プロローグ
第二章のスタートです。
朝早く起きた俺達はギルドに来ていた。
「啓太さん達お帰りなさい!旅行はどうでしたか?」
旅行に行く前に決定した事なのだが、俺達はギルドに多大なる貢献をした
お陰で引っ越すことになった。
元々俺達の住んでいた家はいわゆるワンルームで舞と同じ部屋での寝泊まりを
していた、でも今回二階建ての一軒家に引っ越せる事に決まった。
「旅行はまぁ色々ありましたが楽しかったですよ、それより引っ越しの準備に
来ました」
「もちろん分かってますよ、これが啓太さん達が住む新しい家の鍵になります」
「ありがとうございます、それじゃまた引越しを済ませたら来ますね」
また後で来る事になるので早々に挨拶を済ませて新居に向かう事にしたが。
さっきから昨晩にこの部屋とのお別れ会をしようと酒を飲み明かした舞が
不機嫌そうに俺を睨みつける。
「何でこんな朝早くから起こされなきゃならないの?私頭痛いんですけど、もう
頭痛が痛いんですけど?」
「俺だって朝は苦手なんだよ、てか仕方ないだろうこの世界には引越し業者が
居ないんだからお前の手伝え」
数日の旅行とはいえ疲れが無い訳じゃない。
俺だってやらなくて良いならやりたくない。
「そんなの啓太が一人でやれば良いじゃってちょっと耳を引っ張らないで!」
まだ少ない衣類を風呂敷に包み、お互い荷物を入れた木箱を持ってる姿は完璧に
家を追い出された姿と同じだ。
正直街中を歩いてると肩身が狭いのだが・・・。
「ぎゃっ!!」
「わっ!ごめん大丈夫か?」
「私こそすまん、前を見て無かった」
箱で視界が遮られたせいで子供とぶつかってしまった、その子供には
全アニメオタク憧れの特徴があった・・・。
「ぶつかっておいて悪いけどその耳・・・獣人?」
「じゅうじん?私はハーフビーストである、教えたついでにこの女が私の耳を
触るので手をどけてほしい」
「何やってんだお前止めとけ」
俺は頭を叩いて舞を追い払っていると。
「おい!!お前らそこのお嬢ちゃんをこっちに渡してもらおうか」
何だこの典型的な悪役のオッサンわ。
そして初対面から何で俺達を敵視してるんだ?
「お嬢ちゃんこのおじさん知り合い・・・ちょっと?何で俺に抱き着いてんの?」
その姿を見てオッサンは俺を完璧に敵と認識したのか殴りかかってきのだが。
「おらぁぁ!!あぁぁぁぁ!!」
格闘技に関してはかなりの物の舞があっさり倒してくれた。
「私の可愛い獣耳美少女に何すんのよ?その顔ダメにするわよ?」
あ、俺の事を助けたんじゃないんですね。
「お嬢ちゃん何であんな怖いおじさんに追われてたの?」
先ほどから俺に抱き着いたままの美少女が俺に。
「分かんない・・・そんな事よりお兄ちゃん」
どこで覚えたの?と質問したい程の上目遣いで俺は衝撃的な一言を言われた。
「私と結婚しようお兄ちゃん」
どうしよう・・・生まれて初めてモテた・・・。