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「ステータスバグで人生が終わった!!」と思ったら前世の記憶が蘇り日本語で書かれたチートスキルを入手したご令嬢の冒険譚  作者: イ尹口欠
迷宮攻略編

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まっすぐに階段を目指すのだ。

 ミアラッハの分の防具も完成したので、〈リジェネレート〉を付与しておく。

 

 さあ数日ぶりの冒険だ。

 冒険者ギルドで依頼を物色する。

 

 うーむちょうどいい依頼がないな。

 仕方がない、何も受けずに迷宮に潜ろう。

 

 乗合馬車で低難易度の方の迷宮へ向かう。

 とりあえずこっちの迷宮――ドレイクの迷宮というのだが、こちらを攻略したいと思う。

 ちなみに何故ドレイクなのかというと、最下層のラスボスがドレイクだかららしい。

 

 今日は第十階層から始めることになるわけだけど、一日に五階層だと楽勝すぎるので十階層を一気に進むことにした。

 その代わり、今回は冒険者ギルドで予め地図を購入しておいた。

 迷う必要はない、まっすぐに階段を目指すのだ。

 

《【転職】

 ブラックスミス(レベル10)

 ノーブル(レベル10)

 ファイター(レベル24)

 スカウト(レベル33)

 フェンサー(レベル29)

 ランサー(レベル1)

 グラップラー(レベル31)

 プリースト(レベル20)

 メイジ(レベル22)

 アルケミスト(レベル26)

 マーチャント(レベル1)

 メイド(レベル1)

 ウォーロード(レベル1)

 チャンピオン(レベル1)

 アサシン(レベル21)

 ビショップ(レベル1)

 ウィザード(レベル22)

 パペットマンサー(レベル1)

 パラディン(レベル1)

 モンク(レベル1)

 ルーンナイト(レベル9)

 セージ(レベル1)

 ハーミット(レベル1)》

 

 下級クラスに美味しいものはなさそうなので、引き続きルーンナイトを上げる。

 魔法戦士なので、接近戦もする私向けのスキルが増えると見込んでのことだ。

 ルーンナイト自体には、鎧による魔法適性の低下を無視するという特性がある。

 しかし私たちの防具は魔法に支障のない服だから、実質意味はない。

 金属製の重鎧とかを着ると、魔法の効果が減るとは聞いたことがあるのだけど……。

 

 迷宮に到着したら、武器を出して転移魔法陣のある部屋へ向かう。

 第十階層からのスタートだ。

 そろそろ歯ごたえのある魔物が出てくるといいのだが、多分まだ〈マジックアロー〉無双なんだろうなあ。

 

 ゴブリンを〈マジックアロー〉で蹴散らしながら、進む。

 階段の手前には、恒例になった宝箱があった。

 罠は、一時間持続するスキル阻害の呪いだ。

 気配察知と罠感知を阻害されるとか怖すぎる。

 魔法の罠なので〈ディスペル〉して、開けました。

 中身は?

 酒瓶だった。

 

「お酒かな……」

 

「お酒だろうね……」

 

 私たち、ワインくらいは嗜むけどこれはどうだろう。

 前世で見たウィスキーのボトルのようなデザインのガラス瓶だ。

 ふたりとも平民の飲む安いワインでもこだわらないので、高級なものなら売却してしまうのがいいだろう。

 

 第十五階層の中ボスはウォーキングツリーという歩く木だ。

 そのまんまの名前だが、枝を振り回してくるなかなかパワフルな相手である。

 〈マジックアロー〉では分が悪いと見て、〈マナジャベリン〉を放った。

 枝を一撃で吹き飛ばせたので、続いて撃っていく。

 

 ミアラッハは長い枝の攻撃範囲のギリギリを行ったり来たりしながら攻撃を避け続けている。

 枝がほとんどなくなった辺りで、攻勢に出た。

 槍の穂先が太い幹に突き刺さる。

 しかしウォーキングツリーは一瞬固まったものの、ものともせずに攻撃を仕掛けてきた。

 たまらず槍を引き抜いて下がるミアラッハ。

 どうも刺突では倒しづらい相手らしい。

 

「〈アイスセイバー〉!!」

 

 横薙ぎの氷の大剣が、ウォーキングツリーを両断した。

 

「相性が悪かったみたいだね、ミアラッハ」

 

「うん。槍で薙ぐように幹を斬れば良かったのかなあ」

 

「帰ったら、そういう槍術がないか冒険者ギルドで調べてみよう」

 

「そうだね。とりあえず後、五階層進まないとね」

 

 ボスが消えた跡には、宝箱が。

 罠はなかったのでそのまま開ける。

 中身は、馬のおもちゃだった。

 手の平に乗る木馬だ。

 

「なにかの魔法の品かな?」

 

「ただの玩具じゃなさそうよね」

 

 分からないので鑑定に回すことにした。

 転移魔法陣を無視して奥の扉をくぐり、第十六階層に降りていく。

 

 雑魚はやはりほとんど〈マジックアロー〉で瞬殺だ。

 ゴーストには効きが悪かったので〈ホーリーライト〉で攻撃した。

 私が剣を振る機会は訪れない。

 腕がなまってないだろうか、少し心配だ。

 

 第二十階層の中ボスはデュラハンだった。

 片手に首を抱え、チャリオットに乗った首なし騎士である。

 チャリオットの突進を真正面から受けるのはあり得ない。

 ミアラッハは左右に避けながら、すれ違いざまに突きを繰り出してダメージを与えていく。

 私も〈ホーリーライト〉を連打して、馬と騎士それぞれにダメージを与える。

 

 アンデッドゆえに、〈ホーリーライト〉の効果が高かったらしい。

 実に一分ほどで勝負がついた。

 

 跡には宝箱が残る。

 罠は……転移か。

 〈ディスペル〉してから開けた。

 中身は?

 黒い革製の手袋が一対。

 よく分からない効果があるだろうから、鑑定だね。

 

「よおし、目標達成。帰ろうか」

 

「そうだね。一日十階層も行けるわね」

 

 ミアラッハと手を繋いで転移魔法陣に乗る。

 夕焼けを眺めながら、乗合馬車に揺られて街に戻った。

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