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アルビオンパンツアー  作者: 桜崎あかり
エピソード1
4/12

第3話:ダークネスプラン

###


 アナザーオブアルビオン復活のニュースがネット上に広まってから、一週間が経過した。


 それぞれのプレイヤーが、色々な思いを抱いてARゲームとしてのアルビオンパンツアー、あるいはアーケードゲーム版をプレイする。


 ある者は超有名アイドルを有名にする為、別の者はアナザーオブアルビオンを追跡する為、更に別の者はアルビオンパンツアーを守る為にフィールドへ向かう。


 アナザーオブアルビオン復活に埋もれがちだが、一週間が経過しただけではランキング上位陣に変動は見られない。


 しかし、龍鳳沙耶りゅうほう・さやは一週間でランカーポイント1000に到達と言う最速記録を打ち出した。


【一週間であのスコアは異常過ぎる】


【アルビオンパンツアーは1クレ100円のはずだよな…。どれだけのお金を使ったのか】


【廃プレイヤーだと1日で1万円は消えると聞くが】


【しかし、報道されるニュースはアルビオンではなく超有名アイドルばかりなのは意図的なのか?】


【ニューアルバムの売上が1週間で300万枚と言うが、どう考えても水増しか投資家ファンによる購入でランキングを押し上げているのは確定的に明らか】


【やはり、超有名アイドルに敵対する勢力を政治と金で排除しているようにも思える】


【アイドルファンは超有名アイドルのやり方に反発をしていると言うが、それも黙殺されているという事だ。一体、何がどうなっているのか】


【別のアイドルグループの話だが、真相が黙殺されているという噂もある】


【それに、政府が超有名アイドルのニュースが目立つ中で、さまざまな不祥事を公表しているとか】


【政府と超有名アイドルの間で何か同盟がありそうな気配もする】


 ネット上ではアルビオン事件の取り上げ方に違和感を持つというつぶやきが目立つ。


 龍鳳に関しても、取り上げているのが運営の配信しているニュースやメールマガジンだけと言う状態である。


 これに関しては何かの陰謀と考える人物がいる位だ。アルビオンパンツアーは当然だが、ARゲームにも一定の市民権が得られている。


 それを踏まえると、どうしても何かがおかしい。一体、ネット上で何が起きているのか?


 これらのネット上のニュースが海外に配信されている様子はない。


 アルビオンパンツアー自体は海外でも設置を希望する署名運動が起きているのだが、設置費用やコストという面で見送りしている経緯がある為――と言うのが輸出できない原因らしいが。



 それ以上に問題となっているのは、アルビオンパンツアーの技術が軍事転用される可能性である。


 日本側は軍事転用や大規模テロに悪用される事を理由にして海外企業の誘いを断っているという事らしい。


 その一方で、海外仕様にリメイクしてもARゲームは大失敗する可能性も考える者もいる。


 これだけの技術でありながら、海外企業の誘いを断り続けるアルビオンパンツアー運営に対し、政府が圧力をかけるのではないか。


 あるいは、政府が買収をしかけるという話もネット上では噂として浮上する。


 しかし、こうした動きに出ないのには別の理由もあるのだ。


【下手に政府が介入すれば、アカシックレコードの予言が的中したという風評被害が出る】


 政府が介入し、アルビオンパンツアーを私物化すれば別のネット住民が発見したというアカシックレコードの予言が的中した事になり、そこから風評被害が広まる事を政府が懸念しているのだ。


 実際、超有名アイドル投資家の摘発やアイドル側の不祥事等でアカシックレコードの予言が的中したケースもある。


【たかが予言書に何をおびえる必要性があるのか】


 強気な与党政治家には、このような意見を持つ人物もいる。


 確かに予言や占いの様なオカルト的な要素に振り回され、本来進めようとしている事案が進まないというのも問題だ。


 下手をすれば日本経済だけでなく日本そのものに打撃を与える可能性も大きい。


 占いに依存する事に関しては、ネット上でも言及された事はあるのだが――。


【あれを単純にネットの噂だけで片づけられるような物ではない】


 アカシックレコードはネットの噂以上に危険な物であると考えている政治家もいた。


 それは、マスコミの週刊誌報道よりも致命的と思っている政治家も存在する位なので、別の意味でも脅威と言えるのかもしれない。



 7月8日、西新井のショッピングモール。モール内のゲームセンターには、多くのゲーマーが集まっている。クレーンゲームではカップルの姿も目撃され、音楽ゲームでは順番待ちが存在する機種も存在していた。


 その中で相変わらずの人気なのはアルビオンパンツアーではなく、同じようなARシステムを使用したTPSゲームだった。アルビオンパンツアーは設置をしていないという訳ではなく、設置店舗がメンテ等の都合で限られているという事情も存在する。


 TPSゲームをプレイしているゲーマーの中には、他のゲームも兼任しているプレイヤーも存在し、それはアルビオンパンツアーも例外ではない。


 その1台でプレイをしていた人物、それは周囲が指摘しようとしても出来ない位のランカーだった。


「なるほど。そう言う事か」


 プレイを終えた夕立はプレイ後の結果を見て何かを感じていた。アルビオンパンツアーで感じた違和感とは別物のようだが…。


「この名前に何か違和感を持つと思ったら、アルビオンパンツアーでも同名のランカーが存在したな」


 筺体から離れてからスマートフォンでアルビオンパンツアーの運営公式サイトを開き、そこからデータを検索する。そして、夕立の考えは的中した。


【ジャンヌ・ダルク】


 その名前はジャンヌ・ダルクだった。有名な名前の為に同名プレイヤーは無数いるのだが、夕立が発見したジャンヌは他のプレイヤーよりもランクが全く違うのだ。


「ランカーポイントは10000オーバーか。彼らが本格的に動き出している証拠かもしれない」


 ハンターのメンバーはランカーポイントが5000から10000クラスが多い。それに加えて、超有名アイドルファンがコンテンツ流通を阻害している勢力だと考えている。一方で、アカシックレコードに関係なく動く第3勢力は超有名アイドルよりも、それらを題材としたBL小説でランキング制圧を行う勢力を根絶しようとしている噂がある。


「どちらにしても、負の連鎖を繰り返すのは超有名アイドルには都合のよい炎上材料だ。何としてもコンテンツ業界を超有名アイドルが支配する世界だけは避けなければならない」


 夕立こと吉川ハヤト、彼がアカシックレコードから読み取ったのは『超有名アイドルファン以外を切り捨てる政策』の存在だった。



 一方で都内某芸能事務所。そこでは新曲に関係する会議が行われていた。会議室に集まっていたのは、企画担当、プロデューサー、作曲家、作詞家、宣伝担当等の人物が揃う中、更には歌を歌う超有名アイドルの女性メンバーの姿もある。


「今回の新曲ですが、宣伝の場にこれを使うのはどうでしょうか?」


 宣伝担当の男性が他の会議に集まっているメンバーに手渡したのは、アルビオンパンツアーの電子パンフレットである。


 正確には他のメンバーが持って入るタブレット端末に電子パンフレットのデータを転送しただけなのだが…。


「アルビオンパンツアーは運営がビジネス的な宣伝に利用されるのを非常に嫌っている。その辺りは大丈夫なのか?」


 企画担当は下手にアルビオンパンツアーの運営を刺激すれば、他の仕事にも影響が出る可能性も懸念している。


 しかし、プロデューサーの方は何も問題にしていないような様子で資料をチェックする。


 説明の方は10分にわたって行われ、質疑応答もあった。


 その中では運営の方には交渉済である事も言及されたのだが、これに関してプロデューサーが横槍を入れる。


「運営に根回しをしているとの事ですが、これは政治家に指示を出した物でしょうか?」


 この横槍には宣伝担当の人物も冷静ではいられなくなった。政治家と繋がっているのではないか、という懸念も出る位。


「それは違います。こちらに関しては、丁寧に説明して運営側の許可を得ています」


 しかし、声のトーンも弱い為か後付けの言い訳にも聞こえる可能性は否定できない。


 そこでプロデューサーは更に揺さぶりをかける。


「では、その言葉を信じましょう。下手に話を長引かせてはレコーディングにも影響が出ますので」


 その後、プロデューサーとアイドルは退席し、残ったメンバーで会議を進める流れとなった。



 会議室を出たプロデューサーは別の誰かと電話をしていた。


 その相手は分からないが、プロデューサーの関係者である事が有力かもしれない。


「レコーディングは今日中に。ショートサイズが出来れば、それでいい」


『了解した。それにしても、よく考えた物だ』


「何がだ?」


『CDのリリース日だ。意図的にではないとはいえ、我々のグループとは2週間ずれている』


「それは偶然だろう。この日程が意図的だとしたら別の組織が黙っていない」


『アカシックレコードを解析しているハンターか。あの組織に目を付けられた芸能事務所は解散しているという噂もある』


「我々は大手だ。弱小事務所と一緒にしてもらっては困る」


『せいぜい、足元を見られないように注意するんだな』


「分かっている。嶋―」


『その名前は使わないで欲しいと言ったはずだが。このやり取りをしているときは、サタン・ブレイドだ。冬元?』


 電話の主、それはサタン・ブレイドだった。


 何処から電話をかけてきたのかは不明だが、メダルの音が聞こえる場所なのは間違いない。


「サタン・ブレイド……一体、彼は何を考えているのか」


 冬元一登ふゆもと・かずと、30代とは思えないような手腕で数多くのアイドルをデビューさせている。


 その実力は、数多くの芸能事務所が独占契約を結びたい程。しかし、彼には黒い噂が後を絶たない。



 会議の方はお昼前には終了、新曲のPRイベントを含めた詳細を詰めるのは午後からと言う事になった。


 その事は冬元にもメールで伝えられたのだが、他の会議に出るという理由で欠席する事をメールで返信する。


 冬元が車に乗り込んで芸能事務所を後にした辺り、数百メートルを通過した所で謎の人影を目撃する。


 その人物を見た冬元は全く気にすることなくスルーしたが、別の芸能事務所へ到着した辺りで気にし始めた。


「あの時の人物は……ハンターとは違う装備をしていたようだが、何者なのか」


 服装ではなく装備を気にしている所から、自分を暗殺しようと考えていると思い始めた。


 しかし、暗殺と言う手段に出たとしても根本的な解決にならない事はネット上でも言及されており、冬元も詳細を把握している。


「どちらにしても、計画を早める必要があるようだ」


 カバンから取り出したタブレット端末、そこには何故かアルビオン事件に関係する異星人のデータが表示されていた。そして――。


###



 同日午後1時、地方アイドルの数人が身分を隠してアルビオンパンツアーで宣伝を行おうとして摘発されたというニュースが報道された。このニュースに関しては『何時ものか』という反応が大半である。


 この事件だけではないのだが、アルビオンパンツアーに関係する勢力としてネット上では事件の首謀者として『ハンター』を挙げる者がいた。


 彼らがアカシックレコードに書かれているメッセージに従って動き、超有名アイドルを魔女狩りのように次々と潰しているというのだが――。


 ニュースでも情報が不足している部分が存在し、憶測で物を説明する訳にはいかないが――その行動を取らざるを得ない現状もあった。


【ハンターが、ここまでの事をするとは思えない】


【単純な魔女狩りならば、他の組織も行っている。例えば、BLや夢小説をメインに活動する勢力、海外アイドルを支持する組織、他にも多数あるぞ】


【確かに魔女狩りだけならば、他にも該当する組織入るだろう。しかし、海外アイドル勢力はブラックマネー関係もあって摘発され、壊滅しているという話もある】


【どちらにしても、超有名アイドルが邪魔な存在になりそうなコンテンツを片っ端に潰しているのは真実かもしれない】


【もしかして、超有名アイドル勢によるディストピアが現実に―】


 他にもやり取りがあったようだが、一部の文章が不自然な削除を受けていて読み取れない。


 この現象に関しては今に始まった事ではなく、アルビオン事件が起こる前にも確認されていた。


 アカシックレコードでは2000年代から似たような現象があったとも書かれているが、真相は不明である。


「このようなやり方をハンターが行うとは思えない。ハンターの評判を意図的に落とす為に仕組まれた自作自演か」


 ログをスマートフォンで確認していたのはジャンヌ・ダルクだった。


 今回は私服と言うよりはカジュアル過ぎて、逆に何かのコスプレと間違えられそうである。


 彼女の普段着に関しては、あってないような物。ARじゃジェット用のインナースーツを着た状態で外出をしたとしても、遊戯都市奏歌では特に言及される事はないからだ。


「それに加えて、地方アイドルの魔女狩りもエスカレートしている。アルビオンパンツアーの評判落としだけではなく別の何かが動き出している可能性もあるのか」


 ジャンヌはため息交じりにつぶやく。そして、別の動画を閲覧し始めていた。


 その動画とは、夕立が圧勝したFPSゲームの動画である。


 彼の動きを学習しようという目的ではなく、単純に何かの違和感を覚えた為のようだ。


「強豪ランカーの名前を騙る偽者は以前にも存在していた。しかし、モブ同然のプレイヤーの名前を借りて強豪ランカーになるという例も異例中の異例か」


 超有名アイドルファン、フジョシの様な勢力が有名ランカーの名前を悪用する事、それだけは避けなくてはいけないとジャンヌは思う。


 しかし、それをたった一人で行うには……あまりにも無茶と無謀だったのである。



 午後1時30分、龍鳳沙耶は別のARゲームで使用する端末の前にいた。この端末はコンビニの入り口に置かれており、サバイバル系のARゲームでセーブポイントやログインポイントで使用される。


「この端末はアルビオンズパンツアーとは無関係のはず」


 龍鳳がこの端末を見つけたのには別の理由があった。


 突如届いた差出人不明のメールで『ARゲームの端末を探せ』と書かれていたのだ。


 そして、自宅から近いコンビニに置かれている端末を思い出して、この場所にいる。


「端末にアルビオンパンツアーのランカープレートを――」


 カードをスキャンする装置を見つけ、そこへランカープレートをスキャンする。


 何も起こらないと思われたのだが、次の瞬間には端末にエラーメッセージが表示された。


 どうやら、違うゲームのカードを読みこませた事で表示されたエラーらしい。


「反応はない。やっぱり、あのメールは――?」


 メールもスパムだったのではないか、と考えていた龍鳳だった。


 しかし、その数秒後、自分のタブレット端末が急に立ち上がった事に驚いた。電源は切っていたはずなのに、どうして急に電源が入ったのか。


《アルビオンランカー:龍鳳沙耶》


《アルビオンパンツアー:アナザーオブアルビオン》


 タブレット端末に表示されたインフォメーションメッセージを見て、龍鳳は驚いた。


 あの時に目撃した機体、それがアナザーオブアルビオンだったのか、と。


 そして、コンビニを出てみると、そこには見覚えのあるボードマシンの姿があった。あの時に姿を消したはずの……アナザーオブアルビオンだったのである。


「これが、アナザーオブアルビオン」


 龍鳳は改めて思う。あの時は分からなかったが、今ならば強大な力をコントロールする事も可能なのではないか。


 そして、これさえあれば――。



 それから数分後に龍鳳はアナザーオブアルビオンで複数のアルビオンランカーを撃破していく。もちろん、プレイしているのはARゲームのアルビオンパンツアーだ。


 ARゲーム版とアーケードゲーム版との違いは、機体を動かしている感覚の違いである。こちらは本物のロボットを動かすような感覚であり、VRと差別化されている事も意味していた。


 ポイント1000以上のランカーを気付かずに撃破した関係もあって、わずか10分に満たない時間で10000に迫るポイントを稼いだのである。


いわゆる『初心者狩り』や『ワンサイドマッチ』ではなく、龍鳳が場数的に不利なシーンをアナザーオブアルビオンでカバーするという展開が続いていた。


 単純に機体性能が絶対的優位にはならないという証拠でもあるのだろう。


「あの時の力が―出ない?」


 龍鳳は戦い続ける中で、あの力が出ない事に違和感を持ち始める。


 強大な力、あれさえあれば強豪ランカーも恐れずに済むのだが――。


 それでもアナザーオブアルビオンの能力は他の機体より上回っており、一部ユーザーからは『調整して欲しい』や『機体その物の削除を』という意見も運営に届けられている。


 そう言った声を受けても運営がアナザーオブアルビオンの調整を行わない理由、それはアルビオン事件が起きたきっかけにもあった。


 あの当時、アナザーオブアルビオンは運営発表だけで30体前後、ネット上の噂では50体とも100体とも言われている。


 能力に関しては個体差はあったものの、アルビオン事件で注目を浴びたアナザーオブアルビオン程ではなかった。つまり、あの1体だけはレアケースだったという事である。


 そのレアケースが放置され続けた結果、アルビオン事件が発生、異星人の大量出現、別空間における戦闘の激化、超有名アイドル勢が音楽業界を制圧仕掛ける事案が発生等の混乱を招いた。


 アルビオン事件によってARゲーム自体にも変化が起き、音楽ゲームやメダルゲームにもARが使われるケースも増え、バトルを伴う物は改良が加えられて続けられるか衰退するかのどちらかだったと言う。


 アナザーオブアルビオンが調整ではなく『封印』という指定をした理由、それは想像を絶するようなバランスブレイカーにあった。


 こうなってしまった原因は運営でも特定は出来ていない。ネット上でも憶測が飛び交うのだが、迂闊に話を鵜呑みにすれば自分が炎上しかねない為か、黙っているしか手段がない。


 一説によれば、武装の組み合わせが凶悪、スピードタイプよりは機動力が低いが防御力が異常、ダイヤグラムでも負ける割合が低いと言った辺りがネットで最有力とされる。


 しかし、それだけでも片付けられない理由は他にもあった。


『アカシックレコードの亡霊め!』


 龍鳳を襲撃してきたのは、別のアルビオンパンツアーだった。


 所属はハンターではないが、カラーリングを踏まえると別のアイドルグループの親衛隊だろうか?


「あの時の力が出ないというのであれば…」


 アナザーオブアルビオンの展開したビームサーベルが相手のアックスを叩き落とす。


 それと同時にアックスは消滅、相手が次の武器を選択している間を狙って両腰に装備されたレールガンでピンポイント射撃、それが見事に命中した事で機体は機能停止した。


《戦闘終了》


 龍鳳の圧勝だったのだが、戦闘が終わっても彼女が笑顔を見せるような事はなかった。


 アカシックレコードの力が発動しなかった事もあるが、それよりも気になっていたのは超有名アイドルの事である。


「完全無視も出来なくなってきているのか、それとも向こうから仕掛けてきているのか」


 彼女は超有名アイドルに関しては興味がないという事でスルーをしている。


 しかし、向こうはアルビオン事件の元凶、超有名アイドルを根絶させる存在として見ている影響か、問答無用で攻撃を仕掛けてくるのだ。


「向こうが攻めている以上、こちらも攻めるしか方法は―」


 そして、龍鳳はある決断を迫られる事になる。


 それが、超有名アイドルにとって悪夢の始まりである事に、この地点では気付いていなかった。


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