第6話:揺れる心、そして決意
<冒頭モノローグ:相馬 悠真>
「心の中で、いつも二つの声が響いている。
ひかりの笑顔と、はるかの真剣な眼差し。
どちらも、大切なんだ――だけど、選ばなきゃいけないのか?」
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【場面:学校の屋上】
悠真はひとり、夕暮れの風に吹かれながら考え込んでいる。
「どうすればいいんだ……」
突然、はるかが現れる。
「悠真、話がある」
悠真は振り返る。
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【場面:屋上のベンチ】
二人は並んで座る。
はるかは深呼吸をして、言葉を選びながら話す。
「私、もう迷わない。あなたを応援したい。
たとえ報われなくても、ずっとそばで支えたい」
悠真の目に光が戻る。
「はるか……ありがとう」
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【場面:部室】
ひかりは一人でラケットを握っている。
「私も負けられない」
そこへ蓮見が声をかける。
「ひかり、選抜戦まで時間がない。練習、付き合うよ」
ひかりは小さく頷く。
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【場面:テニスコート】
ひかりと蓮見が激しいラリーを繰り返す。
汗と息遣いが交錯する。
蓮見が一言。
「お前、本当に強くなったな」
ひかりは笑顔で答える。
「ありがとう。悠真くんのこと、応援したいから」
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【場面:夜の校庭】
悠真は一人、星空を見上げる。
「俺は決めた。誰かを傷つけるくらいなら、
全部背負ってでも、この気持ちを貫く」
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<ラストシーン>
翌日、悠真はテニス部の部員たちの前で大きな声で宣言する。
「俺は、このチームで――
そして、はるかともひかりとも、一緒に勝ちたい!」