『こんな詩は燃やしてしまえ』・・・『死辺詩編の氷の詩集』から
『こんな詩は燃やしてしまえ』・・・『死辺詩編の氷の詩集』から
㈠
狂気をはらんだこの衝動は燃え尽きない?
狂気に満ちたこの世界を超えて行け。
信じるものはただ一つただ一つでいい?
子供に生まれ変わる前に大人になれ。
黒い城は今は燃えている燃えている燃えている。
ただ燃えている世界を超えて行け。
㈡
信じたものはただここの目の前にあるだけだ。
遠くを見るな遠くには何一つない信じるものは目の前にあるものだけ。
遠くを断ち切れ目の前を信じるこの狂気は。
狂気をはらんだこの手は君を摑まえるだけ?
それだけの手のありかの最後の手。
こんな詩は燃やしてしまえ正しいのはここではなく君。
君が信じたものを手に入れるためにこんな詩は燃やしてしまえ。