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8話 繋ぎの話

先に何時出すかいってたんですが、あんま話が進まなかったので、予定破って出さして貰います。


お願いします!

物理研究室に到着した俺は、勢い良くノックして先生の返事を聞く前に入っていった。



『失礼しまーす。』


其れだけは一応礼儀なので、言葉にして入った。


教室に入ると、奥の席に座る栗林先生がいる。


俺の言葉を聞いた先生は顔を上げて、柔らかく笑うと声を掛けてきた。



『いらっしゃい、高榊君早かったわね...っていうより、未だ授業終わってないわよね...?』


『今さっき指導室で起きまして...時間的にもう授業は間に合わ無いんで速く来ちゃいました。』



『 え... そ、そう。な、なら仕方がないわね。』




俺の言葉を聞いた先生は、多分あの男教師の野蛮さを再度知ってビビったのだろう。


顔を硬ばらせていた。


一応、先生自身が降った話だったので俺の言葉に反応は示したが、其れ以降はこの話を掘り下げようとはせず、強引に先生は話を本題に持って行った。



『あっ、そう言えば高榊君っ。朝の話だけどね、やってみないかな?』


『...其れに関しては、俺のできる事はやってみようと思います。』


『えっ、ホント?』



きっと先生は何か色々と考えていたのだろう、直ぐにやってみると答えた俺を驚いた様な顔で見ていた。



『はい、少し考えてそう思いました。』


『そう....なら私の考えは話さなくて済んだのね。』


『...そう言えばどう俺を説得しようと思ってたんです?』


『ん?...聞きたい』



先生は何となく気になってしてしまった俺の質問に対し、ニヤリと笑ってそう言って来る。


先生の笑顔を見て俺に一体何と言おうと思ってたんだよと、考えた時に怖かったので丁重に断る事にした。



『すいません、大丈夫です。』


『…あらそう、分かったわ。』



そう言った可愛いらしい顔をしている先生の口元は一瞬だけ歪んでいる様に見える。


何となく怖くなって来た俺はそう返す事しか出来なかった。



『……』


其れから少しの間、部屋の中が静まり返る。


特に話す事も無いので黙り込んだまま突っ立っていると、先生が話しかけて来た。



『…まだ、柳さんが来るまで時間が少しあるから座ったら?』


『あっ、はい。』



言われた通り、俺は近くにあった椅子に座る。


何故か緊張感に駆られ綺麗な姿勢で座っていると、低くなった視線内にボコボコに壊れたオシロスコープが入った。


少し身に覚えがあったがきっと、気の所為だと思いながらも視線を外す事が出来無かった。



『……』


『高榊君?何で固まって....ああ。


俺が見ている物に気づいた先生は、何時もなら高い声質で話している筈だというのに、何故か冷たく低い物に変えて聞いて来た。



『あら、高榊君。そのオシロスコープがどうかしたの?』


『い、いえ…僕は何も知ら無いです。』


『本当に、知らないの?....私滅茶苦茶怒られたのに...』


『……ごめん、なさい。』


『別に良いのよ?知らないのだから、勢いに任せて投げた私が悪いのだし、ね。』


『はは...ははははははは』


『ふふっ、急に笑い始めて可笑しな高榊君。』



乾いた笑いしか出ていない事を理解しながらも先生はそう言い、クスクスと笑っていた。


冷たく感じる先生の視線を感じた俺は笑い続ける事しか出来ずにいた。



『ははははは、はは、は、は、はは は。』


『ふふふふ。』



誰か、タスケテっ!!


俺は心の中でそう叫ぶ事しか出来なかった。



其れから十数分の間、先生は何か仕事をする訳でもなくキレイな笑顔を作り笑っていた。


俺はそんな先生を見ない様に出口の扉をを見つめていると、コンコンと乾いた音の後で声が聞こえた。



『柳です、失礼します。』



そう言って扉が開き、柳さんの顔が少し見えた。


その瞬間俺は漸く来たか等という感想は抱く事はなく、ただ助かった..という思いだけだった。


思わず立ち上がり、俺は柳さんの到着に感謝する。



『よく来てくれたね!柳さん。...助かったよ、ありがとう』


『え、あ..はぁ。先生、高榊君どうしたんですか?』


『見たら分かるじゃない、柳さんを待ってたのよ。ね?』


『はい、心から待ってました。』



何故か、無理矢理言わされている様な感じにしか思えないながらもそう答えた。


先生はその言葉を聞き、何時もの可愛らしい少女みたいな笑顔に戻った。



『じゃあ、さっさと本題に入っちゃおうか!』



先生の声色が何時もの、晃が好きだという先生のモノに変わる。



柳さんが来る前の、先生を見ていた俺は変わり様に驚かされながら会話を始めた。



『柳さん、少し考えたんだけど...俺でも出来る事なら手伝うよ。』



結論だけ告げた俺の言葉を、耳にした柳さんは驚きで目を見開いて驚いた。



『っ!?、其れっ本当ですか!』


『うん。』


『...ありがとう、ございます』



柳さんは、俺の前に立つと深く頭を下げて来た。



『や、柳さん!?何で頭下げてるのっ!そんなの良いからさっ!!』


そんな柳さんを見た俺は、居たたまれなくなってしまう。


少し悪いと思いながらも柳さんの頭を上げて貰う為に肩を掴んで無理やり上げさせようとするのだが、逆に柳さんの肩に置いていた手を掴まれた。



『ん?』


何で、掴まれたの?


そう、俺が言う前に柳さんは深く下げていた顔を上げて話しかけて来た。



『もう...時間は無いんです。だからっ、今直ぐ行きましょうっ!!』


柳さんは元気良くそう言うと、俺の手を掴んだまま部屋を出て走り出す。



『ちょっ、 今日は今からバイって、うわっ!!』



今日はバイトがあるから明日から頑張ろう。


そう柳さんに言って掴まれている手を離して貰いたかったのだが、俺の言葉に耳を傾けないまま川柳迄走り続けた。





川柳の前に着いた俺は、今日のガソリンスタンドのバイト本当にどうしよう...最悪首になるかも、等とそれに伴ってカツカツになるだろう高榊家の財政に脅えながら、扉を開いた。

あざした!!



多分、明日の0時に出せます!


何か評価お願いします。

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