南の楽園へ
第一章 (いつの間にかあった) 完結 (ようやく)
エストリア街門前。
ハイン「ん、アヴィス君」
アヴィス「お待たせしました」
アリメアに行くメンバーはここに集合ということになった。・・・言っておくが迷子にはなってないよ?今回は。
リリサ「セリーナさんとマリアさんは?」
アヴィス「いんや、会ってないな。まだお話中なんじゃないか?」
僕らがそんなことを話していると。
???「あ、あの〜・・・」
セリーナさんでもなく、マリアでもない声が聞こえた。
この声は確か・・・
アヴィス「トゥラーシュさん?」
トゥラーシュ「はい!昨日ぶりです」
ルイセ「私もいるよ〜」
やっぱり。それと使い魔のルイセも一緒にいた。
トゥラーシュ「王様からここにいる、て聞いたんです。えっと・・・実はお願いがあって・・・」
ハイン「お願い?」
トゥラーシュ「その・・・私達もアリメアに用事があるんです。ですから、その・・・」
リリサ「一緒に行きたい、てことでしょ?」
トゥラーシュ「は、はい!」
ハイン「それなら構わないさ。アヴィス君もいいよね?」
アヴィス「勿論」
サムズアップで応えた。
トゥラーシュ「有難うございます!」
ハイン「しかし・・・用事とは?」
ハデス「ひょっとして紅蓮祭か?」
向こうで支度をしていたハデスさんがやって来た。
トゥラーシュ「はい!そこで歌をお願いされているんです」
ルイセ「トゥラーシュの歌は凄いからね〜」
アヴィス「紅蓮祭?昨日の祭りみたいなものか?」
ハデス「いや、それよりもすごい。毎年やっているが、エリーズィウムの中でも賑やかな祭りとして有名だからな。アリメアの近くにファラボ活火山、てところがあるんだが、そこで祀られている山神を讃える祭りなんだ」
アヴィス「山神・・・昨日の話に出ていたな」
ハデス「・・・ああ、そうか。連中は紅蓮祭が近いからこそ、山神を狙っているのかもな・・・」
トゥラーシュ「昨日の話・・・?」
ハデス「少し難しい話だ。・・・お?あれは・・・」
ハデスさんが指差した先には・・・
セリーナ「おーい!お待たせ〜!」
マリア「ま、待ってくださいセリーナさ〜ん!」
大きく手を振りながら走ってくるセリーナさんとそれを必死に追いかけているマリアがいた。
ハイン「お、二人とも。どうだった?」
セリーナ「お姉さんはOKよん。皆にちょっと無理言ったけど。お土産に珍しい鉱石とか武器持って来るから、て約束したよん♪」
無理、て何を言ったんだ・・・(汗)まぁセリーナさんらしいか。
ハイン「まぁエストリアにない鉱石や武器は少なくともあるだろうしね・・・マリアさんは?」
マリア「私は・・・行きます!」
マリアもOKか!
マリア「マスターには無理を言いましたが・・・世界を見て来い、て送り出してくれました」
そういや世界一のカフェを開きたい、て夢を持ってたね。世界を見る、てそういうことかな。
ハイン「それなら、ここにいる7人・・・と一匹?いや8人?でアリメアに行こう。支度は済んだね?」
セリーナ「およ?トゥラーシュちゃんとルイセちゃんじゃないの」
トゥラーシュ「はい!昨日ぶりです」
リリサ「アリメアに用事があるから、一緒に行くことになったんです」
マリア「成る程。よろしくね、トゥラーシュちゃんとルイセちゃん」
トゥラーシュ「はい!」
ルイセ「よろしくねマリア〜♪」
ハデス「では行くぞ。ついて来てくれ」
一同「「「「「「「はーい」」」」」」」
・・・こうして僕らはアリメアに向けて歩き出した。
・・・なぁ、母さん、父さん、義理父さん。
・・・僕、今とっても楽しいんだ。
隣には笑いあったり、助け合ったり、そして寝食を共にしている仲間がいる。
・・・僕はまた、喜びを感じて来ている。
・・・でもね、怖いんだ。本当は。いつか、この喜びがまた壊れてしましそうで・・・
・・・本当に、僕はまた喜びの象徴に戻れるのかな?
次回、南の楽園アリメア編、お楽しみに。