TILE4-10 流れ星....?
「ならば、一つ。忠告するのです」
ふぶき....そう名乗る少女は呟いた。
そして、ゆっくりと口を動かす。
声は入ってなくて、でも少し読めた。
『死なないように』
リピートするようにそのまま音となって聞こえた。
「死な、ないように....?」
「飛夜理。なにしてんのさ」
愛歌....!
呆れたかの声で呟いた。嫌気が差したのか、はぁとため息を着いた。
「いや....なんでもないんだ」
「朝....早いのね....暇なら....準備....手伝いなさい」
「あ、へい」
大人しく着いていく。
結構、和風な祭りなんだな....
それが、第一印象だ。不思議だ。
「....今日が....最後なんだ」
愛歌が呟いた。最後....?
「え....?」
「....ねぇ、知ってる?流れ星が流れたら、亡くなった人の生まれ変わりが出来る時だ、って」
迷信....じゃないのか、と言いたくなる。
そんなことは気にせず、彼女は淡々と話を続ける。
「流れ星に、願いをかけるのは定番よね。その願いを叶えてくれるのは、流れ星に流れた、生まれ変わりの人間なのよ。」
「え....?つ、つまり?」
理解できない。話が淡々と進みすぎる。
「生まれ変わりの人間が願いを叶える?どういうことだ。」
「その人が大きくなって、直接ではなく、遠くの紐を引くものとして。」
「....」
全く意味がわからない。
まぁ。理解しなくても、いいか。
「あら、用意。終わったようね。」
「帰ろうか」
「....えぇ」
愛歌は少し悲しそうな表情をした。
いつもの曲がり道で別れた。
明日、起こること....それすらも気づかぬまま。