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貴方にとって大切な人の中で


 松葉(まつば)は、(かたな)(にぎ)り、ゼオラの(けん)(ねら)った。ゼオラの()から一瞬(いっしゅん)(けん)(はな)れたが、すぐに()(なお)された。

兄弟(きょうだい)大切(たいせつ)にする心得(こころえ)()いと(おも)うけどね」

「あなたにも兄弟(きょうだい)()るの?」

()るよ、(いま)はこの世界(せかい)二人(ふたり)しか()ない大切(たいせつ)存在(そんざい)がね。」

ゼオラは(けん)にヘドロのような(かたち)(かい)(まと)わせていた。

(かい)はあくまで使(つか)()てだけどね、兄弟(きょうだい)はこれでも大事(だいじ)にしてた(ほう)だよ」

ゼオラが指図(さしず)すると(かい)硬直(こうちょく)し、(けん)一部(いちぶ)になった。そして、その(けん)地面(じめん)()()した。


 地面(じめん)()れる。(なか)から(すみ)よりも(くろ)(なに)かが()()した。それは、鬼界(きかい)から()()した(かい)だった。この一瞬(いっしゅん)でゼオラは八咫烏(やたがらす)(さと)鬼界(きかい)境界(きょうかい)(やぶ)っていた。このままでは、(さと)(かい)侵食(しんしょく)されてしまう。

 松葉(まつば)団扇(うちわ)()()して(かい)()()ばした。ところが、(かい)()一方(いっぽう)だ。それでも(あきら)める(わけ)にはいかない。この(たたか)いを()えて(おとうと)一八(いちはつ)再会(さいかい)しなければならない。


 松葉(まつば)一八(いちはつ)(おな)(おや)から()まれたはずだが、その姿(すがた)(かんが)(かた)(ちが)った。お(たか)いが(すで)(べつ)(みち)(ある)いている。それでも、いつか(おな)場所(ばしょ)辿(たど)()くと(しん)じている。それを(たし)かめる(ため)にもこの(たたか)いに()たなければならない。

「だけど、この大群(たいぐん)をどう(たお)せばいいの?」

「まずはゼオラが(やぶ)った境界(きょうかい)(ふさ)がないとな」

濡烏(ぬれがらす)先程(さきほど)のゼオラと(おな)じように(けん)()()した。すると、濡烏(ぬれがらす)(ちから)(やぶ)れた境界(きょうかい)(すこ)しずつ(ふさ)がっていく。

(おれ)(おれ)自身(じしん)以外(いがい)(だれ)(ちから)にも(たよ)っていなかった。けれど、そんな(おれ)にも(たよ)れる仲間(なかま)出来(でき)た。その一人(ひとり)松葉(まつば)、お(まえ)だ」

濡烏(ぬれがらす)(かみ)()()げた。(やみ)よりも(くろ)(ひとみ)金色(こんじき)(ひかり)宿(やど)る。濡烏(ぬれがらす)はその眼光(がんこう)だけで周囲(しゅうい)(かい)跡形(あとかた)もなく()()った。


 (おに)孤独(こどく)存在(そんざい)だ。(かい)(なか)でも強大(きょうだい)(ちから)()(かれ)らはいつか異族(いぞく)(たお)される運命(うんめい)背負(せお)っていた。同族(どうぞく)息絶(いきた)えるのを何度(なんど)見送(みおく)ってきた。いつかは自分(じぶん)もそうなるのだろうと(かんが)えていた。

 だが、蘇芳(すおう)はそれを否定(ひてい)した。(おに)として()まれたとしても、(ほか)のものと(とも)()きられるのではないかと(かんが)え、行動(こうどう)していた。

 

 濡烏(ぬれがらす)二対(につい)(つばさ)(ひろ)げた。(すみ)よりも(くろ)(からす)(つばさ)だ。(かみ)からは銀色(ぎんいろ)(つの)(のぞ)いている。(かれ)こそが有翼(ゆうよく)鬼神(きしん)だ。

本気(ほんき)()すのは何百年(なんびゃくねん)()りだろうな?」

鬼神(きしん)本気(ほんき)(おが)めるなんて光栄(こうえい)だね。」

ゼオラは(けん)濡烏(ぬれがらす)()けた。この()(およ)んでもゼオラは(まった)物怖(ものお)じしない。ゼオラの(するど)眼光(がんこう)濡烏(ぬれがらす)(つらぬ)いていた。


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