探しもの
音羽は何かを探し、走り続けていた。それをクォーツが追っている。
「一体、何を探してるんだい?」
「星藍と篤矢が、ここに来てるかもしれない!」
「二人は、現世の人間だよね?それなのにどうしてここに来れたんだ?」
「分からない、だけど二人の気配がしたんだ!」
音羽はそれを確信しているようだが、クォーツは疑っていた。冥界に人間が迷い込むのは稀にあるが、二人同時に来るだろうか。
「人間がここに来ているなら、返さないといけない。僕も探すよ。」
クォーツは音羽と共に二人を探した。しかし、クォーツは二人の気配を感じない。音羽は迷いなく二人の元へ向かっているが、クォーツはそれが確かなのか分からなかった。
音羽は二人を呼びながら走り続けている。心臓の拍動は上がり、気持ちも昂る。手に握られている『黒刃』も脈打つように震えていた。それは手の震えのせいなのか、それとも『黒刃』そのものが生きているからだろうか。
そうして音羽は長く走り続けていたが、二人は見つからなかった。すると、『黒刃』が光り柄が熱くなった。それに何か感じた音羽は、『黒刃』で目の前の大気を斬った。
すると、上空に二人の姿が見えた。星藍と篤矢だ。二人は空から落ちている。
「星藍、篤矢、大丈夫か!」
音羽は地面を強く踏み込み、飛び上がった。そして二人を抱えるとその勢いのまま地面に叩きつけられた。




