表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最弱怪物ースライムー  作者: ジャックン
1/3

プロローグ

短い連載作品です。初めて書き上げた作品です。

 棲み処である洞窟を目指して、一匹のスライムが必死にポンポンと草原の中を跳ねつづけている。『スライム』とはいってもスーパーボールの方が性質的には近いが。

 後ろからはハンター気取りの10才くらいの少年が安物ナイフを握って、このスライムを倒すべく追いかけて来る。

 人間たちにとっては少年の握っているナイフなど、剣と比べたら只のオモチャだ。しかし、スライムからすればすえ恐ろしい鋭利な刃である。

 少年足音がだんだん大きくなってきているように感じた。だがスライムは振り向かずに跳ねつづける。振り向いたらそこでオワルからだ。

 そして――「つっかま〜えたっ♪」

 スライムは数十秒の逃亡の末、捕まってしまった。少年は満面の笑みを浮かべている。このスライムを倒せば、経験値のメーターがいっぱいになってレベルアップするからだ。

 ヤバい。どうしよう。ヤバい。どうしよう。ヤバい。ヤバい。ヤバい、ヤバい、ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいっっ…………!

 さっき身代わりとなった仲間の死が無駄になってしまう。けれども、もうどうすることも出来ない。後は自分も仲間に続いて死んでいくだけ。少年に捕まったスライムは思うのであった。


 ――掟を、破らなければ良かった、と…………。


 少年は穢れを知らない、純真な笑みでナイフを向けて、斬撃を繰り出すべく近づけてくる。不思議なものだ。こんな時に限ってナイフの動きがやけにスローモーションに見える。

 ――――ブシュッ!

 刹那、少年の斬撃によりスライムは死して一瞬だけ断末魔が響いた。

 スライムの身体は融けてドロドロなマナに戻り始める。正直言って気持ち悪い。

 それから断末魔よりも大きな音で、少年のレベルアップを祝福するファンファーレが鳴り響くのであった…………。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ