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魂の謳



『…この()()まれ()わり(つづ)けるのが(くる)しみというなら(おし)えてほしい。何故(なぜ)(かれ)らは(ひと)()()(かえ)すのか。

…この()()(つづ)けるのを(くる)しみと()ぶなら(おし)えてほしい。何故(なぜ)(かれ)()(つづ)けるのか。

()(ことわり)から()()すのを解脱(げだつ)()ぶなら(おし)えてほしい。いつか(かれ)らは安寧(あんねい)()辿(たど)()けるのだろうか…。』



 (ひろ)草原(そうげん)(なか)一人(ひとり)七道(しちどう)篤矢(あつや)()()んでいた。その()(だれ)から(おし)えられた(わけ)でもなく、自分(じぶん)(かんが)えた(わけ)でもない。ただ、篤矢(あつや)自身(じしん)(そら)から突然(とつぜん)()ってきたと()っていた。


 篤矢(あつや)()()(おさな)く、まだ小学(しょうがく)五年生(ごねんせい)だったが、周囲(しゅうい)(くら)べて非常(ひじょう)()()いていた。この年齢(ねんれい)ながら人生(じんせい)達観(たっかん)しているように()えた。そんな篤矢(あつや)(だれ)かは、(ひと)()(すで)何度(なんど)()(かえ)しているようだと()ったが、本人(ほんにん)にはその自覚(じかく)はなく、普通(ふつう)()ごしているだけだと(こた)えた。



 そんな篤矢(あつや)には(すく)ないながらも信頼(しんらい)する友人(ゆうじん)()た。まずは幼馴染(おさななじみ)木幡(こばた)星藍(せいら)。それから、篤矢(あつや)にも()えない秘密(ひみつ)(かか)えている風見(かざみ)音羽(おとは)とその従姉妹(いとこ)六年生(ろくねんせい)律花(りつか)(かれ)らは仲良(なかよ)(おな)(まち)()ごしている。三人(さんにん)篤矢(あつや)()わりものだなと何処(どこ)かで(おも)っていたが、そんな篤矢(あつや)()きだった。



 …(かれ)らはまだ()らない。これから(ふた)つの世界(せかい)過酷(かこく)運命(うんめい)()()けている(こと)を。(そら)から災厄(さいやく)()って()(こと)も。それを()()える(ため)にはある記憶(きおく)(おも)()さなければならない(こと)も、この世界(せかい)人々(ひとびと)はそれに気付(きづ)いていない。

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