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MONOローグ~夢なき子~  作者: 雨薫 うろち
西帝国動乱編
170/363

169.新装備まだ問題

 クラーヴンさんに呼び出され、ゴドレンの店へ。


 多分装備が出来たのだろう。国務尚書は出来るヒト風だし、あの後すぐに素材を供給してくれたに違いない。


 行きなれた道を通り、いつも通りの店、項垂れるクラーヴンさん。


 「何があったんですか?」


 「ソタロー……困った事になった」


 「なんですか?クラーヴンさんがそんな憔悴するなんて珍しいですね」


 「ああ、ソタローの新装備のことなんだが、コンセプトがまとまらないんだ!」


 「え?別にいつも通りでいいですよ。普通に重装備でお願いします」


 「もう、そんな段階の話じゃねぇんだ!いいか!お前さんの上司から送られてきた素材リストってのがあってだな。好きな物を使って最高の状態の装備を作って欲しいって言われてんだよ」


 「えっと?選択肢が多いなら、尚更上手い事でっち上げてくれればいいと思いますけど」


 「うん……いいや一回このリスト見てくれ」


 そう言って手渡される攻撃力高そうな分厚い本。開けば細かい字で色々書いてあるが、こんな物情報量でダメージを与えに来てるとしか思えない。


 「凄い量ですね」


 「ああ、俺も一通り目を通そうと思ったんだが、無理だった。だから逆にこちらでコンセプトを決めてそれに合う素材を見繕ってもらう事にしたんだ」


 「いいじゃないですか!このリスト全部見るよりよっぽど現実的ですよ」


 「問題はコンセプトだ!集団戦!重装備!雪に埋らない!蹴りが使いやすい!術耐性!これらを網羅するってのは中々バランス調整が難しいんだよ」


 「まあ確かに、重装備と雪に埋らない<蹴り>が使いやすいは反する所ありますし、難しいかもしれないですね」


 「そういう事じゃねぇ!ただ性能だけでよければ何とでもなるんだ!問題はそれらをデザイン的にどうまとめるかって事だ!」

 

 「結局デザイン問題だったんですね」


 「ああ……幾ら探してもこれらを網羅するイメージってのが湧かなくてな。呼び出したって訳だ」


 「うーーーん……普通に重装備の指揮官でいいんじゃないですか?」


 「まあな、ただ先方から【上級士官】になるにあたり、見栄えのするものって言う条件もあるんだよな」


 また国務尚書は余計な事を!そりゃクラーヴンさんも困っちゃうよな。


 そもそも【帝国】でフルプレートって珍しいって話だし、そもそも師匠とかわざわざ【帝都】から呼んでもらってる状態、しかも師匠は母方が【教国】だからフルプレートなんだもんな。


 「例えばですけど、自分が【帝国】で活動する場合は殆ど指揮しているので、雪用装備を集団戦用にするとか出来ないですか?」


 「な~るほどな。用途によって複数セットとして持っておくのは悪くないな。だが集団戦は他所の国でもやるだろ?アンデルセンと約束してるんじゃなかったか?」


 「まあ確かにそれはそうですけど」


 「じゃあこうしよう。【帝国】用と他国用!【帝国】用はとにかく温かく作って、他国用は耐寒耐暑両方つける事で、寒暖差による不利をなくす」


 「それだと、最初から耐寒耐暑くっつけて、上に着てるサーコートで調整する方が楽じゃないですか?」


 「だな……。しかし【帝国】用装備はどうしたって重量を下げなくちゃいけないし、比例して防御力も下がるだろ?逆に他国なら全力フルプレート装備できるんだぜ?」


 「確かにその点で言えば、国によって変えるのもありですね!つまり重装備と重量調整装備で二つ作るって訳ですね」


 「そうだな!それで行こう!じゃあ今持ってる装備全部預かるぞ」


 そうだった。自分が装備しているのに新装備が作れる筈がなかった。


 「じゃあよろしくお願いします」


 装備のことを全部任せて初心者服生活に戻ると開放感があって気持ちがいい。


 気楽に数日間クエストをこなして過ごしていると、運営からのお知らせ。


 -運営からのおしらせ-


 皆様いつもプレイありがとうございます。


 定期イベントのお知らせです。


 RMT問題につきましては一応の対策がなされましたので、イベントを開催します。


 ただ再びRMTが行われた場合永久的なアカウント停止措置などもありえますので、絶対に行わないようにしてください。


 さて、今回の内容といたしましては『武具武闘会』となります。


 闘技は行いますが会場は『楽しいサバイバル』優勝国の【海国】となりますのでご注意ください。


 今回は生産を楽しむプレイヤーの皆様も戦闘を楽しむプレイヤーの皆様も一緒に楽しめる企画となっております。


 通常闘技ルールとなりますが、装備に関してレギュレーションが設けられます。


 まず生産で参加したいプレイヤーは戦闘に参加できません。更に運営側で用意した素材の中で装備品を作っていただきます。


 次に戦闘で参加したいプレイヤーは生産では参加できません。イベント参加する生産職の作った装備のみで闘技をしていただきます。


 その為生産参加、戦闘参加プレイヤー共に必ず事前登録が必要になります。


 そして生産参加と戦闘参加プレイヤーが必ず二人で一組になる事が条件となります。


 勿論革しか扱えない方、木しか扱えない方、金属しか扱えない方もいると思いますので、最低限の装備の支給はあります。


 今回も賭けを行います。


 参加登録者の中から一組選んでいただき、5位以内に入った組を選んだ方には順位ごとに倍率を設定していますので、その分のリターンがあります。


 今回は参加金額による倍率変更はありません。運営からの固定倍率での変換となります。


 また、優勝者及び参加者には賞品もご用意させていただいております。


 重ねて申しますが不正には厳罰がありますので、皆様ルールを守って楽しいイベントとしましょう。


 それでは参加お待ちしております。

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― 新着の感想 ―
[一言] イベント、イベント~ ほったらかしで、野良イベントばかりなこのゲームがイベント( ̄□ ̄;)!!
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