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メニュー:3 星屑パンケーキ

森の中に佇む架空の食材を使った料理を出すレストラン「星の庭」。

星空が見える夜にだけ開店するそのレストランに、知らず迷い込んでくる様々な悩みを抱えた人達と架空の食材を使った料理が紡ぎ出す、心温まる物語。

森の静寂を破るように、一人の少年が小走りで駆けていた。彼の手には何かを大事そうに抱えた袋があり、息を切らしながらも真剣な顔つきだ。暗闇の中でどこへ向かうかも分からず、不安と焦燥が彼の小さな胸を締めつけている。


そんな彼の目の前に、突然柔らかな光を放つ建物が現れた。「星の庭」と書かれた看板に吸い寄せられるように、少年はドアを開けた。


「いらっしゃいませ!」

明るい声で出迎えたのは、笑顔のウェイターだった。奥から現れたシェフも少年の様子を察し、ゆっくりと尋ねた。

「何か困っていることがあるのかな?」

少年は少し躊躇ったが、袋をそっとテーブルに置き、小さな声で話し始めた。

「お母さんが最近笑わなくて…。何をしても元気にならないんだ。それで…これを持ってきたんだ。」

袋の中には、小さな手で摘んできた数種類の花と実が入っていた。


ウェイターが微笑みながら

「お母さんのために何か特別なものを作りたいんだね」

と言うと、少年は力強く頷いた。シェフは深く考え、

「それならば、星屑パンケーキを作りましょう。お母さんの心に星の輝きを取り戻すお手伝いができるかもしれません」

と提案した。


キッチンでは、シェフが少年の持ってきた材料を丁寧に選び、パンケーキの生地に混ぜ込んだ。その上に星のような砂糖で装飾を施し、少年の希望を一皿に込めた。


「こちら、星屑パンケーキです。」

少年が皿をじっと見つめ、少し緊張しながら一口を食べると、自然と笑顔が溢れた。

「これなら、お母さんも喜んでくれる!」


その夜、少年は星屑パンケーキをしっかり抱え、大切そうに森の中へと戻っていった。彼の小さな背中には、希望の光が灯っていた。

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星屑砂糖

砂糖の一種で、星の砂のようなキラキラとした外見をしている。ほんのり甘い味わいが特徴で、デザートや焼き菓子の装飾に最適。食べると、心に小さな光のような希望を感じられると言われている。


星屑パンケーキ レシピ

材料

- 小麦粉 200g

- 牛乳 300ml

- 卵 2個

- 砂糖 大さじ2

- ベーキングパウダー 小さじ1

- 少量のバター

- 星屑砂糖(キャラメルやシュガーペーストで代用可)


手順

1. ボウルに小麦粉、砂糖、ベーキングパウダーを混ぜる。

2. 別のボウルで卵と牛乳を混ぜ、粉類に少しずつ加えて滑らかになるまで混ぜる。

3. フライパンに少量のバターを溶かし、生地を丸く流して弱火で焼く。

4. 表面に小さな泡が出てきたら裏返し、両面を焼く。

5. 星屑砂糖を飾り付けて完成。

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