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プロローグ1

≪Endless Grase Online≫というゲームがある。

所謂VRMMOなのだが体験版をプレイしたものは必ずその自由度に感動(絶望)するらしい。

かく言う俺も感動(絶望)した。

魔王が始まりの町を闊歩していたり、魔王がやけに友好的だったり、神になる方法が提示されたり。

「それ自由だけど自由度が高いのと無法地帯なのは違うと思うんだよね」などというコメントがよく見つかる。

そのわりにゲームバランスはしっかりしているらしい。

もちろん一部例外はあるらしいのだが……。

これよりオープンベータ開始である。


            ◇


『混沌なるユグドの大地へようこそー、ボクはサポートAIのアリエルだよ!』

雲の上的な場所で金髪ショートの天使ちゃん(仮)がお出迎え。


「あらご丁寧にどうも」


『君の名前は……エリスちゃんか。女の子だね』

せやで、ガワはね。


「そうだぜ、ガワはな」


『?』


「AL型遺伝子障害」


『初期のフルダイブ型VRギアが原因の?』

AL型遺伝子障害。

AL型VRギアといわれる海外製のVR機器を使用した際に、

女性アバターを使用することでごくまれに起こる障害。

肉体の構造が徐々に使用したアバターへ近づいていくという恐ろしい後天性障害。

その最もたるデメリットは生殖能力の消失。

まぁ一応メリットもあるにはあるのだが。


「せや」


『こっちの対応としては女の子として扱うけど良い? もしもの時はカウンセリングするから安心して』

カウンセリング? たしか最近のVRMMOゲームには標準装備なんだっけか。


「そろそろキャラメイクをしたいんですけど」


『おっけー、まずユグドでの種族を決めようね。種族は人間、エルフ、ランダムがあるよ』

『ランダムの中には八種類だけエクストラ種族があってその八種類だけ特別に専用スキルや専用クラスが準備されてる』

『人間はバランス、エルフは魔法特化……としか説明は許可されてない。ランダム以外は見てから戻せるよ』


「とりあえず魔王がやりたいからランダムかな」


『おおっ! 即決かー、ふむふむ……君の種族はこれだっ!』

何々――、


【天使(angel)】

【あなたは下級三対の天使だ。神殿に住み神様のお手伝いをして過ごすエクストラ種族】

【専用クラス:四種類の中から一つ選択してください。天使、堕天使、天界騎士、神聖魔法師】

【専用スキル:天使の生産、天使の商い、祝福、啓示】


うん、魔王にはなれなかったよ。

このままでは天使ちゃん呼ばわりされそう(白目)

エクストラ種族て……、ありがたやありがたや。


『おめでとう五番目に頭のおかしい種族、その名も【天使(angel)】だよ!』

「……どのくらい頭がおかしい?」

「そ~だねぇ、専用クエストがもっぱら頭がおかしいかな」

「具体的には?」

「マップを練り歩いてノーマナーなプレイヤーを討伐するとか」

「それはPKになるんじゃね?」

「ならないんだなぁこれが」


あたまおかしい。


『クラスを選択してね』

神聖魔法師かな。


『エクストラ種族はスキルが選択できないんだ、プレイ中に習得できるようになった時用にスキルポイントに変換しておくよ』

『属性を選択するのだー! 天使にとって重要なステータスになるから気をつけて』

『四個まで選べるけど相反属性取ったらペナルティがあるからね』


【炎:筋力と近接戦闘に影響、水と相反】

【水:知力と精神力、魔法に影響、炎と相反】

【風:敏捷と魔法に影響、土と相反】

【土:耐久と近接戦闘に影響、風と相反】

【雷:筋力と近接戦闘、魔法に影響】

【光:魅力と信仰に影響、闇と相反】

【闇:知力と精神力に影響、光と相反】

【時:幸運と魔法に補整】


わかってるさ相反しろってことだろ?

光、闇、雷、時やで。


『まさか相反属性をとるとはね、天使ちゃんに幸多からんことを』


名前で呼べや……!

Q:プレイヤーが持ってもいい能力?

A:場所と内容、条件が詳細設定されており、

なおかつ悪用時に重い罰則を伴うのでありとしています。


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