23 愛の執着
エリーゼは地下の階段を降りた。7着目のドレスを腕に抱え、その黄金の糸はまるで鼓動のように肌を震わせ、下の裂け目から発せられる深い振動とシンクロしているようだった。ブティックの温かい光は失われ、洞窟の底知れぬ静寂に包まれる。湿った石の匂いが空気を重くした。ミラベルからの最後の手紙——「そこで繕いなさい」——がポケットの中で重くのしかかる。そのメッセージはコレットの揺らぐ信仰と、この道を開いた鍵の音と絡み合っていた。手の中の日記は、案内役であると同時に、これまでのすべてを記録した亡霊のようだった。もう片方の手には、市場で手に入れた糸巻きを握りしめ、金色の斑点がその暖かさで、混沌からエリーゼを引き留めているようだった。
外では、リュミエールが震え、ラファエルの嵐がもたらした怒りで、石畳の道には亀裂が走っていた。トランクの鼓動が背後で響き、後継者の旅を静かに見守り、運命の織り糸の中にエリーゼを縫い込んでいく。
階段を降りると、広大な洞窟が広がっていた。壁は苔で覆われ、その中心にある裂け目の黄金の光を浴びて輝いている。現実を引き裂いた裂け目の縁は、純粋なエネルギーの繊細な糸へと解け、過去と現在との間を揺らいでいた。ラファエルはその前に立ち、灰色のコートは見えない流れに揺れていた。彼の手には、コレットの断片が黄金の光を放っている。彼が振り返ると、ヘーゼル色の瞳が絶望に燃え、洞窟の不気味な静けさを切り裂いた。
「エリーゼ」彼は呟き、その声は嗄れ、切迫していた。「後継者。完璧なタイミングだ」彼は一歩近づき、裂け目の光がその顔に細長い影を落とした。「私に協力してくれ。開くんだ。6つの鍵は揃った。7つ目は君のものだ。彼女を取り戻すんだ。イザベルを」
エリーゼは息を呑んだ。「後継者」その言葉が頭の中を渦巻き、まるで織り機の中で締め付けられる糸のようだった。彼女は7着目のドレスを握りしめた。そのドレスは容赦なく呼びかけ、過去の重みが彼女の決意を圧し潰すようだった。
「あなたは壊しているわ、ラファエル」彼女は鋭く言い放ち、一つ一つの音節に確信が込められていた。「時計台も。嵐も。皆を閉じ込める亀裂も」彼女はドレスを握りしめる手を強くした。「リュミエールを消してしまうようなことには協力しないわ」
彼の顎が強張り、その瞳の奥にある悲しみが、風に揺れる蝋燭のように揺らめいた。「消すのではない。救うのだ」彼の声は和らぎ、まるで運命そのものに懇願するようだった。「愛のために。永遠の約束のために。イザベル——最初の調和者——は数世紀前、時間を安定させ、しっかりと織り上げた。そして私は——」彼は言葉を詰まらせ、その視線は一瞬遠くを見つめた。「私は彼女を愛した。彼女に6着目のドレスを与えた。彼女は永遠を願った…私たちの愛を…それが彼女を壊した。時間を引き裂いたんだ。黄金の亀裂。私のせいだ。それを修復するために、私は50年間探し続けてきたんだ」
エリーゼの胃が締め付けられるようだった。イザベルの金のピンが脳裏に浮かんだ。マリー=クレールの警告——「彼が壊したの」——が頭の中でこだました。
「最初の調和者?」彼女は尋ねた。真実の脈動が彼女の血管を駆け巡る。「あなたが彼女を壊したの?閉じ込めたの?ミラベルも。ソフィーも。フェリックスも。皆——愛のために?」
ラファエルは頷き、その灰色の手は断片を握りしめながら震えていた。最初の鍵が、彼の手に不吉に光っていた。
「そうだ。数世紀の均衡が保たれていた。それから私が」彼の声はひび割れ、強迫観念に満ちていた。「愛の強迫観念だ。6着目のドレス。彼女の永遠への願い。それがすべてを打ち砕いた。彼女は向こう側に閉じ込められているんだ。私は彼女にたどり着くために、リュミエールを引き裂くだろう。協力してくれ。私の方法で修復するんだ」
裂け目が大きく燃え上がった。黄金がその縁を奔流し、洞窟の壁に震えを走らせた。後継者が彼女の耳の中で鼓動し、彼の懇願と彼女を結び付けようとするが、彼女の中のより深い何かが、その決意の中に抵抗を織り込んでいった。
抑えられた叫び声が、彼女の注意をそらした。
エリーゼは鋭く振り返り、心臓が跳ね上がった。フェリックスが洞窟の壁にもたれかかり、郵便配達人の帽子は傾き、その目はパニックに大きく見開かれていた。黄金の糸が、彼の周りを罠のように巻き付き、呼吸をするたびに締め付けていた。裂け目の光がその糸の中で煌めき、彼はその容赦ない掌握の中に閉じ込められていた。
「彼は私を黙らせようとしているんだ!」フェリックスは叫び、その声は必死で嗄れていた。彼は空を掴もうと手を伸ばしたが、黄金の束縛は締め付けられるばかりだった。「また捕まった。ループだ。早く。彼を止めてくれ!」
エリーゼの脈が速まった。後継者が彼女の血管の中で脈打ち、彼女は日記を落とし、駆け出した。灰色の手が視界の中でちらつき——ラファエルの支配が、時間そのものの織り糸にまで及んでいる。
本能が勝った。彼女は7着目のドレスを持ち上げ、その黄金の糸は彼女の掌握の中で振動していた。たった一度、意図的な動きで、彼女はフェリックスの袖に一片の布を縫い付けた。その手の動きは、知識を超えた何かに導かれていた。
鋭く暖かいエネルギーの脈動が彼女を駆け抜けた。空気が濃くなった。黄金が糸から燃え上がり、ループの掌握に打ち勝った。フェリックスは息を呑み、束縛が解き放たれ、黄金の糸が虚無の中に溶けていくのを、目を大きく見開いて見つめていた。
「お前が壊したのか」彼は咳き込みながら、目を大きく見開いて彼女を見つめた。「時を織る者。灰色の手——彼を止めてくれ!」
苦い笑いが洞窟に響き渡った。
「賢いな、エリーゼ」ラファエルは言った。その声は冷たいユーモアに満ちていた。後継者が彼女の耳の中で震えた。「彼を解放しても何も変わらない。もっと閉じ込めるまでだ。開くんだ。私に協力してくれ」
彼女は立ち上がり、胸は激しく上下し、癒しの時間の重みが彼女の肋骨を圧し潰すようだった。「いいえ」彼女の声は落ち着いていて、屈しない。
階段からは、怒りの声が聞こえてきた。難民——何世紀も前の衣装をまとった男女——が洞窟になだれ込み、1700年代のコートはぼろぼろになり、その目は怒りに狂っていた。彼らはラファエルを取り囲み、その手は長年の投獄で震えていた。
「灰色の者」ある者が唾を吐き捨てた。「我々を閉じ込めた。黄金の光。50年間も」
別の者が襲いかかり、その声は怒りで嗄れていた。「お前が壊したんだ!呪いをかけたんだ!終わりのない!止めてくれ!」
ラファエルは身を翻し、灰色の手は彼らの怒りの重みに震えていた。彼は彼らを押し返し、その手にある断片が不吉に光を放った。裂け目が燃え上がり、その光がギザギザの影を投げかけた。
「愚か者ども」彼は唸った。「私は彼女を解放する。お前らではない。リュミエールの代償だ。下がれ!」
難民たちはひるまなかった。彼らは前進し、その声は要求と絶望の押し寄せる潮流だった。洞窟の壁は彼らの怒りの下で震えた。
エリーゼの視線はトランクに飛んだ。その鼓動が、混沌に対抗する囁きのように聞こえる。その縁に沿った縫い目に目が留まり、躊躇することなく、それをこじ開けた。小さな物体が彼女の手のひらに転がり落ちた——金のピン、繊細でありながら、力強く振動していた。その表面には文字「I」が刻まれていた。
イザベルのものだ。
裂け目がそれに応えて脈打った。7着目のドレスが彼女の掌握の中で震えた。上にあるステンドグラスの光がちらつき、洞窟の壁に変化する模様を映し出した。フェリックスはよろめきながら前進し、その声は切迫していた。「彼を止めてくれ、時を織る者。下へ。灰色の手が終わることなく。お前が彼女だ」
カミーユが彼の隣に滑り込んできた。継ぎ当てだらけのコートは彼女の動きに翻弄され、その目は悟りで輝いていた。「7着目。あなたのもの。下へ。ママを救って。繕うのよ」
エリーゼは息を吐き出し、その指は金のピンを握りしめた。後継者が彼女の胸の中で鼓動し、彼女の選択を運命の織り糸に織り込んでいく。彼女は裂け目に向き直り、黄金の光が未来への道を照らした。癒しの時間が彼女を織り上げた。
「私が止めるわ」彼女は呟き、光の中へ足を踏み入れた。