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勇者を殺すは勇者なり  作者: 腹黒ミカン
第一章 召喚
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質問TIME

すみません。遅れました。続けるのって難しいですね

 まだ不穏な視線をいくつか感じるが、能力測定も終わり全員が落ち着いてきたところで質問タイムとなった。

まずは先生が「初めに聞いておきたいのですが、我々が元の世界に帰る手段はあるのですか?」

もっとも重要な質問だ。これの回答次第で俺たちの今後の動きが変わってくる。

「正直に申し上げますと、我々にはわかりません。」

その言葉を聞いて、泣き崩れる者。その言葉を理解できず呆然とする者。苦い顔をしている者。反応は様々だが、皆一様に言葉を失った。

「俺らを連れてきたんだから、帰すこともできるんだろ!?」「まじかよ。意味わかんねぇよ、クソが。」「嘘でしょ!じゃあもう帰れないの?」

流石に皆受け入れることができず、嘆きや怒りの声が女王様に襲い掛かる。俺も予想していたとはいえ言葉が出てこない。そんな中、女王様は声が鳴り止むまでじっと俺たちを見つめていた。それが功を奏したのか、次第に声は止み、先生が質問を続けた。

「我々を連れてくることができたのに、帰すことができないのはなぜなのですか?」

その質問にはジェナさんが答えた。

「その理由は、皆様をここへ呼んだのは創世神様と説明しましたが、創世神様はこの世界の概念のようなものであり、女王様が持つ信託も実際には神から下されたものではなく、自分たちの身近に起こる未来の出来事を見ることができる未来視のことなのです。国民にはこのことは秘匿しているのですが、皆様にはこの説明で納得していただきたい。ちなみに皆様を勇者と呼んだのは、文献でこれに近いことが過去に起こっていると知り、そこに出てくるものを勇者と呼んでいたため、それにのっとり別世界からくる皆様を勇者と呼ぶことに決まったからです。」

確かにこれが本当なら納得するしかない。彼らにとっては、俺たちは急に出現した不審人物なのだから。

「ご説明ありがとうございます。では次に、先ほど図ったスキルや称号のことなのですが、あれはいったい何なのですか?我々のいた世界にはそれらのものは創作物などでしか聞いたことがないので。」

「そうなのですか。別の世界の話は興味深いですが、先に・・・まずスキルとはその者が使える技術や技を表したものです。そして称号とはその者が何を成したかを表すものと何を成せるかを表したものの二つがあり、皆様が持つものは基本的に後者です。また、皆様のように自分の力ではなく、神から授かったスキルや称号はギフトと呼ばれ、これを持つものを軍に引き込もうと各国で躍起になるほど強力なものが多いです。後々詳しくお教えしますが魔法などはギフトであらかじめ持っていなければ生活魔法程度しか使えません。」

ジェナさンの説明わかりやすいな。この言い方から察するに、俺たちが受ける授業はこの人が教えてくれるのかな?

「ありがとうございます。では次に・・・」

そうして俺たちはこれから生き残れるように、情報を集めていった。

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