。もう何も心配する事はないわ。……あとは、『神様』が信じてくれれば、いいのよ。」
「………神様?」
えぇ、と私は頷いた。皆、呆れた表情をした。
ふぶきは、神様と言えど彼女はある程度、普通の少女なんだから。
「彼女が信じてくれれば、きっと怖いものはない筈なの。彼女は寸前まで考えるでしょうけど。」
「信じますよ。」
「ふぶきちゃん……!」
舞菜が驚いた顔した。
明日、でしょう?と不思議な笑みを浮かべた。
「…………僕は………。」
「優………?」
私は不思議になって声をかける。舞菜の表情も心配そうだ。
「そりゃ、怖いよね。優にとっては。」
「…………でも、僕なりに、頑張って見ますよ。」
彼はそういって、小さく微笑んだ。