兄弟
ある日の昼休み
「ところで、クソ野郎。お前は兄弟とかいたっけ」
コミュ障のガリウスはとりあえず家族構成に関して聞いてみた。
「姉が2人に妹が1人いるわ。ガリウスは兄弟はいるのか。」
「兄と姉がいる。二人とも優秀でスキルは持ってなかったが、高等部まで進学してた。兄は今は魔道具の売買で生計を立てているし、姉は宮廷魔術師をしている。」
「すげえな、さすが俺の認めた男。なかなかいいじゃない。」
「ところで、お前の姉と妹は美人か?」
「お前じゃ付き合うのは無理だけど俺の目から見てもそこそこだと思うぜ。まあ、一番上の姉は結婚してるし、2番目は一個上の学年にいるし、妹にいたっては冒険に出ていきやがったからな。顔面偏差値以前に厳しいぜ。」
「一個上にいたのは初耳なんだが。今度紹介してくれない?」
ガリウスはセシリアがアーサーのことを好いていると感じているため、新しい相手を見つけようと保険をかけることにした。さっき貶された気がしたが、未来の義弟に対しては寛容なのだ。
「姉さんは狂暴だからな。クレアちゃんが天使に見えるぜ。」
「俺の嫁を悪く言うな。ぶち殺すぞ。」
「童貞はこれだからな。はぁ」
心に言葉の刃が突き刺さったが、とりあえずクソ野郎の姉が普段食事をしているという屋上へいくことになった。