TILE4-2 自問自答
クラスメイトが少ないため、挨拶が少なくて済む。
同級生には此処の大昔から在する剣道一家の銀城家の次期頭首。
殺一家の東崎家。
社の全ての頭首である平井家。
死を見る姫と知られる松木家。
そして、村長一家の空下家。
村を代表するくらいな大家の次期頭首らが同級生となると少し気まずくなりそうな気がした。
でも、その想像を現実は越える。
「あら、飛夜理ね。宜しく、夢よ。」
空下家、次期頭首....空下夢。
実に同級生らしい口振りで話し掛けてきた。
そして、不思議だった。言うこと一つ一つが....
「今年こそ、生き抜くのね、死姫さん....」
今も。小さく、愛歌に言ったり....
不思議でたまらなかった。
なんなんだろう、その単語が頭を過る。
はぁ、とため息を吐く。
死姫....何度か聞いた名だ。
俺は昔、何かに関わっていたのか....それとも、思い違いなのか。
わからない。
そんな自問自答を繰り返す。
まぁ、いい。
そう思い無意識に筆箱に手を突っ込んだ。
なにをおもいそんなことを。
自問自答の次は他問自答、自問他答。
訳がわからない、深く追求すればなにかある。
そうとしか思えないが、愛歌に話す事とした。