◇エピソード10:未来への約束、新たな旅立ち
秋の風が街を包む頃、陽菜は2歳の誕生日を迎えた。
はるかの楽曲は海外でも配信され、悠真のスクールにも国際交流の声がかかっていた。
そんな中、はるかは一つの選択を迫られていた。
ある大手レーベルからの「海外活動」のオファー。
「夢だった。世界で歌うこと。でも……家族を置いてまでは行けない」
悩むはるかに、悠真は迷わず言った。
「行こう。一緒に。
君が夢に向かって進む姿を、陽菜にも見せてあげたい」
驚くはるかに、悠真は微笑む。
「僕も夢を追いながら、君と陽菜と生きていきたい。
家族のかたちは、変わっていっても、心がひとつなら大丈夫だから」
そして――
出発の日。成田空港のロビーには、スーツケースと、テニスラケットと、
小さなぬいぐるみを抱えた陽菜の姿があった。
はるかはラケットを背負った悠真に、そっと手を差し出す。
「じゃあ、次のラリー、始めようか」
「うん。どんなボールが来ても、君となら返せる」
家族という名のチームで挑む、新しい人生の試合。
それは、まだ誰も見たことのない未来へのラリーだった――。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
もしこの物語に少しでも「面白い!」と感じていただけたなら——
ブックマーク & 評価★5 をぜひお願いします!
その一つひとつが、次の章を書き進める力になります。
読者の皆さまの応援が、物語の未来を動かします。
「続きが気になる!」と思った方は、ぜひ、見逃さないようブックマークを!
皆さまの応援がある限り、次の物語はまだまだ紡がれていきます。




