表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

第三章 勇者パーティとの共闘編


 勇者アルディスとの邂逅から数日後、俺は思いがけずギルドの作戦会議室に呼び出された。

 集まったのは、金髪の勇者アルディス、その隣に立つ智将エリナ、筋骨隆々の盾役ガロン、紅一点の魔女リサ——この世界最強と謳われる勇者パーティだった。


「……本題に入ろう」

 アルディスが切り出す。その目は真剣そのものだった。


「隣国フルミナに、魔王軍幹部『災厄の巨人』が現れた。討伐要請が来ているが、奴の力はこれまでの常識を超えている。お前、協力してくれないか?」


 なんでも、勇者パーティのみでは戦力が不足しているらしい。俺は一瞬だけ悩んだが、すぐに応じることにした。


「いいですよ。戦力の足しになるなら」


 パーティメンバーは少し驚いた顔をしたが、誰も反対はしなかった。


フルミナ遠征

 数日後、俺たちはフルミナ領境に集結。

 戦場には山よりも大きい禍々しい巨人が暴れ、兵士たちが次々と吹き飛ばされていた。


「くっ……魔法障壁でも耐えられないぞ!」

「前衛を固めろ、少しでも足止めを!」


 勇者パーティはすぐさま連携して戦い始める。

 アルディスが聖剣で巨人の足を斬り、ガロンが盾で攻撃を受け止め、エリナが指揮と魔法で援護し、リサが回復を担当——どの動きも無駄がなく美しい。


 だが巨人は、勇者の聖剣すら意に介さず、無限の再生能力で立ち上がる。


「これが……災厄の巨人か……」


 俺は一歩前へ。メンバーから「危ない!」と叫ばれるが、そっと右手を向けて軽く呟いた。


「——無量大数パンチ」


 空気が震え、巨人が何の抵抗もなく消滅した。地面さえ傷つかず、跡形も残らない。


「…………」


 戦場が静まり返る。勇者パーティも、兵士たちも、俺の一撃に息を呑んだ。


「……お、お前、何をしたんだ?」


 アルディスが呆然と問う。俺はただ苦笑して答えた。


「ちょっと力を使っただけです。これで、戦いは終わりましたよ」


勇者パーティの反応

 フルミナの王が駆けつけ、俺を称える演説を始める。ギルドも祝賀ムードに包まれ、俺は一晩中歓待された。


 その夜、勇者パーティは酒場の個室で俺に語り掛けた。


「お前は……俺たちより遥かに強い。でも仲間になってくれてありがとう」

「あなたがいてくれれば、この世界は安心です」

「次は魔王軍本隊だな! 一緒に突っ込もうぜ!」

「でも……普段は力、隠してくれた方がいろいろ都合いい気もするわ」


 どうやら、俺は正式に最強パーティの一員となったらしい。

 こうして、俺の異世界無双は新たなページを刻み始めた——。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ