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MONOローグ~夢なき子~  作者: 雨薫 うろち
西帝国動乱編
171/363

170.武具武闘会申し込み

 運営からのお知らせを見て、直ぐにクラーヴンさんの所に向かう。


 クラーヴンさんは以前生産のイベントで優勝してるし、人気もあるだろうから、


 既に相方が決まっていたら、今回は見学だけにしよう。


 何しろ自分は装備を全部クラーヴンさん任せなので、他にあてがない。そういう人も少なくないだろうな今回のイベント。


 誰が組むかで賑わってる様子を想像しながらゴドレンの店に来たのだが、いつも通り?


 もう相方決まっちゃったのかな?と思いつつも一応店の中へ。


 「おっソタロー!装備の件か?イベントの件か?」


 「イベントの方です。誰もいないって事はもう相方は決まったんですか?」


 「いや、お知らせが出てすぐに今回はあまり活躍出来んと方々伝えて回ったから、こんなもんさ」


 「え?今回ってそんな特殊なルールでしたっけ?以前優勝したクラーヴンさんが優勝候補になるのかと思ってました」


 「いやいや、よく考えろよ!俺は金属しか扱えないんだぞ?しかも得意なのは鉄のみだ。今回は運営から素材が供給されるんだが、そのリストに鉄がなかったんだよ」


 「そういう事ですか。確かにそれだとクラーヴンさんと言えども苦しいですよね。じゃあ自分の装備作ってもらってもいいですか?」


 「いや、だから今回は大した物作れないっていってるだろ」


 「逆に自分は装備全部クラーヴンさんにお任せなので、他に生産職の知り合いがいませんし、全身金属なので、金属生産プレイヤーと組む以外ないです」


 「あぁ、確かにそれもそうだな。じゃあ何作るか考えるとするか」


 「日頃から作ってもらってるし、お任せでいいんですけど」


 「そうは言っても鉄じゃないから俺も加減がよく分かんねぇんだよな」


 「その素材って何なんですか?」


 「一応普通に手に入る素材なんだが、普段使うプレイヤーが少ない物をあえて選んで使わせるつもりらしい」

 

 「イベントで使う事によって日の目を浴びる素材とかも出てきそうですね」


 「まさにそういう狙いなんだろうが、今回は複数生産持ちが強そうだな~」


 「そうなると有名プレイヤーも今はスカウトで大変でしょうね」


 「まあ、お前さんも十分有名だとは思うがな。さて一応素材のリスト出してくるわ」


 そう言うと、一旦奥にいって厚い本を持って帰ってくるクラーヴンさん。


 「またリストですか」


 「まあ、この前より随分とマシさ。金属っつうと……まず○○ライトってのは軽金属だからソタロー向きじゃないな」


 「金属ってそんなに種類あるんですか?」


 「あるんだよな~これが。次の精霊系もソタローには全く関係無しと……」


 「精霊系の金属ってなんですか?」


 「隊長が剣なんかに使ってるんだが<精霊術>の媒介になる素材だな。ソタローは<精霊術>使ってないから気にするものでもないさ」


 「柔金属、鋭金属もまあソタロー向きじゃないからパスっと……あったあった重金属と硬金属」


 あるページを開いて差し出されるリスト、確かに国務尚書リストよりはかなり見やすいが、金属に詳しくない自分には違いがちょっとよく分らない。


 「この○○ンってのがベースにする予定の重金属だ。んでこっちの○○メタルってのが特殊な効果を持つ金属全般だ。精霊系とか硬金属とか柔金属とか鋭金属は種類がある程度限られてるから全部末尾がメタルになってるんだが、この印を付けた辺が混ぜると硬くなるタイプの素材だな。まあ魔物素材にも金属の強度を変化させる物はあるがな」


 「じゃあ、おおよそ軽い○○ライト系金属か重い○○ン系金属に○○メタルを混ぜて使うのが一般的なんですね?」


 「そうだぞ。流石にそこは現実同様じゃなくゲーム的解釈だな。ちなみに鉄も重金属で、バランスがいい金属って事になってる。正式にはアイン鉱なんだけどNPCも鉄って言ってるから鉄で通ってるんだがな」


 「ステンってありますけど、まんまタングステンとかじゃないですか?」


 「おっ!御目が高いな!そりゃ硬度も素材としての性能もいいが、融点が高くて加工しづらいからパスだ」


 「ツタンって何ですか?」


 「腐食に強い金属とは聞いてるな」


 「チタンでは無いんですよね?」


 「チタンは現実では軽金属だぞ?しかも単体での加工が難しすぎる素材でもあるはずだ。でもまあツタンでやってみるか……でもアレだな重剣だとちょっと重量が物足りないし、もっと重い金属からなんか選ぶといい」


 「え~……じゃあこのプロンっていうのはどうですか?」


 「あ~加工しやすいし重量も十分あるが、変形しやすいんだよな~。まあそこは硬金属混ぜればいいか!じゃあそんな感じででっち上げるぜ。性能は期待するなよ」


 「じゃあよろしくお願いします」


 なんかスラスラと話が決まり、そのまま登録に向かう。と言っても【兵舎】で兵長に伝えるだけの事なんだけど。


 あとは大会までのんびり任務こなすだけ、何しろ装備は全部預けてるし、初心者服で出来る事ってそれくらいしかない。


 とまぁ、完全に油断していたら【闘都】に呼び出された。

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― 新着の感想 ―
[一言] セルフレームは、寿命が短いからね~ 定番の形なら、店に聞いたら取り寄せられたりもするけど、デザインものはその時だけだし、熱や環境変化に弱いから、まとめ買いも出来ないし メタルフ…
[一言] 目と、レンズの距離が近い きちんと調節しないとズレ落ちるけど、鼻パット付いてないタイプのレンズとレンズの間の部分が直に鼻につくタイプ(〇~〇←この真ん中のとこ)が、1番レンズとの距離が…
[一言] 運命の眼鏡 顔の輪郭で眼鏡の玉の形は似合う形って決まるけど、好みが同じかは別だから、眼鏡屋で試着するときは、これはな~って、思うような形、色でも、一応、掛けてみて、前と、左右からその眼…
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