表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/47

夜は寝ましょう

 俺たちの後には午前1時まで2時間毎に4グループやって来るが、これと言って放置しても問題がなかったので、7時に夕食を食べることにした。就寝時間は10時だ。


「結構、疲れた。」

「しっかり休める時は休め。明日の夜は全く休めないぞ。死闘の連続だ。」


 そうだ、明日の午後9時には勇者二人、午後11時にはレオンハルト、明後日の午前1時にはクレアが出陣する。そして、明後日の朝に今年の最強が決まるというわけだ。この学園の先輩たちに悪いが、今年の1年は高等部が始まって以来の精鋭揃いだ。圧倒的なまでに高いポテンシャルを誇る。まあ、マリアさんは例外であるが、彼女の本気は弟のアーサーも見たことがないという。というわけで、この一年生の部を制した奴が学園最強である。


「クレアを倒した後に俺たちの戦いが始まるのか。」

「ああ、そういうことになるな。ようやく、俺は学園最強の座を奪還できるわけだ。」

「楽しみにしているよ。」


 俺たちは二人とも最後まで残る。そして、雌雄を決するのだ。


「それにしてもお前の作ったスープはうまいな。」

「そうだろ、そうだろ。俺の家は男が女子力高いからな。裁縫も料理も家事も洗濯も俺の右に出るものはいないぜ。」

「マリアさんはどうなんだ。」

「野生の獣に女子力など存在しない。」


 普段であれば俺の嫁に何て無礼なのだと怒るところだが、鬼ごっこで走り回ったのと初めての殺し合いで疲れてしまった。ツッコミを入れる気力がない。本当は聞きたいことがあったのにだ。

 アーサーはなぜここまで強いんだ?まるで戦いが()()であるように見えた。何の躊躇もなく剣を抜き、引き金を引き、殺していく。俺と実戦経験が天と地ほど差があるように見えた。アーサーは幼少期からして俺と違うのではないか。詳しく聞きたいが、瞼が重くなり、どうやら無理そうだ。


「見張りのシフトはどうする?」

「夜は俺が起きているから、お前は眠れ。俺は明日の午前中に眠る。安心しろ、お前は俺が守る。」

「俺が女ならお前に惚れているよ。」

「そうなの?お前はもう俺に惚れていると思ったけど。」


 うとうとしてきてアーサーの言葉が聞こえてこない。まだ8時だが寝よう。10時まで起きているのは無理だ。テントはアーサーが張ってくれたので、寝る前におしっこをして、寝袋に入って俺は寝ることができた。そして、すぐに眠りに落ちた。


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ