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「それは無理だな。左京はすでに死んでいる」
私の一縷の望みは、知らない男の子の声によって消え去った。
「震!」
非難めいた左京の声を無視して駅に入ってきた彼は、小さかった。
見た目小学生と間違われても仕方がない童顔。
身長は百三十センチといったところだろう。
黒髪、黒目、黒の服と黒尽くめ。
案外本人かっこよいつもりなのか。
微妙に似合っていない。
「はじめまして、右京さん。僕がこの境界駅の駅長の震でっ・・いって―――」
自己紹介をしている震の頭を、勢いよく立ち上がった左京が景気良い音をだして叩いた。
「いってぇーな!何いきなり頭殴りやがる。これ以上縮んだらどうするんだ!」
「大丈夫!それ以上縮んでもたいして変わらないから」
「一ミリでも俺にとっては大切な大切な身長なんだよ!」
「あー、はいはい。わかったわかった、謝ればいいんでしょ?ごーめーんーなーさーい」
「誠意がこもってねぇ!」
「あの!」
突如として始まった、言い合い・・・らしいもの。
このままでは話が進みそうになかった私は、無理矢理二人の中に割り込んだ。
「あの・・・子供なのに駅長なの?」
私の一言に、彼は顔をひきつらせた。
「子供じゃね―――――!!!」