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MONOローグ~夢なき子~  作者: 雨薫 うろち
西帝国動乱編
166/363

165.五関一人駆④

 [苦戦する事もなく三つの関所を抜けてきた遍歴の指揮官、四ノ関は都を守る防衛拠点。戦を仕事とする者達が腕を鳴らして待ち構える]


 「「さあ、始めようか!お互い戦場を寝床とする者だ。後は剣で語ろう」」


 「あなた達は外敵に備える立場の筈。寧ろ出て行こうという者に何の用があるのですか?」


 という訳で四戦目。休憩を挟みながらとは言え、結構しんどくなってきたんだけど……。


 [四ノ関戦!Fight!]


 始まっちゃったか~。


 今回の敵は一人が槍使い。だが片手槍で、空いた手には小盾を構えている。


 それでも剣よりは間合いが長いので、懐が深く感じられて中々間合いに入りづらそうだ。


 もう一人は、斧使い???斧にしては刃の部分が縦に長い?鉞ってやつだろうか?こういうのあまり詳しくないから【座学】が大事なんだよな


 う~ん、あえてつっ込む事でもないんだろうけど、剣で語れないよな……。


 そんな事を考えている内に、二人が一気に駆け寄ってきた。


 これまでの戦闘を見て、最初のセルフバフを妨害しようって魂胆かな?


 まあそれならそれで、やりようはある。


 先ずは槍を盾で跳ね除け、一歩深く飛び込んでくる鉞使いを迎撃。


 相手が両手で振ってくる鉞を


壊剣術 天荒


 こちらは術でバフをかけつつ打ち合い。がっつり噛み合ったところで、相手の踝上辺りを<蹴り>で一撃。


 相手が体勢を崩して力が弱まった所に重剣で押し込み、突き放した所で、


 横合いから槍が突き出されたので、回避。


 今回はお互いの連携と言うか助け合いもあるし、手強いかもしれない。


 更に溜めからの槍の連撃が繰り出されたので、強引に盾で打ち払い体勢を崩す事で強制的に連撃を止める。


 そこに鉞を振り込まれたので、ギリギリ冑をかする位で避けながら胴体に重剣の横なぎを打ち込む。


 「ごぼっ!」


 何かヤバイ呻き声が聞こえたが、気にしたら負けだ。


 仲間を助けようと突き込んでくる槍を盾で跳ね除け重剣で斬りかかると、小盾で受け止めてきたが、


 力づくで押し込み、


殴盾術 獅子打


 顔面を真っ直ぐ盾縁で殴りつける。


 頭がグラッと後ろに持っていかれたところに、重剣の突き。


 心臓当りを思いっきり突くと、装備がいいのか刺さらなかったが、代わりに大きくふっ飛ばしてしまう。


 槍使いはそのまま飛び関所のオブジェクトに激突。


 更に裏拳気味に盾を振り回せば、後ろから迫ってきていた鉞使いにヒット!


 ちょっと腰を落とし気味で構えていた所を叩かれ仰け反ったが、それを敢えて溜めに使うことで鉞にエフェクトを乗せた強力な一撃を放ってくる。


 盾で打ち払おうとしたが、寧ろ今回はこちらが撥ね飛ばされる結果となった。


 強制的に後ろを向かされ背中に衝撃が走り、思わず更に一歩踏み出す。


 振り向きざま鉞使いの下腹部を狙って後ろ回し蹴り、


 一歩下がられ回避されたので、盾を振り回し強引に頭部を狙う。


 それも屈んで避けられたが、もう一発どこを狙うでもなく力づくで蹴り飛ばす。


 体勢が悪く<蹴り>で転がされた鉞使いに追撃の重剣の突き込み。


 腹を重剣で突き刺し、そのまま地面に固定、


壊剣術 天沼


 バフをかけつつ、


武技 踏殺

武技 潰首


 連続攻撃に咽ながらも、強引に重剣を引き抜き転がって距離を取る鉞使いを追いかけたかったが、槍使いが復帰。


 脇腹をかする強力な突きにはエフェクトが乗っている。自分ではちょっと届かない位置から槍を媒介に術を飛ばしてきたらしい。


 盾を構えると警戒して、相手も慎重に間合いを取り始めるのは、自分の術反射攻撃を近いしているからか……。


 ならば、剣を拾い上げすぐさま槍使いに相対しながら盾を構え直し、


殴盾術 獅子追


 直線的に一気に間合いを詰め、突き出される槍も顔の前に構えた盾で弾く。


 そのまま盾で追突し、槍使いが再び関所のオブジェクトにぶつかった所を更に強引に押し込み、盾とオブジェクトで挟み込む。


 逃げ場のない槍使いの腿が金属防具ではなさそうなので、重剣で突いてみると予想通り刺さった。


 盾を一回引いて隙間を作り、今度は肩で、


武技 撃突


 からの


武技 鐘突


 頭突きで更にダメージを加えると、クラッと動きが止まる。


 ここが勝負どころかと重剣で思い切り頭をぶん殴ると、同時にまた背中に大きな衝撃を貰う。


 槍使いはそのまま膝をつきつつ崩れ落ちるように死に戻り。


 すぐさま強引に振り返って、


殴盾術 獅子反射


 ()()だとちょっと離れた位置にいる鉞使いは案の定、遠間からの術攻撃だった。


 盾から出る獅子のエフェクトが鉞使いを襲うが、折込済みだったのか転がって回避され、


 すぐさま立ち上がった鉞使いは、大ジャンプで一気に頭上から唐竹割りに斬りかかってきた。


 殆ど反射で盾を持ち上げ、全身に力を込めて<防御>……。


 寸後に全身の筋肉を軋ませる様な重圧が圧し掛かってくるのを耐える。


 重圧から解放された所で、剣を突き出すのと斧で肩口を打たれるのが同時。


 特に意図もなく鉞を持つ手を盾を持つ手で押さえ込み、強引に重剣を鉞使いの腹に差込み、そのまま貫通。


 壊剣術を使用する要領で精神力を動かしていたら、謎の手応え?


 ……鉞使いが爆発。


 いや、本当に爆散するようなグロでは無いのだが、剣を差し込んだ場所からエフェクトが爆ぜて、そのまま鉞使いが死に戻ってしまった。


 何があったのかよく分からないまま四ノ関勝利……。爆発の余韻でちょっと呆然と立ち尽くしてしまう。

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[一言] 爆裂っ 必殺技だったり?
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