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※タイトルはわざと文字化けさせていますのであしからず。直すと本当のエピソードタイトルがわかるかも。
※残酷な表現があります
長に付いて行けば新天地が見つかるとみんなが思っていた。
長ですら逃げ出したバケモノに追われるように、俺たちは住処を捨てて人間の住処の近くまで降りてきた。
ここを制圧さえすれば、俺たちは安心して暮らせる住処が手に入る。
長に言われた通り、俺たちは付近の哨戒に出た。
途中でワイルドボアの親子も見かけたが、子育て中のアレには手を出さないほうが良い。腹が減っていても我慢だ。狂暴化したワイルドボアの突進に踏み潰されたくはない。
数名ごとに分かれて、餌になりそうな小動物を探しながら、敵対する魔物がいないかなんかも探しながら、虱潰しに森の中を彷徨う。
立ち向かって長を失った群れ同士でくっついて巨大な群れになってしまったから、致命的に餌が足りない。
数名は我慢しきれずに人間に手を掛けたらしい。味は不味かったそうだが、生きていくには仕方ないことだ。
だが、人間どもに手を出すのは、俺は悪手だと思っている。
奴らの中には異常なほど強い、それこそアレと同類のバケモノと呼んでも差し支えないような奴が混じっている。
あまり手を出し過ぎると狩られると俺は警告したが、誰も聞こうとはしなかった。
餌が手に入らず、俺たちは焦っていた。
歩きやすいから、ただそんな理由で人間が押し固めた通り道を歩いていた。
前を歩く仲間の一人が警告の唸り声を上げたと思ったら、反応する間もなく真っ二つにされて血をまき散らしながら宙を飛んだ。
仲間の内臓なんて見たことはなかったし、見たくもなかった。
目で追えないほどのスピードで小柄なそれはもう一人の仲間を瞬時に切り裂いた。
また違うバケモノだ。
俺は逃げ足だけは群れで一番早い自信があった。
だから死に物狂いで全力で走った。
生きたい。
生きたい。
まだ生きていたい。
だからひたすらに走る。
でもバケモノは追ってくる。
ちらりと後ろを見ると、開いていたはずの距離がもうない。
怖い。
怖い。
誰か。
助けて。
「助けてくれぇ!」
魔力を込めて吠える。
命の限り吠える。
必死に走るがもうバケモノが追い付いてきた。
自分の首にバケモノの鋭い爪が食い込む感触がわかる。
自分が死ぬ瞬間をこんなにもゆっくり自覚できるなんて思わなかった。
ザン、という衝撃の後、すべての感覚が無くなった。
走っていたはずなのに、大きく跳んだのだろうか。
いや、もう助からない。
首を切り飛ばされ、俺は頭だけで空を飛んでいるのだ。
遥か眼下に頭の無い自分の体が見えた。
結構な距離を飛ばされ、地面に落ちる。
ああ、遠くに仲間の『今行くぞ!』という勇ましい声が聞こえる。
来るな!
来るな!
頼むから来ないでくれ!
ここに来たらお前らまで死んでしまう!
逃げ延びた意味が、今まで必死に生きてきた意味が失われてしまう。
ゆっくりと遠くなる意識の中で、縦横無尽に飛び跳ねるバケモノに真っ二つにされて死んでいく仲間たちを目に焼き付けながら、俺は死んでいく。
もう、にげてくれ!
立ち向かうな! 逃げろ!
口は動くのに声が出ない。
誰か、この地獄から救い出してくれ。
この地獄を終わらせてくれ。
俺たちは なんのために ここまで
あの バケモノから 逃げ延びて
ここ まで きた のに
※文字化けが戻せないようなので正しいエピソードタイトルをここに置いておきます。
予兆 とあるワイルドウルフの残滓




