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学校のかいだん  作者:
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学校のかいだん

最近変な夢を見る

夜の学校にいる夢だ、おかしなことにそれは...






 4月の下旬になり、桜も散り始めた頃俺は、校庭をっていた。

もちろん好きで走っているわけじゃない体育の岡本が課題を忘れた罰として校庭10周を言い渡したのだ


「こんなの体罰だろ!?今令和だぞ!

あの昭和ジジイ!!!!!」


そんな悪態をつきながら走っていると校庭の隅にある大木の下に誰かが立っていた


(あんなとこに誰だ?)


長い黒髪にスカートを履いている頭には赤い花の髪飾りをつけていることから女子だというのはわかるが放課後に部員でもなさそうな人が何故?


 疑問に思ったが特に気にせず俺は言い渡された校庭10周をこなすため走り続けた。

終わった頃にはあの女子のことはすっかり忘れていた


帰り道、後ろから誰かに飛びつかれた振り向いて納得した最近仲良くなったクラスメイトの純だったからだ


「わっ!」


「よっ!元気?」


「ビックリさせんなよ」


「わりぃわりぃ」


全く思ってなさそうな返事だったがそれより


「お前こんな時間まで学校にいたのか?」


「おう!バスケ部に入ったからな!」


「もう!?昨日勧誘が始まったばっかだよな?」


「最初から決めてたんだ!だってあそこのマネージャー美人揃いだろ?」


「にしたって早すぎんだろ...」


純は新入生で一番有名な男だ

なぜなら入学式に3年の先輩に一目惚れして告白 したからだもちろんフラれている


「それはお前もだろ?こんな時間まで何してたんだ?まさか部活?!浮気者!」


「岡本に走らされたんだよ」


「課題忘れてたなそういえば」


「おかげで汗だくだよ、そういえば純こっちじゃなかったよな?」


「俺この後バスケ部のやつとカラオケなんだ

じゃあな〜」


「またな〜」


 家に帰ると母さんが慌てて支度をしていた

どうやら急患が入ったらしい


「ただいまー」


「おかえり!今日の夕飯は唐揚げねそれと夜更かししないで早く寝るのよ」


「唐揚げ?!まじ?ラッキー!」


 はしゃいでいるとアヒルの鳴き声がする

どうやら電話らしい独特すぎる着信音だ


母 (わかった?)

俺 (通話)

母 (NO)

俺 (ぴえん)


 そんなやりとりをして母さんは出かけていった

言われた通り風呂に入っていると電話がかかってきた


「もしもし」


「オレオレ!オレだよ」


「なんだ詐欺か」


「違う違う!俺だって、純だって」


「なんだ純か、オレオレしか言わないから詐欺かと思った、切るな」


「切るなよ!実は先輩から聞いたんだけどどうやらうちの学校七不思議があるらしい」


「ななふしぎぃ〜?あぁ、7つ集めると願いが叶う?」


「それは漫画のやつな?」


「春に食べるやつか」


「それは七草粥」


「7つ関節があるやつか」


「それはナナフシ(七節、竹節虫)ナナフシ目に属する昆虫の総称、実際に7つ関節がある訳では無くたくさんという意味、竹節虫は中国語由来の名称、実はナナフシモドキが正式名称ってそうじゃなくて七不思議だよ七不思議」


「急にwikiみたいになるじゃん」


「かなりベタなのがあるんだよ」


「ベートーヴェンとか人体模型とか?」


「いや花子さん」


「ベタベタなやつきたな」


「先輩から聞いたのはこの4つ


1 学校には死神がいて持っている大鋸で切りつけて悪 い子の魂を取り上げてしまう


2 保健室のベッドには5個目のベッドがありそこで寝 ると不治の病にかかって死ぬ


3 3階女子トイレの3番目のトイレを夜中の3時3分に 3回ノックして「花子さん遊びましょ」と言うと  花子さんが現れて遊んでくれる


4 2階踊り場の階段で後ろ向きに降りると幽霊に足を 引っ張られる



だな」


「花子さん以外殺意高くない?ていうか七不思議なのに4つしか知らないのかよ」


「なんでも全部知ると呪われるらしい」


「ベタだな」


「それでその七不思議がどうしたんだ?」


「全部知りたくね?」


「いや別に」


~完~



「いやいや!、まだ続きがあってな、七不思議を全部試したやつに先輩がなんでも買ってくれるって言ってるんだ」


「なんでもか」


「なんでも、だ」


「PS5も?」


「も」


「よし乗った」


「よっしゃぁ」


「ところでなんでその先輩は七不思議を知ろうとしてるんだ?」


「実はフラれたらしいんだよ「七不思議も知らない人とは付き合えない」って...それでヤケになって貯めた小遣い全部使う気で豪華な肝試しって感じだ」


「どんな断り方だよ...なるほどな、じゃあまず七不思議を全部知るとこからだな、知ってるやつに心当たりは?」


「無い」


「だよな、入学したばっかだもんな」


「とりあえず明日聞き込みしてみようぜ」


「おっけー、じゃあな」


長々と話をしていたせいですっかり湯冷めしていた

見ると時刻は12時になろうとしていた

すぐに風呂から出て眠りについた

その日の夢は純とPS5をしている夢だった












「この泥棒!!!」


次の日俺は初対面の女から平手打ちされた



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