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聖剣争い  作者: ヤマ ノボル
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設定―場所や組織や所属など

ご注意下さい。この作品は登場人物や専門用語の紹介で話が進んでいきます。ゲームの攻略本や作品の解説文のようなモノとお考え下さい。ゲームの世界を元にした作品が多いと聞き、『じゃあゲームの攻略本みたいな話も書けるんじゃね?』といった軽薄な考えから生まれています。

ジャンルをSFにするかどうかで散々悩みましたが、名前を見てもファンタジーの方が妥当だと判断しました。ファンタジーにしては現実的な単語が多すぎる、いかにもな魔法や魔物が出てこないぞといった点については、スルーして頂けると助かります。

 聖剣

政権。人間の心に反応して力を発揮する装備。そのため、単純な破壊力だけで無く、人の感情に働きかける力を持つモノも。手にした者は身体機能の活性化により、一般人よりも優れた才覚を見せるが、その度合いは使用者の想いの強さ、迷いの無さに左右される。

元々は人間とそれ以外の生物との数のバランスをとるため、自然環境が生み出したモノ。人々の手に渡り、互いに争わせることで人口を減らしていくのを狙ったとされる。実際、発見された当時、研究過程で事件や事故が多発、軍事利用を目論む者たちによる奪い合いも起こった。その後は正義会の発足に伴い、その段階で見つかっていた聖剣のほとんどは同組織に回収され、管理されることとなった。

刀身が折れたり、刃こぼれしたりしても、持ち主の気持ちに応えて無限に再生する。驚くべきことに、バラバラになった破片の状態でも活動は続いており、人の持つ感情についての学習を深めている。

聖剣を使った者たちの性格、考え方などの情報は、他の聖剣と共有されていく。そうして集められたデータは、新しい聖剣を作るために役立てられる。聖剣が見つかったばかりの頃、限られた者にしか扱えなかったのは、人間に関する知識が不足していたため。戦いが長期化する中で、大多数の人々に対応したモノが増えていった。

この初期型の聖剣には、朱将の再生刀、サバキの神鎖剣、マトメの改心刀が当たるとされる。これらは全て、持ち主との関わりが他よりも大きい。また、記録にこそ残っていないが、影騎士の散聖剣と刻街刀も可能性は非常に高い。特にこの二つに関しては、持ち主の心に影響されて変質してしまっているほどである。

 有剣者

有権者。聖剣を使う者たち。その多くは朱将によって聖剣を融通されている。この場合、生まれや育ちはもちろん、実力も審査の対象外。能力の高さよりも、心の清らかさ、人間としての誠実さが問われる。そういった目線で見ると、プライドの高い連中、気難しい人間ばかりのような気がしてくるから不思議。

正義会においては、正事家たちと民衆側の関係に気を配り、何かあった時には改善を促す役割を持っている。ただし、有剣者自体の少なさと、『いっそのこと正義会を潰した方が早いよな?』という考えの強さから、民衆には『みんなのヒーロー』、正事家には『出たなお邪魔虫』的な認識を持たれている。


 二院正義会

二院制議会。聖剣を巡る争いを受け、民衆の生活を守るために作られた組織。『二院』という言葉には、『二種類に分ける、二つに分類する』といった意味がある。『モノが少ない環境であれば、人々は協力して新しいモノを作っていく―みんなで協力して生きていける』という理念を掲げている。その実現に向け、聖剣を始めとした武器の管理と、定期的な物資の回収を行っている。しかし、実際には『協力関係をうたいながら、自分たちが生きるために人々を利用している』『自分たちだけが武器を持ち、逆らう者を攻撃している』といった見方が強い。

一方で、治安維持の活動もしており、街のルールを破る者、集団の和を乱す者がその対象となる。だが、正義会の存在が民衆の怒りを買い、逆に問題行動を誘発しているのだから皮肉な話である。現に、やる気の無い者が正事家となり、悪行の限りを尽くしている。団結した人々は、正義会への抵抗運動を続けている。

 正事家

政治家。正義会に所属する者たち。それぞれの街から、食べ物や生活用品を集める代わりに、人々が問題が起こさないように監督をしている。とは言うものの、略奪行為が合法化されていることもあり、強引かつ乱暴な手口が問題となっている。加えて、自分たちに従わない者に暴力を振るう者も多く、民衆の間での評判は悪い。また、正事家たちに生きる術を奪われた者が、正義会に加わっていくケースもあとを絶たない。

『正しい事をする』という意味で『正事家』らしいのだが、それすらも正事家の理屈である。どうやら肝心の善悪の基準が完全に狂っているらしい。

 告界、擬似道

国会議事堂。再生刀の力で形成されている異空間で、正義会の本拠地でもある。聖剣を使い、擬似道と呼ばれる空間の裂け目を開くことで出入りする。ただし、擬似道を開ける場所はある程度限定されており、それも聖剣が無ければ見つけられない。よって、何らかの理由で聖剣を紛失した正事家が、告界に帰れなくなるという悲惨な事件がたびたび起こっている。この場合、自力で戻ることは不可能なため、誰か他の正事家に頼んで、一緒に連れて行ってもらわなければならない。だが、大抵はそうなる前に、民衆たちにとっ捕まってボコボコにされる。

各地の街からぶん取ってきた品々の数々のみならず、爆弾や大砲などの危ないオモチャもいっぱい置いてある。これらは戦争を防ぎ、みんなが平和に暮らせるよう、首将がコツコツと集めさせたモノ。その苦労の甲斐あってか、遠距離武器や大量破壊兵器による被害はめっきり減った。そう、世間のみなさんは剣や刀を振り回し、前時代的な戦いをせざるを得なくなったのである。

再生刀におんぶにだっこの特性上、繕壊一致の煽りをモロに喰らい、エネルギー不足に陥って消滅。その時は、中のヒトやモノを全て吐き出し、助けてくれたとっても良いヤツだったりする。おかげさまで、正義会が独占していやがった技術や機材が社会全体に広がった。ちなみに、朱将が外に出てこなかったのは、『告界にエネルギーを送るため、再生刀を持って出歩けない』という、地味に不便な理由からである。


 群持聖剣

軍事政権。部品の一部に聖剣を使用した装備。壊れた聖剣の破片を元に、大部分を機械化して作り直したモノ。実際には剣だけで無く、盾や槍などの装備全般をひっくるめての名前。

大量生産品とは言え、その性能や効果は種類によって様々。場合によっては本家以上に役立つモノも存在。また、本来聖剣に備わっている、装備者の能力を高める効果は付いていない。これは技術的な難しさに加え、志の低い者が持った時の危険性―不特定多数の手に渡ることへの安全策と思われる。

 偽隠槍・持飾

議員総辞職。代表的な群持聖剣であり、敵が感じる痛みを増幅させる槍。物理的なダメージを精神的なショックに変換するため、とっても痛くて苦しいだけで怪我はしないという親切設計。あくまで対人用であり、建物などにぶつかっても被害は出ない。殺傷能力が取り除かれた背景には、モノを壊すと後始末が大変なことや、民衆が怪我をして働く人、食べ物を作る人がいなくなると困るという、極めて正義会チックな思想がある。

険岳会による改造や、補剣所の解放を受けてからは設定が変更され、直接的な攻撃力も上昇。聖剣争いの中盤以降は、民衆たちにも使われるようになった。これにより、聖剣本来の目的である『人間同士の争いを広げること』に大きく貢献した。


 険岳界

見学会。その名のとおり、起伏の激しい地形であり、立てこもられると攻め落とすのに骨が折れる。また、強い風の影響もあり、距離を問わず戦いに工夫が求められる。周辺には擬似道が開かないことも含め、襲撃を受けても迎撃がしやすい。資源の生産や運搬には向かない場所だが、正義会の侵入を防げるため、各地から物資が集まってくる。諸々の特徴から、正義会に対抗する者たちの拠点となっている。だがそれだけに、強襲者による被害は深刻なものであった。

 強襲者

教習車。正義会から奪った群持聖剣を装備し、戦いに出ている一般市民たちのこと。正事家への怒りや戦うことへの緊張から、感情が不安定になりがち、よって、聖剣を使いこなせているとは言いがたく、気持ちの揺らぎが元で暴走する者も少なくない。力にのまれれば、本人の意志とは無関係のうちに器物破損や傷害罪、場合によっては殺人罪にも手を染めかねないため、ある意味では正義会よりも厄介。強襲者の騒ぎを鎮圧するため、マトメたちが出動するという事態も発生した。

影騎士の指揮のもと、正事家から街を奪還したり、先に攻め込んだ者に続いて後続が畳み掛けたりと、考える頭はちゃんと持っている。誰かが前に出てくれれば安心して戦えるようで、それなりの戦果も期待出来る存在になった。


 軽杖・陽遮

軽乗用車。偽隠槍をベースに、汎用性と安定性を高めたモノ。が、それはあくまで比較論の話である。現実問題として、偽隠槍の安全装置が解除されているため、素人が振り回すのは非常に危険。その上、感情的になった強襲者が使っているせいか、驚くほど頻繁に事故っていた。

持った時に違和感の少ない杖の形になっており、本来なら少しの練習で攻めにも守りにも使えるようになる。実力が上の相手であろうと、数にモノを言わせて押し切るような集団リンチ型の戦法に適している。

 審尋剣・収誠

新人研修生。偽隠槍をベースに、攻撃力と耐久性を高めたモノ。材料として、複数の偽隠槍が必要となる。加えて、安心してお使い頂くための安全基準をなかなかクリア出来ず、完成が遅れた。軽杖・陽遮に比べて重く、ケガの危険も大きいため、熟練者向け。サバキがマトメと対立した際は、義王刀との二刀流にして片手で扱っていた。他のヤツが同じコトやろうとすると、モノを斬る前に腕の骨が折れるため、絶対に真似しないように。

重くて厚みのある剣の形をしているため、心も身体も鍛え抜かれた方にオススメ。その攻撃力から、先行して敵のHPを削り、味方が追撃するチャンスを作るのが主な役割。仲間に当たったら一大事になるため、敵味方入り乱れての状況には向いていない。が、そういう時は他の人が頑張ってくれるハズ。身を守りながら様子を見て、周りへの指示でも出していよう。

この装備により、切り込み役や隊長ポジションなど、各人の持ち場が明確にされた。その結果、民衆オンリーでチームを組ませても、戦列が安定するようになった。


 補剣所

保健所。告界と同じような異空間に存在する。再生刀の力によって作り出され、人々のストレスによって成り立っている。強力な聖剣が封印されており、コレを目印にストレスが集まってくる。このため、繕壊一致が行われても問題は無く、告界の代わりとして運営出来る。反面、封印が解かれ、聖剣が外に持ち出されると、補剣所は崩壊する。

ここの封印は、全ての聖剣の力を抑えるために朱将が施したモノ。戦力増強のため、サバキの支持を受けたマトメたちによって解放されていった。しかし、これは人の心と聖剣の結び付きを強めることを意味している。持ち主の精神面への影響も、暴れ出した時の危険も大きく、おいそれとやってはいけないことであった。

現在判明している場所の他にも、似たようなトコが出てくるかもしれない。

 斧将寺、忌赦戒剣

不祥事、記者会見。一番最初に登場した補剣所で、この時点では正義会の人間もいなかった。そのため、とんとん拍子で封印が解かれた。

敵にかかっている特殊効果を打ち消し、正気に戻す力を持つ。ツドウが装備し、直後に出てきた強襲者たちを落ち着かせるのに一役買った。ツドウ本人は、マトメが暴れた時も使おうとしたらしいが、『今近付いたら自分が斬られる』と思ってやめたという。

 将忍棺門、失・義王刀

証人喚問、質疑応答。告界が滅び、行き場を失った正事家の多くがここに逃げ延びた。マトメたちが訪れた際には、その場にいる正事家たちの想いを汲み取り、彼らの使う聖剣の力を引き出した。しかし、やはり精神的な負担が大きく、戦闘が終わる頃には一人残らず倒れていた。

装備すると攻撃力と素早さが上がり、防御力と命中率が下がる。これらは自分と相手の両方に効果がある。そのため、どちらかが当てれば終わりのチャンバラ状態になる。余談だが、この条件下でマトメとサバキ、双方が無傷でいられたことからも、サバキの能力の高さがうかがえる。

動きが速い、もしくは連続でヒットする技を出せば、当たりにくさはカバー出来る。防御については、上手くガードするかよけるかして対処すること。とは言え、そのクセの強さと仲間割れの記憶から、一回しか使われなかった。

 然台魅門、代示剣

前代未聞、大事件。持ち主の分身を召還する。一行が着いた時には既に先客がおり、その者は大勢刀を持っていた。

流石に聖剣まではコピー出来ないものの、分身が敵を押さえ込んだところを遠距離から攻撃すると、かなり一方的な流れになる。また、タイミング的には、マトメの交代でサバキが出ていた時期にあたる。よって、全体としての防御面、サポート面が弱かったこともあり、苦戦を強いられた。

味方では、戦線に復帰したマトメが装備し、使い捨ての盾のように身代わりを呼び出していた。


お疲れ様でした。

登場人物や聖剣ごとの解説については、次の話からの予定です。ただ、作品の都合上、物語の最初から最後までの設定をまとめなければいけないため、具体的な時期はハッキリとしません。また、今のところ本編を書く予定は無く、仮に書くとしてもダイジェスト的なモノになるかと思われます。

ご不便をお掛けしますが、どうかご理解下さいますようお願い申し上げます。

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