道中とポラリスの夢
1人と1匹は大草原から森の中を歩いていた。
「ポーさん、マジックボックスとアイテムボックスてどう違うんだ? 収納能力はいっしょなんだし収納できる量の違いくらいか?」
女神がマジックボックスはアイテムボックスの劣化版て言っていたことの疑問を聞いてみた
「う〜んとね 料理人にはとても重要なことでマジックボックスの中は時間が動いているんだ、だから出来立ての料理は冷めるし 食材は腐ってしまうんだ アイテムボックスの中は時間が止まっているから出来たての料理は温かいままだし、食材は腐らないからとても便利なんだよ」
アイテムボックスとマジックボックスの違いをとてもわかりやすく説明したポーさんは俺の腕のアイテムボックスを羨ましそうに見ていた
「それじゃポーさんの食材と料理は俺のアイテムボックスに入れた方が良いんじゃないの? ポーさんのマジックボックスには熟成させたらいい食材とか食べ頃まで置いておかないといけない食材を入れればいいし」
ポーさんに提案をしてみた。
「主がいいなら僕も賛成だよ 出来たての料理の方が誰だって食べたいもん さっそくマジックボックスの中身だすね」
マジックボックスから出てきた食材は小麦粉 肉 玉ねぎ ジャガイモ 香辛料やらハーブのような香草類まで
「俺の世界にもある野菜が多いな 魚はないのか?」
ヒロは肉よりも野菜、魚派で珍しい現代人であった
「主の世界を参考にしてこの世界の食材が作られたとか女神様が昔、言ってたような気がするけど 魚はね、生き物は収納できないのはアイテムボックスといっしょと鮮度が落ちるのと痛みやすいからね 主がいるとお魚の問題は解消されるね そのお肉は主が女神様の所にいてる間に仕留めた鳥のお肉で氷魔法を使って冷やしてあるから鮮度は大丈夫だよ」
ポーさんの食材に関しての説明と理由はとても納得がいく内容だった
「ポーさんはこの旅が落ち着いたら何がしたい? 俺はどこかの廃村を開拓して、暮らしたいと思うけど」
「じゃあ僕は主の村で料理屋をやりたい 良いよね」
ポーさんの料理屋が完全にあのシロクマのカフェに影響されてるので将来 いろんな人と神獣がやって来たら楽しそうな料理屋になるかもしれない。
食材をアイテムボックスに収納し終え、森の中を歩き始めるのであった
「動物や魔物は見ないな ポーさんそろそろ昼ご飯にしようか お腹が減った」
時計が無く、木が生い茂って太陽が見えない森の中でお腹の減った音くらいでしか昼休憩を作るタイミングがなかった。
そんな話をしていると森の奥の方から
「キャーーー」
誰かの悲鳴が響き渡り
「ポーさん助けに行こう 助けたお礼で町まで案内してくれるかもしれないし 俺の背中に乗って、そっちの方が早い」
ポーさんは頷いて 背中におんぶの状態で乗った1匹と1人は悲鳴が聞こえた方へ駆け抜けて行くのであった