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序章
優しい声が聞こえた。
懐かしい匂いがした。
暖かな手が触れた。
優しいキスをした。
確かに居た_____君たちの姿を僕は覚えている。
多くの人に語られず,忘れられ,存在を否定される__
だとしても,僕は宣言するよ。
『僕が絶対に忘れてやらないッ!!
だから君たちは透明なんかじゃないんだ!!』
他人からしたら,ただの自分に都合の良い口約束だろう。そう,なのかもしれない。
でも,きっと…きっと,それが僕らの大切なものなんだと信じている。それが僕と彼らを結ぶ最後のつながりだと分かっているから。