第9話「新たな絆、未来への約束」
夏の気配が近づく頃、悠真は阪神タイガースのレギュラーとしてさらにチームに欠かせない存在になっていた。
連日の猛練習と試合の中で、彼は自らのプレッシャーと闘いながらも、チームメイトとの絆を深めていく。
一方、ひかりは新曲の制作に打ち込みつつ、家族の時間も大切にしようと努めていた。
* * *
ある日、悠真は試合後のロッカールームで、チームキャプテンから声をかけられた。
「お前、チームの顔として期待してる。責任は重いが、お前ならできる」
悠真は真剣な表情でうなずく。
「ありがとう。みんなのために、もっと強くなります」
* * *
その夜、ひかりは家族のために夕食を作りながら、悠真の試合映像をチェックしていた。
「すごいな……」
悠翔がテレビの前で拍手しながら言う。
「パパ、かっこいい!」
「そうだろ? 俺のお父さんはプロ野球選手だぞ」
悠真は照れくさそうに笑い、
「お前も好きなこと、夢中で頑張れよ」
* * *
週末、家族で訪れた公園。
悠翔が野球のバットを握り、ひかりがそれを見守る。
「パパみたいにホームラン打つんだ!」
悠真は優しくボールを投げながら、
「よし、俺も本気で教えてやる!」
家族の笑い声が夕暮れの空に響いた。
* * *
そんな中、ひかりのマネージャーから新たな提案が舞い込む。
「次のツアーは海外も視野に入れたいとレコード会社が言っています」
ひかりは戸惑いながらも、
「家族の時間はどうなるの?」
マネージャーは少し考えて、
「スケジュールは調整します。ご家族の理解も得たいと思っています」
* * *
悠真とひかりは、家族として、アーティストとプロ野球選手として、これからの挑戦と向き合う決意を新たにした。
「夢を追いながら、家族を守る。これが俺たちの新たな約束だ」
「うん、一緒に頑張ろう」